みつけられないまま。

ダメなことばかりで 折れそうになるけれど
風向きはいきなり 変わることもある

もっとも恐れていること

2014年12月14日 23時06分30秒 | schizophrenia
先日のブログで、リボンちゃんに連絡先を教えるかどうかという苦悩の一抹を書いたのだけれど、他にも、これは勘弁して欲しいと思ったことがあった。
『幻聴の内容を聞く』『どういう薬を飲んでいるのか聞く』
いくらボスの指示とはいえ、そこまで立ち入ったことを聞いても良いものなのだろうか?
リボンちゃんのことを知る必要もあるし、心配してのことなんだと思う。
正直、自分で聞いてよと思ったね。
もし私がリボンちゃんの立場だったら、いくら雇用側だからって、そこまで話さなきゃいけないんですか?って思うな。
ちなみに、リボンちゃんは幻聴が聞こえてしまうタイプ。
早い段階でリボンちゃんの信頼を得ることができたのは喜ばしいことだけど、その裏では、毎日が恐ろしかった。
リボンちゃんに仕事を教えるときも、他愛のない話をするときも、常に言葉を選んでいた。
腫れ物に触るような態度で接したりすると、そういう雰囲気を敏感に察知されちゃうので、悟られないように自然体で、慎重に言葉を選びつつ。
『私が発した言葉が原因で病気が悪化したらどうしよう』っていう恐怖が常にあった。
そんな中で、幻聴の内容や薬のこととか、聞けるわけがない。
私が「そういう質問はできません」っていったら、
「随分信頼されてるんだから大丈夫」とか言われちゃったけど、ホントこの人、何にも分かってないなってカチンときた。
信頼関係ができてきたからこそ、逆に聞き辛いことや、言いづらいことも増えてくるんだよ。
相手のデリケートな部分に、ドカドカ入っていくようなことはできないし、私はされたくない。
ある時に、リボンちゃんの方から幻聴のことや、薬のことを話してくれたんだけどね。
その時、私に話す前、会社のとある人に、幻聴や薬のことを突然質問されてびっくりし、嫌な気分になったと聞かされた。
私がボスに聞けないと言ったので、別の人に聞かせたらしい。
とある人のことはいずれ書くとして、私はリボンちゃんにちょっとキツく注意してしまった。
言いたくないことは言いたくありませんって、言ってもいいんだよって。
自分の病気のことを、たいして理解もしていない人に軽々しく言うもんじゃないよと。
このときは、ちょっと強く言い過ぎたかな~と、内心ビクビクしてたんだけど、ちゃんとリボンちゃんの心に届いてくれたみたいで安心した。
素直すぎるというか、ウソをつけない気質が、この病気にはあるようで、臨機応変に対処できないことがあったりする。
物事であったり人に対してであったり。
ま、裏表がないので、一緒にいて楽だったりする。
とはいえ、未だにリボンちゃんと話すときは言葉に気をつけてるけどね。
これは自分の訓練だと思ってる。
素っ気ない言葉やキツい言い方、口調だったり、言わなくても分かるでしょ的な無責任な態度は、人を傷付けるし、誤解が生じやすい。
リボンちゃんと働くようになって、自分のそういう部分を改めなきゃなって思えるようになったかな。

