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しあわせへの近道・周り道・散歩道 ー変わらないで欲しい大切なものー Kurara 公式ブログ

おじいちゃんとバスタイム

2022-09-16 12:00:00 | Kuraraストーリー
おじいちゃんは、たまに、私のうちのお風呂に入りに来た
どうやら、娘たちの家を順番にまわっていたらしい
子供の私には、理解できていなかったけど
おじいちゃんが、お風呂に入りに来るのは、楽しかった

おじいちゃんのからだは、とても大きい
小さい私からは、完璧にお相撲さんに見えた
お腹も大きく出ていて、そのお腹をポンポンと叩いて
「さ!風呂に入るぞ!」と私を誘う

内心は、嫌だった
理由その1、アッつい湯に温まらなくてはいけない
もう熱いというと、「あと10」と数えさせられる
理由その2、大きな背中を洗わなくてはいけない
これまた、小さい私には、重労働だった
理由その3、上がる時に、冷たい水をかけられる
「きゃー!」と目をつむったって、ほんとに冷たい
なんと、これは、冬も同じようにかけられる

これだけ揃えば、嫌で、仕方ないのに
なぜか「さ!風呂に入るぞ!」とポンポンとお腹を叩かれると
私は喜んで、いそいそ、着いていった
小さいながら、背中を洗ってあげないと!なんて考えていた

それから、いいことが、一つだけあった
私の大好きなお菓子を持って来てくれる
お風呂の中で、こっそりと、好きなお菓子の話をする
そうすると、次に来る時には、袋を抱えて来てくれるおじいちゃんだった

湯上がりに、冷たい水を浴びせられたことで、風邪をひかない身体になった
おじいちゃんの仕業には、いつも裏がある
それは、かけがえない、大事な大事な裏技だった


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