認知症ケアに携われる介護施設、特に介護未経験者・無資格者でも携わりやすい介護施設が認知症グループホームです。認知症や身体的な不自由により中重度の要介護者が多い特別養護老人ホームと異なり、グループホームでは5~9人グループを1ユニットとした要支援2の入居者が、基本的には自立した生活をして暮らしています。グループホームの介護スタッフは入居者の生活全てを介護しません。手を出し過ぎず、見守りながら、できない・困ったことが起きた時には手伝う、そんな心構えでのサポートが仕事になります。
これはグループホームが認知症ケアに特化した介護現場であることが理由です。認知症は脳や身体を使わないと進行が早まるケースが多く、認知症の進行を緩和するために基本的な生活全般を自立して行う、「その人らしい生活を送る」ことを第一とした姿勢で運営されています。認知症ケア専門のスタッフも常駐し、全てのグループホームではありませんが認知症リハビリテーションを行っているところも少なくありません。
グループホームの介護スタッフが未経験・無資格でも携わりやすいのは、基本的には自立した生活ができる認知症の入居者のサポート・生活援助が基本的な業務だからです。掃除・洗濯など基本的な家事の知識さえあればグループホームで働き始められます。認知症ケアに特化しているグループホームは、働いているだけでも認知症に関する理解や専門知識が得られたり、認知症に関する研修・資格取得支援を行っている施設もあります。