
明後日の組合定期大会で、僕はめでたく支部長に選任されます。それを思うと気が重いんですが。
その組合で、海外への援助とかで古本や中古CD、DVD、書き損じはがきなどを集めるらしいと聞き、それなら、ある。持って行きましょう…と、まとめたのがこの写真。
上2冊は最近読んだ本。「江戸の町」は、そのままズバリの内容。「道は開ける」は、ブログで取り上げましたね。僕は、この本、評価しません。
その下にずらっと並んでるのが、宇宙英雄ローダンシリーズの1~25巻。若き日にチャレンジして、ここまでで挫折したんです。今、600巻くらいまで刊行されてます(^^;)。
これに、聴かないCD数枚付けて、持って行きましょう。少しは足しになるでしょう。

一冊目。
「道は開ける」 D・カーネギー著
ビジネスの成功者による自己啓発本は、正直、ためにならない本が多いです。前、紹介した「人を動かす」は、まだ面白かったんですが、これはひどい。
例示で出てくるのは会社の社長、創業者といった優秀な方ばかり。みんながみんな、その通りに出来るものではありません。自分で働き方をコントロールできる立場と、命令通りに動かざるを得ない立場とでは、働き方が全然違いますし。
時代が時代とは言え、全編を貫く精神疾患に対する無理解も引っかかります。ベストセラーだろうが、何だろうが、これは読まなくてもいい本ですね。はい、断捨離。
二冊目。
「絶望名人カフカの人生論」 カフカ著
打って変わって、こちらは大変面白かったです。カフカの日記や手紙などに残った、彼の人生観を表す言葉を集めたのがこの本。
カフカの「変身」は若い頃に読みましたが、その作者がこんなに並外れてネガティブな思考の持ち主だとは思いませんでした。いや、凄いです。なにせ恋人へのラブレターに自分の欠点を延々と書き連ねたり、30代になって父親に何十枚も恨み言を書いて寄越したり、もう、つい、笑ってしまいます。
人間には、ネガティブな言葉こそが必要な時があります。力を貰える一冊です。

「人を動かす」 デール・カーネギー 著
この本は300ページほどありますが、書いてあることは以下の3つに要約できます。
・相手を立てろ
・争うな
・自分の非は素直に認めよう
このうち、特に繰り返し著者が訴えているのは、1番目と2番目。アメリカ人といえば「私が」「私が」の民族性を思い浮かべますが、そのアメリカ人にして、人を動かす最良の手は「相手の立場になって尊重すること」「相手と争わないこと」だという。面白いものです。
最近の日本では、自己主張することの大切さが叫ばれ、相手にどう思われようが自分が良ければいいという風潮があります。人の目を気にしない、というのは僕も大いに賛成です。でも、なんでも相手に勝てばいいというものでもない。
こういう本は、僕の趣味ではありませんが、たまに読むと示唆を得ることができます。今回、改めて思いました。人と無用な争いをしないようにしようと。僕のような事情を抱えた人間には、これは特に大事なことです。自分と家庭の事情を抱えて働くのに、職場などに不必要に敵を作ることは、避けるに越したことはありません。自分が頭を下げてことが済むなら、大いに下げるのも、一つの手というものでしょう。