程良い距離

2014年12月11日 21時57分32秒 | schizophrenia
リボンちゃんと一緒に仕事をするようになってからほどなく、なんか、すっかり仲良しになってしまった。
リボンちゃんの性格が明るく無邪気だったこともあり、私の中でだんだん偏見がなくなっていった。
その辺りのことは、いずれ書くとして。
誰だって仲良くなれば、互いの連絡先を交換するようになるのが世の常。
私は、ある出来事をきっかけに、軽々しく他人にメルアドやケータイ番号を教えるのは止めようと決めたので、やむ終えない場合にのみ、教えることにしている。
ということで、リボンちゃんとは、連絡先のやりとり的な会話を避けていた。
そういう雰囲気になりそうなときは、別の話題に変えたりとか。
だけどなんとな~く、私の連絡先を聞きたそうな感じ。
私も、どうしようかな~。何かあったときに、すぐに連絡が取れるようにしておいた方がいいのかな~と考えていたある日、絶対に連絡先は教えない。
いや、教えたくないと思った。
その時期はまだ夏まっただ中だったので、リボンちゃんも半袖の服装。
その袖から出てる腕が目に入った。ショックだったね。
手首から肘までの間に、無数のリストカットの痕が……。
マジマジと見るのもアレなんで、自然の素振りを装いながら見てしまった。
生傷じゃなく、だいぶん月日が経って、赤茶けて線になってる状態だった。
こういうことをしちゃうくらいな大変な時期があったんだなと思った。
今は、その状態を脱しているのかもしれないけど…でもいつ切りつけたい衝動に駆られるのかわからない。
あるいは、生きていたくないと思うかもしれない。
もし連絡先を教えて、私に助けを求められても、どうしてあげることもできない。
たとえリボンちゃんの所に駆けつけたとして、なんか嫌な光景を見ることになったら、多分わたしもまともじゃいられそうもない。
そんなことを考えたら、申し訳ないけど、連絡先は教えられない。
時を同じくして、ボスに、私の連絡先をリボンちゃんに教えておいた方がいいんじゃないか?って言われた。
それは勘弁して欲しいとボスには言ったんだけど、なんで?みたいな顔されたので、
「抱えてるものが重すぎるので、教えたくないです」
とキッパリ言った。まぁ、ボスも納得してくれた。
ただ私の中で、いつリボンちゃんから「連絡先を教えてくださいよ~」と言われるかヒヤヒヤしていた。
連絡先を教えられないのは、こういう理由だからっていうところまで説明しなきゃならない。
ダメ!教えない!って、突き放すような言い方は良くないみたい。
いろいろ悩んで、リボンちゃんを担当しているジョブコーチの人に相談した。
こっそり電話したんだけど。
「会社から支給されてるケータイ電話の番号は教えられるけど、個人で持ってるケータイの番号は、他人には教えてはならないという社内規定があるから、教えられない」
というアドバイスをもらえた。
もし、リボンちゃんに連絡先のことを聞かれたら、そうやって切り返そう。
ま、私の考え過ぎなのかもしれないけど、連絡先だけは教えたくなかったんだよね。
今現在も、リボンちゃんには私の連絡先は教えてないし、リボンちゃんもその辺りを感じ取ってくれているのか、聞いてこない。
だけど、すっごく聞きたいんだろうなって思う。
先日、リボンちゃんと初めて夕飯を食べに行った。
待ち合わせの場所と時間を決めて。
初めて、職場以外の場所で時間を気にせず、楽しくおしゃべりができた。
実はその日に、私の連絡先を教えようかな~と思っていた。
あれから数ヶ月が経ち、だいぶん病気のことも理解できたし、私も多少は肝が据わったかもと思っていたんだけど、結局教えられなかった。
やっぱりどこかまだ踏み込めないていうか、理解に苦しむこともあったりするんだよね。
リボンちゃんには何度も言っている言葉がある。
『私はリボンちゃんのこと、100%理解できないけど、理解する努力や歩み寄りはできるよ』
って、コレは自分に言い聞かせてる言葉だったりする。
この言葉に確信が持てないうちは、やっぱ連絡先は教えたくないかな。

新カテゴリーについて

2014年12月06日 16時50分00秒 | schizophrenia
もしかしたら表現が不適切で、気分を害する恐れがあります。
このカテゴリーでは、障害者雇用率制度によってやってきたリボンちゃんのサポート役としての、私の思ったこととか感じたことなどを綴っていこうかなと思ってます。
制度については、こちらをどうぞ。

「厚生労働省ホームページ」障害者雇用対策

なんで書こうかと思ったのは、リボンちゃんと一緒に働くことが決まったときに、どうすればいいのか分からなくて、相談できる相手もいなくて、誰かに相談したところで、会社が決めたことだから受け入れるしかなくて・・・。
ネットでいろいろ検索をかけてみると、精神障害を抱えた人の苦悩などを書き綴ったブログなどは多くあるんだけど、実際に一緒に働いている人の気持ちとか苦労だったりするのがほとんどなかった。
精神障害を患っている人に接する時のアドバイス的なものはいくつもあって、参考にはなったけども。
なんかちょっと違うんだよなぁ~私が知りたいのは。
アドバイス的なものは、どれも奇麗事にしかみえなかった。
今までの私だったら、そんな奇麗事ややんわりとした表現で十分だったんだろうけれど、これから身に降りかかってくる出来事を思うと、どう対処すればいいのかさっぱり分からない。
TVや雑誌とか、様々な媒体で精神障害に関するものを目にしたり聞いたりはしていたけども、やっぱり心のどこかで『他人ごと』『自分には関係ない世界の話』っていうのがあった。
今までの人生の中で、身体障害や知的障害を抱えた人には何度か接したことがあるくらい。
それも、店員とお客さんっていう立場だけど。その程度の接点しかなかった。
身近に精神障害を抱えている人もいなかったし、関わることもなかったし。
そういう人に同情はするけど、思い込みや偏見があったのも事実。
そんな私に、サポートなんてできるわけがない。
寧ろ、しちゃいけないような気がするんだけど。
障害者雇用率制度は、たしかに素晴らしい制度だとは思うけど、
受け入れる企業側の体制が整わないと、あまりいい結果はでないような気がする。
私の場合は、ある日突然制度の話をされて、そういうことだからサポート役よろしく。
みたいな感じからスタートした。
リボンちゃんがどういう精神障害(病名)を患っているかなんて、一言も説明もなく。
しばらくたってから、病名を知った。
正式に教えてもらったわけじゃなく、話の流れでその病名が出てきて初めて知ったことになる。
うつ病とかパニック障害かなって思っていたんだけど、統合失調症だった。


リボンちゃんは、来年辞めてしまうことが決まっているんだけども。
リボンちゃんとの出会いは、私の中で衝撃が大きかった出来事でもあり、その時期にいろいろと他にもあったりしたので、気持ちを切り替えたい心境。
その辺りを整理しながら、時々このカテゴリーにアップしていこうかなと。
うまくまとめられるかどうか分からないけど。