とても面白い本に出会いました。
著者は囲碁棋士、趙治勲(ちょうちくん)名誉名人・二十五世本因坊
毎週発売される囲碁の新聞、週刊碁の読者のお悩みに答えるという形式で連載されたものが4冊の本になっていました。
中学生の頃だったか、趙先生に多面打ちで指導してもらった。スニーカー履いてフットワークも軽く、、、月日は流れ現在63歳、若手に負けず活躍して欲しい。
ご参考にクエスチョンとアンサーを。
Ｑ
はじめまして治勲先生。ちょっと相談にのっていただけますか。私は大学生になってから囲碁部に入って初めて碁を始めたのですが、初級者のままほとんど上達しないんです。詰碁や棋譜並べやってみるものの…難しくてなかなか続かず三日坊主。「ヒカルの碁」の主人公みたいにどんどん強くなれたらなあ、なんてぼやく毎日です。知的で可愛い囲碁ガールを目指しているのですが、弱いままじゃ全然知的じゃないですよね。彼氏も同じく大学生で、しかも高段者なのですが、「センスがない」とか「飲み込みが悪い」とかいつも言われます。いつか初段になって彼を見返したいです！毎日どのような囲碁の勉強をすればいいでしょうか。治勲先生、教えてください。(大阪府.S・N .20歳.女.大学生)
Ａ
このコーナーが始まってからたくさんのお悩みを拝聴してきましたが、これほど腹が立ったのは初めてです。
怒髪、天を衝く、怒りに震えて碁石も握れません。
Sさんいいですか、こんな男とは即刻別れなさい！
でも、文面から僕は、あなたの心を感じ取りました。錯覚であって欲しいのですが、彼を心から愛しているのなら、別れろとは言いません。
その代わり、スペアの彼氏を用意しておきなさい。
「二股」はお嫌いですか？でもね、あなたがまもなく羽ばたいていく現代社会は、自分のことは自分で守るのが鉄則。それができないといつどこから足を引っ張られ、痛い目にあうかわかりません。
今の彼氏はあなたを守るどころか、自分さえ守れないんじゃないか。そう強く強く思います。
素敵なあなたを「センスがない」「飲み込みが悪い」だと?何度読んでも腹が立つ。まったくもう！褒められると人間は嬉しくなってやる気はどんどん膨らむ。逆に叱られると、やる気があっても力が出ない。この男はそんなこともわからないのかあ。
Sさん、あなたはもう立派な「知的な囲碁ガール」です。このお便りを見れば分かります。知的と棋力はけっしてイコールではありませんよ。Sさん、この勘違いもしっかり直しておきましょうね。
そうだSさん、彼氏と打たせてください。ボッコボコにしてやりますよ。そして、「君には碁の才能が全くないようだね。彼女と付き合う資格なし！」と宣言します。もちろん僕とはわからないように、覆面マスク着用でね。
で、ご相談の回答はこうなります。
①「別れる」②「スペアを用意する」の他にもう一つ。③があります。
そうです、あの大ヒットシリーズを熟読してください。趙治勲著「ひと目」シリーズです！
そうそう、①も②も碁が強くなるためには欠かせません。
……でもなあ、惚れてそうだなぁ。けなげだもんなあ。きっと彼氏が囲碁をやるから覚えたんだよ。
あーあ、しょうがねぇか、お幸せにね。青春を謳歌してください。これも上達の秘訣かな。
以前お話ししました「恋月」を、色紙に書いてみました。なかなかの出来ばえと、自分でも気に入っています。これからしばらくは女性に「恋月」を、男性に「慈風」をお贈りいたします。
answerがいきなり「別れなさい！」ってどうゆうこと？ビックリしました。
趙治勲名誉名人の感性にはビックリです。
そして「慈」心が一杯なのです。
このコーナーは健在です。
お悩み相談しようかな？下記の内容で、、、。
「めいぷるとアッシュというとても可愛いワンを飼っています。それでと言うわけではありませんが現在、囲碁から離れています。たまに碁席などに行く時、妻は「ジジ集会」に行くの？と言います。
そう囲碁はジジぃがするものと固定観念がビッシリなのです。
そしてここにこんな良い先生(自分)がいるから教えてあげようかと言うと、即！嫌！と返って来ます。
もう少し理解を持って貰うにはどうすれば良いでしょうか？
何か妙手があればご教示下さい。」
