ダックスフンドのボディに「寿」の謎
胴長の犬、ダックスフンドだろうか。
母が犬好きなこともあり、実家の犬が途絶えたことのない人生を送ってきた私。
本来ならば、「犬〜〜!!可愛い〜〜〜!!」となるところだが、これはそう簡単にはいかない。
なぜか?
ボディに「寿」の文字があるからだ。
犬は多産で、仔犬がよく育つことから、昔から安産や子どもの成長祈願のお守りとして尊ばれている。縁起物としてスタンダードな存在だ。
だからか?
だから「寿」なのか?出産祝いてきなやつなのか?
なんとなく関連してそうなんだけど、完全な納得がなく、歯に挟まったほうれん草が取れない気分。
考えすぎか。
ただ、意味を求めすぎてしまうのは自分の悪いクセなのかもしれない。
作者ははじめにダックスフンドを作った。
そこで完成のはずだったが、声が聞こえた。頭に直接、声が聞こえた。
「ここ彫れワンワン」「寿と胴に彫れワンワン」
で、胴に「寿」と彫った、と。
「寿」=「我、ここにあり」
私が思うに、おそらく「寿」という字。いや、複雑な字形ならばなんでもいいから掘りたかった。が一番近い答えなんじゃないかと推測する。
作者は、作品をつくっていく中で、木工技術がどんどん上達し、新しい技を試す場が欲しかった。「我、ここにあり」と名を彫るように「寿」を彫ったのだ。
そう考えると、ダックスフンドの顔も誇らしげに見えてくる。
作品のための技術ではなく、技術のための作品もあっていい。
▲「寿いぬ」作者:寺田さんのそのほかの作品。一眼でトイレ標識とわかる。
▲猿と犬の木工キーホルダー。可愛い。鼻や口元の加工から技を感じる。
【趣みん芸的価値】
木材は、工芸・民芸の代表的な素材。
スタンダードな素材だからこそ、過去と現在、未来の表現を比較できる。
【入手年月日】
2017年
【入手先】
道の駅掛川(静岡県)
【制作者】
寺田さん
【価格】
400円
【素材】
木
【大きさ】
高さ:約15cm
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自分一人で日本全国の趣みん芸を探し歩くのは時間がかかりそうなので、ちょっとしたことでも情報いただけますと大変助かります!!
メールはこちら → myshumingei@gmail.com
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