The Diary of Ka2104-2

西洋音楽の基分子モデルーオペラ歌手石川勝敏

出典は楽典の一種である" The Elements of MUSIC~Melody, Rhythm & Harmony " published by Wooden Books LLCです。

P26からP27にまたがる章" Form and Structure"の最後から二番目の図式(西洋音楽の基分子モデル)が面白いのでアップします。尚、最後の最後の図式とその解説は省きます。

英日翻訳:石川勝敏

 

「フォーム(かたち)とストラクチャー(その構築)~私はこれからどこへ向かうのか、そもそも私はここへどうやって辿り着いたのか?~」

音楽ストラクチャーはパートや音節に展開されるものである。あるアイディア、あるムード、或いはあるモティーフが最初に提示されたあと、そういったものを変えたり対照化したりする何かが次にやって来るが、そういったものに鑑みながら一方では、統一性、引いては到着や帰還の感覚を創造する。この展開されるパターンはまた、聴く者を一定の時間軸に収め、彼らの傾注と記憶を使って、彼らが聴いているものの音楽的文脈のどこに彼らはいるかを知る役割を果たす。

ほとんどの人々が人生におけるエモーション(情緒)の浮き沈みの中を行き来している。家を離れたり、世界に飛び出したり、冒険を経験したりするが、最終的には家へ帰還する。人生の旅路は音楽における作曲に似ていて、無から世に生まれ出て、フォームとストラクチャーの時間に生き、カオスと秩序の両端くれで無意識に踊り、そうしてやがては戻っていく。この点では西洋の音楽はより線的であり、東洋の音楽はより周期的である。

音楽的時間は下に挙げている画像1のようにストーリーに追って絵にする絵コンテのような視覚化が可能だ。部分、部分の違いは、特別な性質、意味、意図、そして音節や動きが何の為にあるかのエッセンスを表現している。しばしばこれらの音節は、祈願や瞑想や踊りといった儀式の如く、様々な複雑性や歯車のようなかみ合わせの程度ごとの聴く者の傾注の間への考慮で以って順序づけされる。

画像1

(最後から二番目の図式)西洋音楽の基分子モデル ※時間軸は時計回りです。

左:2つから成る基分子モデル;これは単純に鏡写しとなる2つの部分から成り立っているAB。

中央:左図と同様の1つと丸が内包された1つと合わせて2つから成る基分子モデル;これは尾っぽを切ったバージョンのA即ちA‘に帰結させるが、たいてい聴き手に我々はどこにいてたのかを示唆もしくは想起させるのに十分事足りるABA‘。

右:3つから成る基分子モデル;こうあることによってAの来しき方を繰り返し、ABAストラクチャーを産生する。


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