Life is …

ある日突然世界が変わってしまったマロンたんと、穏やかで優しい時間が1秒でも長く続くよう試行錯誤する日々の記録です。

桜流しは涙雨

2024-04-16 19:27:00 | love

―――――今年の桜はきっと忘れないよ。



1年前のこの季節、

病院帰りにマロンを抱いて満開の桜を見上げながら、

これで見納めかなと胸が痛んだけれど、

今年も一緒に眺めることができました。





とても暖かくて、

久しぶりのお出かけに私の方が嬉しくなって。

膝に乗せたマロンの重さに

ほんわかとした幸せを感じました。




家に帰ってお風呂に入って、

モリモリご飯を食べてから、

うんちもおしっこもしっかり済ませて

一緒のベッドでおやすみなさい。



夜中にオムツを替えたのもいつも通りで、

当然のように来るはずだったおはようの時間。

お寝坊さんにしては遅すぎる朝、

ずっと見ていたいような可愛い寝顔があまりにも穏やか過ぎて、

大した意味もなく胸の鼓動を確かめていました。

静かに、だけどしっかりと、

トク、トク、トクと打っているはずなのに。

まだ体はこんなに暖かいのに。

私の手にはマロンのぬくもりしか伝わってこなくて。

耳元で名前を呼んでも、

大きな声で呼びながら体を揺さぶっても、

もうピクリともしないで、

マロンは旅立っていました。

ささやかな身じろぎや小さな鳴き声にも絶対に気づく自信があったのに、

ひとりで逝かせてしまいました。

4月8日の朝でした。



残された時間は少ないから気持ちの準備をと言われていたのに、

全く覚悟ができていなくて、

突然の喪失の理不尽さに腹が立って、くやしくて。

マロンの首元に顔を埋めても、

そこは生きているマロンの肌の匂いじゃなく、

ゆうべのシャンプーの香りしかしなくて。

夢の中なのか、現実なのかわからない中、

体の一部がもぎとられたような感覚だけが、

不思議なのだけどマロンの存在を感じさせてくれて、

この痛みをずっと抱えていたいと思いました。



たまたまその翌日、

マロンが一番好きだった息子が帰省することになっていて、

おじいちゃんやおばあちゃんも一緒にみんなで見送ってやりました。

大好きないちごとりんごと蒸しパンを持たせたからね。

先に行った友人のわんこがきっと迎えにきてくれて、

私の実家にいた猫ちゃんたちも待っているから、

みんなで食べるんだよ。

不自由な体から解き放たれて、

自由にお散歩するんだよ。



2016年6月28日に生まれたマロンは、

もうすぐ18歳のお誕生日を迎えるところでした。



喜びと癒しと潤いと…

たくさんの幸せをくれたマロンたん。

ウチの子になってくれてありがとう。

マロンは幸せだったかな。

幸せだったらいいな。

お骨は粉骨してもらって、

想い玉という形に替えて手元供養します。

こんなに寂しいのに、

いつものように朝起きて仕事に行って食事して眠って、

淡々と過ごせているのがなんだかなあって思うけど。

いつかまたマロンに会えるように、

生かされている間は生きていようと思います。




マロンたん、

今までも、これからも、

ずっとずっと大好きだよ。






ミカ



1年が経ちました

2024-03-30 03:32:00 | love

すっかり春めいてきましたね。

年が明けてからこの季節までは、

本当に早く過ぎてゆくような気がします。

昨年の3月30日に突然マロンの世界が変わって

『この子に残された時間は年単位ではありません』と言われてから

慣れないことだらけの毎日に戸惑い、

無知が故にマロンに不快な思いもさせながら、

必死で向き合っているうちに

1年が経ちました。

あっという間というにはあまりにも濃い、

けれど過ぎてみればやはりあっという間にまた巡り来た季節。

注射や薬も色々試しましたが、

今は穏やかに過ごすための鎮静剤のみ。

