gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

声なき声拾う」姿勢貫く シリアで亡くなっ

2012-11-05 02:31:20 | 日記
激しい内戦が続くシリアで、取材中の日本人ジャーナリストが犠牲になった. 外務省は21日、通信社ジャパンプレス所属の山本美香さん(45)が亡くなったと発表した. ビデオカメラを手に、世界の紛争地帯の最前線から実情を伝え続けた山本さんの悲報に、関係者は言葉を失った. ◇ アフガニスタンやイラク戦争の取材でよく山本さんと顔を合わせたというビデオジャーナリストの綿井健陽さん(41)は、悲報を受け「ジャーナリストは一匹おおかみになりがちだが、周りの人にもとても親切で優しい人だった」と語った. カメラのバッテリーやテープが切れたときに、山本さんが貸してくれることがあったという. 綿井さんによると、現地では、今回同行していた佐藤和孝さんと一緒に取材していた. 佐藤さんがリポートするときは山本さんが撮影し、逆もあった. 「戦地の取材経験が豊富で、どんな現場でもいろんな情報を分析し、慎重かつ落ち着いていた」と話した. 山本さんは山梨県出身. 1990年、CS衛星放送の朝日ニュースターに入社して報道記者に. その後、ビデオカメラ片手に撮影から編集までするビデオジャーナリストの先駆けとして、タリバーン配下のアフガンやイラクなど、戦地を飛び回った. 日本テレビのニュース番組のキャスターを務めたことも. 2003年にはイラク戦争の開戦から現地で報道を続けたことで、03年度のボーン・上田記念国際記者賞特別賞を受賞した. 20年来のつきあいというアジアプレスの野中章弘代表は「戦争の被害者側に立って、『声なき声を拾う』という取材スタンスがしっかりしていた」と語った. 「男社会」の戦争の現場だが、女性の視点を大切にした仕事ぶりを評価してきた. ここ1年ほど、山本さんと会う度にシリア取材について「チャンスがあれば行きたい」と話すのを聞いていた. 「ここ十数年で一貫した目線をもって取材をしていたジャーナリストだった. 彼女は最期まで駆け抜けた. 残念というよりもよくやったと言ってあげたい」と振り返った. 元外交官でアラビア語通訳者の新谷恵司さんは、山本さんが撮影した映像の編集作業に協力したことがあるという. 「弱者の視点を大切にする人だった. アラビア語はそれほどできなかったが、体当たりで取材していた」と惜しむ. また、「正規軍同士の戦いではないので、どこがいきなり攻撃されるかわからない. シリアの中でもアレッポは激戦地. 危険度は増す一方で、安全な場所はない」と指摘した.

コメントを投稿