アンデスの乙女

スペイン調のリズムを踏んでも
マチュピチュに響かないように
いくらコンドルが飛び交っても
謎めいた男の誘いを待っている

衣替え

君と過ごした夏の日が
まだ忘れられないから
肌寒くても夏服のまま
衣替えができずにいる

ボビーの涙

最後のスピーチを聴きながら
流す涙を胸に刻んで確信した
ボビーほどロッテを愛してる
ロッテのファンはいるのかと

狗尾草

猫は遊具として戯れたいから
子犬の尻尾を只管追いかける
猫は夫を弄ぶような妻だけど
子犬は内助の功を望んでいる

紫式部

才女として生きていても
花を咲かせることはない
為時から受けた心の傷で
どれほど実を結んだのか