『ゆく人 くる人』ゆく人とは旅人なり・・・SEKICYCLE・M店長のブログ

vol.4351 林道本名室谷線グラベルソロツアー

☆林道本名室谷線グラベルソロツアー☆
昨夜お伝えしておりました今週のサイクル野郎のコーナーは…『御神楽岳を望みながら行く、林道本名室谷線グラベルソロツアー』でした。
場所は新潟県阿賀町から福島県金山町に抜ける、本名津川林道~本名室谷林道~峰越連絡林道を総する会越街道全長59.5㎞にも及ぶ壮大なロング林道です!
今回の旅の起点は、新潟県東蒲原郡阿賀町角島にあるJR磐越西線の津川駅…本当は5:00amにスタートしたかったのですが、何ぶん遠方地のため少々ズレ込んでしまい5:20amのスタートとなりました

まず一旦R49に出て県道227号線に入るため右に折れます。暫く曇りでしたが

やがてガスも取れて、アッという間に快晴へ…今回もグラベル日和です

交通量がほぼ皆無な早朝の227号線…緩~く上り詰めて行くと、やがて二百名山『御神楽岳(1,386.5m)』が近づいて来ました。更に先へ進むと…

本名室谷林道の起点である場所に、室谷洞窟がありました。

さて、室谷川に掛かる橋を渡り、ここから核心部へと分け入って行きます。

新潟側は御覧の様な舗装路が延々続きます…縄張りがあるのか、トンボが多いとアブがおらず、トンボが少ないとアブの集団に襲われながら進みます

視界が開ける度に御神楽岳が望めます。だいぶ標高を上げて来ました。

気のせいか…御神楽岳の主稜線とあまり目線が変わらない様な気が…。
そうです、気のせいではありませんでした。この地点で標高1,000m超え

そしてスタートからちょうど3時間の8:20am/43㎞、峠の頂上である県境(標高1,130m)へ到着しました。舗装路でしたが、長い道のりでした…。

開けた場所には、会越街道の碑がヒッソリと立っていました。反対側には…

やはり歴史を感じさせる指標がありました。元々は道路上に立っていたのでしょうけど、現在は木々の合間に辛うじてその存在が確認できる程度です。

さすがに8時を回ると気温も急上昇空が高く、秋色の青い空ですね…。

標高1,000m超えの風は心地よく朝から黄昏モードに入ってしまいました

小休止のあと、いよいよ福島県側へ分け入ります。通行止めの看板が、画像でも分かるとおり端に寄せられて、なお倒された状態にあり…「もしかすると、案外普通に通り抜け出来るのかなぁ!?」と安易な心持ちで下り始めました。

視界に入る眺望も、西会津から奥会津の山並みへと変わり行きます。

路面は深砂利・浮き砂利・ガレ砂利…気の抜けない状況が続きます。
とりあえず頂上から5㎞の砂利道が続き、一旦舗装路に変わります。

そんな中やはり崩落箇所がありました。四輪車は通過不可能な幅ですね

そして更に下ると…アスファルトが流されてガレまくっていたり


僅か200m程の区間ですが、もはやバイクもジムニーでも無理な感じです

その後も似た様な箇所が数か所あり、砂利道時々舗装路といった中を下って行くと、峠から10数㎞地点で、御神楽岳へ続く林道との分かれへ飛び出ました。ここまで来ればもう安心と思っていたら…

アララ…。新しい橋を掛け直している工事真っ最中の現場がありました。画像では分かりにくいのですが、左側は完全に道が途切れており通過不可です
ここまで来て引き返す羽目になるとは…と解決策を探るも、迂回路などあるわけもないし、道路の上を巻こうにも沢ですし、下手へ降りて抜けようにも一度川に入らなければいけません。
と、そこで目に入ったのが画像中央の現場用足場の通路です。下へ続くその足場は、どうやら遥か下にある川岸に作られた、工事現場の向こう側へと続く砂利場に抜けられそうではありませんか
ダメ元でしたが、たまたまクレーンから降りて来られた作業員の方に「自転車持ちなのですが、こちらの足場を通らせて頂くことは可能でしょうか…?」と尋ねてみると、あっさり「アッ、いいですよ。どうぞどうぞ!!」と、予想外に快い御返事を頂くことが出来ました。あぁ~、助かったー(苦笑)

足場の激下りで少々足を滑らせること数回…お蔭様で無事通過出来ました

これでもう安心!!…と思いきや、またまたこの様な案内板が…

とりあえず迂回路がないので、気を取り直し進み行きます。ここからの下りが勾配も路面も程良いグラベルであり、本林道で一番楽しめた区間でした。
懸念していた次の工事現場は、先の様に道路が寸断しているわけでもなく、誘導員の方に導かれ普通に通過することができ、胸を撫でおろしました。

急激に視界が開け、本名ダムへと飛び出ました。更に程なくR252へ…。

R252側から見たこちらの入り口。「何だか見覚えがある…あ~、ここか
只見町がゴールのS級古道『八十里越』へ出向く際、分かっちゃいるのに(笑)行く度に急ブレーキを踏まされる90度カーブな場所でした。

とりあえず、今回の目標である本名室谷林道を、思惑どおり通り抜けられて安堵しましたここからは、津川駅までの帰路となるわけですが…よく晴れたR252をポタリング以上朝練未満のペースで心地好くペダルを回します。

