らんのお花屋さん日記

私、お花屋さんの二代目看板犬で、
チワプーの女の子です。
名前はらんといいます。
日々感じた事をつづっていきます。

知床

2009-02-26 18:03:35 | Weblog
せっかく暖かくなったと思ったら、今日はまた寒い一日でした。 朝起きた時、空気がゆるいとホッとしますが、ピーンと張っていると今日もまた寒いのかぁとがっかりします。もう2月の末だぞー、いい加減にしろーと怒っても、自然相手では仕方ないですよね。でも、雪は降らず晴れていいお天気でした。ずっとこのお天気が続くといいのですが… さて、今日ご紹介する本は、ゆずが大好きなYさんからお借りした「知床開拓スピリット」という本です。お医者さんでもあり、写真家の栂嶺レイさんがルポルタージュ風にまとめた写真集です。2005年、知床が世界自然遺産に登録されましたが、そこに開拓者の生活があったとは当事者以外、誰が知っていたでしょうか?ご主人も北海道生まれですが、まったく知らなかったと言います。小学生時代の何年間か道東の小都市に住んでいましたが、阿寒、屈斜路湖、摩周湖に行くことがあっても知床まで足を伸ばすことはなかったようです。でも1964年に国立公園に指定され、ご主人は漠然と、知床は手付かずの自然がそのまま残る地域ぐらいにしか思わなかったと言います。  今回、この本を読んで、国の政策による開拓と、国立公園による離農という運命に翻弄されながらも、たくましく、力強く生きた人々の姿を女性の目を通して知ることができました。写真からも、すでに朽ち果てた廃墟とそこで生活していたにおいが漂ってくるような気がします。何でも揃い、お金さえあれば容易に手にできる現代人にすれば、計り知れない苦労があって大変だっただろうと思いがちですが、開拓者の人たちは苦労を苦労と思わず、家から水道、食糧の類まで自分達で賄い、物がなければ自分たちの手で作ったとあります。人間が持つ本来の強さでしょうか、決して弱くはない!  もちろん当時は交通手段もなく、Yさんは小学生のころ網走に預けられていたけど、学校が休みになると斜里から55キロの道のりをてくてく歩いて自分の家に帰ったと言います。朝、出発してたどり着いたのは夜。家のほのかなランプが目に入った時の喜びは想像を絶するものがあります。知床開拓という一地域の歴史の中に、我々が人間として学ぶこと、また忘れてはならないことなど多くを物語っているのではないでしょうか。
ゆずもぜひ一度、知床に足を運んでみたいと思います。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« トルコキキョウ | トップ | すっきり! »
最新の画像もっと見る

Weblog」カテゴリの最新記事