毎月、ひと月分の鎮静剤を小分けする作業にも

すっかり慣れたものです。

朝用、夜用、トリミングサロンに預ける日用、

薬が効かなくて追加する場合の微調整。

マロンがなるべく昼起きて夜眠れるように、

預ける時は負担が少ないように、

いくつものパターンに量を分けて…っと。




最近気に入っている投薬用おやつ。
便利なものに助けられています。

脳梗塞の後遺症の半麻痺は変わらず。


ここ数日斜頸がひどくなってきたのが気になるので、

定期の受診日まで待たずに、

今日、病院に行ってきます。


暖かくなってきたので、
そろそろまたお散歩に出かけたいな。
欲を言えばきりがなく、
悔やみたくなることも数知れず。
それでもゆっくりと少しずつ
今年も春を感じられることが
とても幸せだと思うのです。
マロンはどう感じているのかなあ。

夜中、オムツ替えをしながら
色んなことを考えていたら、
こんな時間になってしまいました。

いのちの芽吹く季節が
希望の世界でありますように。

おやすみなさい。
ミカ

新年

2024-01-03 16:16:00 | love
2024年1月1日。
 
マロンたんと一緒に新年を迎えられたことに、
感謝していた元日早々飛び込んできた大きな災害のニュースと、
時間を追うごとに明らかになる被害の状況に、
驚き、胸が潰れそうな思いです。
 
被災された方々に、
心からお見舞い申し上げます。
 
まだ救助を待っている方が一刻も早く救助されて、
これ以上被害が広がりませんように。
 
人命はもちろん、
はぐれてしまったペットたちが、
無事家族と再会できますように。
 
ボランティアでかけつけることはできませんが、
私にできることをしたいと考えています。
 
 
 
いつかの京都鞍馬寺で見た、
昇り龍のような雲。
 
この龍の背に乗って、
ここから運気がよくなる1年になりますように。
 
 
 
今年のおせち料理は、
ひとり農家をしていらっしゃる方が、
ご自分で育てた野菜や体にいい安全な素材を選んで作ってくださったこちら。
 






おせち料理ってご飯のおかずにならないものも多いけれど、
こちらのおせちは優しくしっかりしたお味で、
どれも美味しかった😋
 
 
 
 
そしてお年賀でいただいたとらやのミニようかんの
干支シリーズが可愛いので、
これからひとまわり揃えていこうと思います。
 


十二支が揃うまでにはきっと、
色んな出会いや別れや気づきがあって。
 
私は人生の新しいステージにいるかもしれない。
 
ひとまず健康に気を付けて、
毎日大切に過ごします。
 
今年もよろしくお願いします。
 
 
ミカ

今更コロナ

2023-10-17 11:53:41 | love

タイトルの通り、

やっとマスクなしで仕事に行き始めた頃、

感染してしまいました。

 

夜、寝る前に喉に微かな違和感を感じた翌日、

かかりつけ医院を受診してコロナ陽性となった後から丸三日間。

 

39度を超える熱が出たり下がったりすることも(私の平熱は35度前後)、

喉が切れるほど咳が出て背中もお腹も痛くて眠れなかったことも、

体が沈み込むように重くだるかったことも、

全部全部いつもの風邪とは別物級のコロナでした。

 

でも私が一番辛く恐怖ですらあったのは…

 

夜、朦朧とする意識の中で、

せめてもの慰めにとピローミストを吹きかけた時、

いつも落ち着くラベンダーの香りが全くしなかったこと。

 

アロマやフレグランスが大好きなのに、

食べ物の美味しそうな匂いに幸せな気持ちになっていたのに、

何も感じないのです。

 

甘い、とか、塩辛いとかはわかるのですが、

スープの出汁の風味も、

卵のふわっとした柔らかさも、

フルーツの瑞々しい新鮮さも、

すべてなくなってしまうなんて…

 

もしこれが治らなかったら、

こんなにも味気ない世界で生きなくてはならないのかと

ネガティブな気持ちになってしまいました。

 

