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『くノ一忍法帖』

2007-09-26 20:15:01 | 読書日記


著 山田風太郎

 『魔界転生』が読みたくて本屋に行って手に取ると、なにやら”山田風太郎忍法帖シリーズ”と書いている。そしてお目当ての『魔界転生』はシリーズの6作目にあたるらしいことを知った。物語としての繋がりこそないもののシリーズと言われたら最初から目を通さねばならないような気持ちになるのは僕だけではないだろう。そういうワケで1作目から読み始めたのは高校生の時だった。
 『甲賀忍法帖』、『忍法忠臣蔵』、『伊賀忍法帖』、『忍法八犬伝』と読み進め合間合間に結構なブランクを明けていたためこの5作目である『くノ一忍法帖』を読み終えるまでにかれこれ8年の歳月を費やしたことになる。いやはや長いお付き合いになってしまったw。
 巻末の花村萬月のエッセイにも書かれているが、司馬遼太郎が王道であるならばこの山田風太郎は間違いなく邪道。シリーズを通しての特徴としてエロスの要素があるが本作品では更にその傾向が強い。もし自分に子供がいたら先ず読ませたいとは思わない。しかし考えてみると親から禁じられた行為というものには抵抗しがたい魅力を感じるものだし、事実それは文句なしに面白いモノであった様に思う。山田風太郎の作品にはそういった”いけないんじゃないかと思いつつも面白い”という要素を僕は強く感じるのだ。例えていうなら不倫の恋は燃えるとかそういう感じだと思う。不倫したことないけどw。
 物語は大坂夏の陣より始まる。豊臣秀頼を亡き者にし、その天下を磐石のモノにした家康だったが真田幸村の策によって5人のくの一が秀頼の子供を身篭っていることを知り、漸く手に入れた天下を脅かすであろうその子供たちをこの世に生まれる前に始末しようと伊賀忍者に狙わせ、これよりくの一と伊賀忍者達の壮絶な忍法対決が始まる。
 物語の魅力はなんと言ってもこの忍法。次々に登場する奇抜な忍法の数々には度肝を抜かれる。ホントにこの想像力には脱帽。狂気と才能は紙一重という言葉があるが、まさにそんな感じ。この人ちょっと危ない。
 登場する忍法がいかなるものなのかはここでは敢えて書かないけど、名前だけでもちょっと書いてみようかな、と。

*忍法百夜ぐるま
*忍法肉鞘
*忍法人鳥モチ(←漢字変換出来ず)
*忍法日影月影
*忍法恋しぐれ
*忍法穴ひらき
*忍法くの一化粧
*忍法月の輪
*忍法筒涸らし
*忍法天女貝
*忍法夢幻泡影
*忍法幻菩薩
*忍法やどかり
*忍法羅生門

 エロスの一端を垣間見れたでしょうかw。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まゆ)
2007-09-26 21:36:07
なんて素敵な忍法だ。
技が想像つきそうなつかないような…。この辺りがまたエロスか?!
よくよく振り返れば、「魔界転生」も素敵にいやらしかった(笑)

↓ごめん!あたしが間違っていたきに!!(笑)
んだ。龍馬は土佐だ。
「土佐の~♪」って白虎隊で歌ってた。(中村雅俊が)
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Unknown (S兵)
2007-09-28 04:26:39
>まゆさん
いくつかは想像し易い名前の忍法もありますよね。
忍法肉鞘とかw。
でも断言できますが全て想像通りであることはないです。
それくらい想像を絶した忍法が登場します。
作者は一歩間違えれば危ない妄想オヤジですw。
『魔界転生』を読み終えたら数年ぶりに深作版の映画を観たいと考えています。
いつのことやら…
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