今回フレームに輪行袋を装着済みなのを見てもお分かりのとおり、帰路は輪行を想定していました(JR只見線~会津若松~JR磐越西線~津川)。
あわよくば本名ダムから5㎞程のJR川口駅から乗車できれば…と思うも、日に数本しかないJR只見線です。次の汽車が来る時刻まで2時間以上待たないといけません。その川口駅前にて、本日初めての大休止&ドリンク補充…その時点では、そのまま峠のないR252を進みR49を会津坂下町まで抜け、県道43号線を北上しJR磐越西線・山都駅から乗車(11:28am発)しようかと画策…しかし現時刻は10:12am、山都駅までの距離は39㎞…ロードであれば行けなくもない時間ですが、所詮セミスリックな26インチMTB「こりゃ無理だわ(苦笑)」と、次の3:01pm発の汽車を(おそらく山都駅には昼頃到着するので3時間程)待つしかないか…と、敢えてペースを落とし気味でリスタートしました

実は「いつか自転車でも走ってみたい!!」と思っていたR252…大好きな奥会津の景色を満喫しつつ、写真を撮ったりしながらノンビリ進み行き…

やがてR400との分岐交差点まで来ました。スマホで現在地を確認…「もしかして山都駅から三つ先の野沢駅まで行った方が近いかな…」とナビアプリで野沢駅までの距離を確認してみると…予想より短く、その距離=18.6㎞。
現時刻は10:46am…そして「11:28山都駅発汽車の野沢駅発時刻は…?」と調べてみると…11:46amなり。
「あれ!?1時間で19㎞弱…峠はあるけど、頑張って踏めばもしかして間に合うか~!!」という微妙な具合いでしたが、次の汽車を3時間待つよりは吉と思い直し…会越街道59.5㎞含む林道・舗装を既に80㎞以上走って来た身体には酷でしたが、缶コーラをボトルに注入し(笑)猛烈にペダルを漕ぎ始めました。

初めて通るR400号線…始めのうちは「これが三桁国道?」と思う程に幅員が広くて、当たり前の様に眺めも良好なロードを快走しましたが…案の定、杉峠はなかなか渋く、そうやすやすとは越えさせてくれませんでした

特に標識はありませんが、こちらが杉峠ですね。この後はもう、とにかく時計との睨めっこです(笑)。なので画像も何もありません
輪行のための時間も考えると、11:40amには駅に到着せねばなりません。
下りでも漕ぎ倒して、R49に飛び出たのが11:36頃だったでしょうか…

残り2㎞強をやっつけると…計った様に11:40、野沢駅に到着しました3分で輪行袋にMTBを詰め込んで切符を購入、重い足取りで階段を駆け上がり…

ホームに降りると、間もなく汽車が入って来て無事に=11:46発・快速あがの新潟行き=に乗り込むことができました。人生、何とかなるものですね(笑)
津川駅までは僅か二駅ながら32分も掛かるんですね。この区間、自転車であれば、片道一車線のトンネルや峠が複数あり、且つ大型車が多いR49を走らなければいけませんでしたので、結果的に輪行で大正解でした
6時間以上走りましたので、当然の様に睡魔に襲われましたが…眠りこけて新潟まで行ってしまってはたいへんです(笑)。車窓から見れるのどかな景色を、まぶたを大きく見開き堪能そして無事、津川駅で降車したのでありました

実は上の野沢駅の画像は、車での帰り道にわざわざ立ち寄って撮影したものです走り始めてから固形物を口にしていませんでしたので、そのついでに駅近くのえちご屋さんにて(昼間っから)ネギ味噌ラーメンを食しました
仙台的なネギ味噌ラーメンと違い、味噌しょうゆ的なスープが疲弊した身体に優しく沁み込んで行ったのでありました。とてもおいしゅうございました

総評:鉄やさんが気にしてやまなかった林道本名室谷線…生の情報を仕入れるのは、そう容易いことではありませんね…。結果的には、福島県側は現在通行止め(工事期間11/30まで)でして、基本的に通り抜けできない状態です。
峠頂上の案内板が微妙だったのと、工事現場での歩行者は通してくれる非NG的な感触を得られましたので、今回の旅もアップさせて頂くことにしました。

神々が宿る山『御神楽岳』を望みながら走る本林道…どこの林道にもない趣きを持ち合わせており、強いて言えば朝日スーパー林道にも匹敵するその壮大なスケールは、林道好きなナチュラリストの心を掴んで離さない…と無事に走破でき、戻れたことに感謝しつつ、素晴らしいグラベルの旅が幕を閉じました。

今回サイコン電池切れのため正確な距離を算出できませんでしたGPSで99.5㎞でしたので、実際はほぼ、ほぼほぼ100㎞は超えた換算です(笑)●走行距離=100㎞(ターマック80㎞/グラベル20㎞)●所要時間=6時間20分(休憩含)消費カロリーはROAD換算ですので、少な過ぎますね…



自分へのご褒美…銘酒・麒麟の『御神楽岳』日本酒なのに焼酎っぽい何とも大人な風味でしたが、これで疲労も一掃…美酒に酔いしれた昨晩でした

コメント一覧

sekicycle
グッチ様
コメントありがとうございます。
4年の歳月が流れ、現地はどの様な状況になっているのだろうか…?
気になっておりましたが、大きな崩れは無いとのお話しを伺い、また走ってみたくなりました。
秘境のコースは実際に訪れてみないと、どの様な状態か分からない部分が多いですので、貴重な情報本当にありがとうございました!
グッチ
2022.7.25に津川から蕨峠に寄り道して、塩の倉峠を越え、四十九院峠に寄り道して、只見まで100kmほど走ってきました。通行止めは相変わらずですが、シクロクロスでの走りには支障はなく、幸い大きな崩れはなかったです。帰って来てからこのブログを見つけて、トレースしたことを認識しました。4年経つと状況が少し変わるものの、無事に通れたことでほっとしています。これから走られる方へご参考に。
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