マロンを介護し始めた時、

清潔と栄養が一番大事と胸に刻み込んだのと同時に、

マロンの面倒を見れなくならないように、

ちゃんと見送るまでお世話できるようにと、

自分の健康にも気を付けていたつもりだったけれど、

半年を過ぎて色々慣れてしまった気の緩みがあったのかもしれません。

 

マロンの世話どころか、

自分の身の回りの事も満足に出来ないようになった私でしたが、

この急性期の3日間、

マロンは事情がわかっているかのように大人しく過ごしてくれたんです。

 

たまたまそういうラッキーなバイオリズムだったのかもしれません。

 

でも、離れたベッドで眠るマロンの世話をするのがキツくて、

私のベッドに添い寝させたマロンは、

夜鳴きで手を取ることもなく、

静かに寄り添ってくれて泣けました。

 

急性期の三日間、私の命を繋いてくれたものは…

①切れた喉にも沁みなかったりんごジュース

②美味しいみかんの粒々は食べられなかったけどみかんゼリー

 

③味は全くしなかったけど卵豆腐

そしてMVPは…榮太樓飴

 

これすごく良かった。

元々ここの黒飴ファンなのですが、

しょうが蜂蜜飴がほどよいしょうがの効き具合で、

蜂蜜の甘さものどに優しく癒されました。

 

昨夜くらいから再びマロンたん不穏気味でわかりやすい。

 

すんすん言ってもそろそろ相手してくれるかなってわかるのかな。

 

 

ほんとにほんとに、

健康の大切さは失った時初めて気づくのですね。

 

匂いの感覚が早く戻ることを祈りつつ、

明日からの職場復帰へのリハビリもかねて、

荒れた部屋の片づけを始めます。

 

ああ、せめて明日が健康診断(体重測定)だったらよかったな~

 

 

 

ミカ

 

 


嬉しい回復

2023-10-07 13:07:00 | love

マロンは7月に今の病院へ変わってから、

毎日2種類の薬(ステロイドと鎮静剤)を服用しています。

ステロイドを常用すると、

火事場の馬鹿力を常に出しているような状態になり、

食欲も出るし、動きも活発になります。

肝臓に負担がかかる、などの副作用もあるのですが、

マロンのように体の小さい子は特に、

食べられなくなったら急激に弱ってしまうので、

定期的に血液検査をして様子を診ながら

続けられるところまで続けましょうというお話でした。

先日マロンを連れて受診してきたのですが、

血液検査に問題はなく、

全身状態もとてもいいと言われてひと安心。

体重を測ってもらうと、

3ヶ月前に転院した時は3㎏をきっていたのに、

今回は3.4㎏になっていました。

たった500gとはいえ、マロンにとっては大きな500g

「すごいな、マロンちゃん。食欲の秋先取りだね。たくさん食べてえらいぞ」

先生からいっぱい褒めてもらえました。

マロンがこの病気になる前までは、

完全栄養食のカリカリフードと歯磨きガム、茹でた野菜、という

とてもシンプルな食事でした。

歯磨きが苦手だったので、

糖分の摂りすぎはよくないからと、

大好きなフルーツもたまに与えるだけ。

でもね、脳梗塞になって、

抱き上げるのも怖いくらいガリガリに痩せて、

口の端からシリンジを差し込んでやっと水を飲ませていた時、

マロンが回復して自分で食べられるようになったら、

これからは食べたがるものをなんでも食べさせてやろうって思ったのです。

もちろん絶対NGとされているものはだめだけど、

長い目で見た将来の健康より、今食べたいものを食べさせたい。

この夏はスイカと桃がお気に入りで、最近は梨。

お水だとイマイチ飲みたくない時でも、

昆布とかつおでとっただし汁はコクコク飲むし、

お散歩の後は、ベビーフードのりんごジュースを薄めたのもいい。

まだ世界には美味しいものがたくさんあるよ、マロンたん。

いっぱい一緒に食べようね。



だっこで遠出して、

秋の匂いをいっぱい深呼吸して、

帰ってジュース飲んで寝落ち寸前のぽよぽよした顔が可愛くて、

ついついつつきたくなるのをぐっと我慢…。

ミカ