ロコモは介護福祉の業界でも注目されている用語の1つです。移動を意味する「ロコモーション」と、移動する能力を意味する「ロコモティブ」という言葉がロコモの由来であり、介護用語のなかで移動機能の衰えを指しています。
ロコモの原因とみられている疾患はさまざまなものが該当し、加齢はその大きな原因です。加齢に加えて、日常的な運動不足、肥満体験や痩せすぎ体型、関節の痛みの放置など、あらゆる原因があります。
原因の1つに運動不足が挙げられるものの、過度なスポーツによってもロコモに陥ることがあります。運動をまったくしないことだけでなく、運動のしすぎも注意が必要なのです。
ロコモとみられる身体の不調は、主に膝関節の痛みや腰痛など運動器の不調として現れます。運動器の痛みが生じると日常生活を送る上で不便さを感じることが増えていきます。
たとえば、立ったり歩いたり、しゃがんだり、階段を上り下りしたりという動作です。これまでの生活で何不自由なくできていたことが、次第にできなくなっていくのです。
ロコモと健康寿命は深く関係しており、こうしたロコモの状態が続くことで健康寿命が縮まり、要介護状態へと進んでしまいます。膝や足腰の痛みなどが少しでも気になった場合、早めに整形外科などを受診して対策を取ることでロコモを食い止めることも不可能ではありません。
また、まだロコモの状態になっていなくても運動の習慣がない場合、これから無理のない運動を始めることも健康寿命を伸ばすために役立つでしょう。