生きてるだけで丸儲け!
きょん姉さん
「風魔忍者の遠当ての術には、びっくりしたな~~」
ロボット福之助
「そうですねえ~~」
「今どき、本物の忍者がいるんだ?」
「いるんですね~~」
「あれが、本物の忍者か~~。風魔小太郎ってのは、ほんとうにいたんだよな?」
「はい、いました。北条家の忍者だった、風魔小太郎は、北条家が滅んだ後は、江戸で手下と一緒に盗賊になり、徳川幕府を苦しめました」
「凄い根性だねえ」
「そうですねえ」
「そんなことは、教科書には出てこないねえ」
「そうなんですか」
「都合のいいところだけ載せて、徳川幕府と同じだな」
「そうですねえ」
「なんか、ドームハウス見てたら、住みたくなってきたよ」
「またまた、そんなことを?」
「そうだな、博多に帰ろうな!」
「探したら、博多にもあるんじゃないですか?」
「そうだねえ、帰ったら、パソコンで探してみよう!」
「スマホでも探せるんじゃないですか?」
「スマホは遅いから、嫌い!」
「やっぱり電波は遅いですか」
「電磁波も、やたらに強いしねえ。頭が痛くなってくるんだよね」
「それは、電磁波過敏症ですね」
「誰でもなると思うよ。最近は、電磁波の調理器でも、頭が痛くなってくるんだよ」
「そうなんですか」
「あ~~あ、子供の頃は、歌手になりたかったのに、わたしは今、ロボットのおまえと、観光地のレポーターをしている。人生って、上手く行かないもんだねえ」
「人生は、生きてるだけで丸儲け!」
「なんだい、そりゃあ?」
「お笑いの、明石家さんまの格言です」
「へ~~~え、おもしろいねえ」
「そうですか?」
「わたしは、どうして、ここに存在してるんだろうねえ?」
「はっ?」
「人間は、どうして存在してるんだろうねえ?」
「さ~~あ?」
「何かあるのかねえ、存在しなければいけない理由が?」
「結果じゃないんでしょうか?」
「結果?」
「存在してるから、存在している。ここにいるから、ここにいる。生きてるから、生きる」
「なるほど!」
「他との関係が縁となって起するもの」
「えっ?」
「お釈迦様の教えでは、縁となって生じたものが、人生と解釈できます」
「出たな、お釈迦様!」
「つまり、全ての関係性があって、きょん姉さんは、ここに存在しているのです」
「な~~るほどねえ」
「人間の感情のプログラムは、難しいですねえ」
「そりゃあ、そうだよ。自分自身の感情さえ分からないんだから」
「そうなんですか?」
「人によっても、違うしねえ~~」
「犬や猫にも、感情はありますからねえ」
「あるよ」
「でも、心は一緒じゃないんですかねえ」
「えっ?」
「分かるから、ペットになれるんだと思いますよ」
「そうだね~~」
「犬や猫は、人の目を見て、いい人悪い人を区別しますからねえ」
「そうだね~~」
「そろそろ、ラーメンが来るんじゃないですか?」
「そうだねえ~~」
「ロブスターところてんラーメン」
「ところてんは、三分の一とか言ってたねえ、店の主人」
「はい」
玄関のチャイムが鳴った。
「来たみたいですよ」
姉さんは、ドアを開けた。
天空ラーメンの店主の深澤だった。
「ご主人が、配達してるんですか?」
「開店したばっかりで、誰もいないもので」
「大変ですねえ~~」
店主の深澤は、帰って行った。
「ドームハウスに住みたいと思ったら、なんか、夜のドームハウスが見たくなったよ」
「じゃあ、後で見に行きましょう」
SF 傷だらけの天使 - 生きてるだけで丸儲け!
【カバー】テレフォン・ノイローゼ/甲斐バンド
バックの猫 置物でも縫いぐるみ でもないよ
空戦・袖飛車 & 空戦・石田流 & 高野山ムササビ戦法
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