建設社長の独り言

昨年の豪雨災害を踏まえ関電は治水ダムの「事前放流」を行った事で災害リスクを減らしたがこれも気象予測がスーパーコンピューターのお陰と言う事にもなり更なるスーパーコンピューターの開発が待たれる

 梅雨前線の影響による今月上旬の大雨で、県や関西電力などが管理する県内13カ所のダムが降雨のピーク前に放流し、水位をあらかじめ下げる「事前放流」を行ったことが8日、信濃毎日新聞の取材で分かった。昨年10月の台風19号災害を受け、ダム管理者や国、自治体が5月に結んだ治水協定に基づく対応で、実施は初めて。国土交通省によると木曽川水系では8カ所のダムが計約4200万トンの容量を確保。放流量を抑えることで、氾濫の危険があった木曽川の水量を2割ほど減らす効果があったとみている。

 事前放流は、台風19号災害を受けて全国で検討が進み、県内では5月に千曲川、木曽川、天竜川水系の計37のダムを対象に管理者と国、地元自治体が実施に向けた協定を締結。今回は、木曽川水系の他、千曲川水系4カ所、天竜川水系1カ所で実施された。

 国交省木曽川上流河川事務所(岐阜市)によると、木曽川水系の8ダムは5日午後2時半ごろ、国交省が分析した9日未明までの予測降雨量が基準を上回ったため、地元市町村に連絡するなどした上で事前放流を開始。独立行政法人「水資源機構」(さいたま市)管理の牧尾ダム(木曽郡木曽町・王滝村)が約1500万トン、関西電力三浦ダム(王滝村)が約2500万トン、他のダムは3万〜100万トン余の容量を確保した。8ダムは6日午後から8日朝にかけ、上流からの流入量が一定量を超えるなどしたため事前放流を中止し、放流量の抑制に切り替えた。

 同事務所によると、木曽川の桃山水位観測所(木曽郡上松町)が氾濫危険水位だった8日午前10時ごろ、木曽川の流量は毎秒約2千トン。8ダムの洪水調節機能により下流への流量を同約400トン分減らす効果があったと推定する。

 県営ダムでは、千曲川水系の裾花ダム(長野市)や奈良井ダム(塩尻市)など4ダムと、天竜川水系の片桐ダム(下伊那郡松川町)が事前放流を実施。県河川課によると、今回は木曽川流域と比べ予測降雨量が少なく、ダムの容量確保も少なかったが、今後効果を検証するという。同課は「国交省やダム管理者と事前放流の効果について情報を共有し、県内の河川防災に生かしたい」としている。

(7月9日)

これ「ダム事前放流 木曽川の水量減 氾濫の危険抑える」とした信濃毎日新聞2020年8月13日の朝刊記事である。

 何かで見たが、今のコンピュータの性能は地球上に1mm方眼を敷き詰め、データ予測ができると聞いた。これで行けば現在の日本各地の天気予測が4, 5cm升目か性能によってはそれ以上の予測が可能らしい。
 先日国産のスーパーコンピュータが世界一を獲得したとニュースで知った。その名は国産名にふさわしく「富岳」と言うらしいが、もしこの「富岳」が気象予測したらどうなるのか興味が沸く。
治水は国土交通省だが利水は発電用が経済産業省で農業用は農林水産省が管轄である。
その名のように治水は緊急時の予報や予想で最大限に国民を守る義務が発生するため、事前放流を画策できるが、予報や予想が誤れば、事後水不足と言うリスクを負う。逆に利水もその名のように、利水権利者の意向が尊重されるため事前放流は不可能に近いと言えるし、そういう意味においては災害の未然防止も不可能に近いと言えるだろう。現在のAI技術を酷使すれば、気象条件に拘わらず災害は防げるという事にもなり、それを予想するスーパーコンピュータの発達如何がそれを左右してる事を思えば驚きを隠せず、「富岳」以上のスーパーコンピュータの開発が待たれる。
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