遺品整理業者の話である。
2014年8月31日付の東京新聞TOKYO Webによると、『遺品整理を扱う業者は近年、飛躍的に増え』ていて『全国で一万業者を突破』したらしい。原因は『孤立死の増加』。
孤立死とは、一人ぼっちで死んでしまうことだが、やっかいなことに突発的に死に至ることが多いので、遺体が発見されるまでに時間がかかることが多いらしい。
実際、どのくらいの数に上るのか。『東京都監察医務院によると、東京23区で発見まで1カ月(31日)以上かかった孤立死は昨年、323人に上り、10年前の168人からほぼ倍増』なのだそうだ。
下のグラフは、東京都監察医務院の『東京都23区における孤独死統計(平成25年)』から『各区別の世帯分類別異状死 - 性・年齢階級別の孤独死数』と同『各区別の死後経過時間・世帯分類別異状死数 - 性・死後経過日数別の孤独死構成割合』。
平たく言うと、『男女別・年齢別、孤立死数グラフ』と『男女別発見されるまでの日数グラフ』。
東京都監察医務院(文京区大塚)は、東京都23区内で発生したすべての不自然死の検案、および解剖を行なう東京都の行政解剖施設である。
記事は続けて、遺品整理業者との料金トラブルについて書いている。
ある女性が『チラシで知った廃品回収業者に遺品整理を依頼』したところ、『いくら出せるか』と聞かれたそうだ。で、『「五十万ぐらい」と答えると、五十二万円を請求された』という。
相場は『一人暮らしなら、十万~三十万円ぐらい』が適正らしいのだが、『実際の請求額はまちまち。業者間で見積額に倍ほどの開きが出た事案もあった』というから穏やかでない。
なぜそうなるのか。遺品整理業者になるには『許可や届け出の制度はなく、公的資格もない』から簡単。つまり『行政の法整備が整っていない』のが問題だという。
見出しにあるとおり、孤立死は切ない。
<東京新聞>
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014083102000134.html
引用:東京新聞TOKYO Web(2014/08/31)【社会】<孤立死せつなく 遺品整理の現場 薄れる絆実感>