こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。
羽田空港衝突事故では、「バルク室」に搭載されていたペット2匹が犠牲になりました。
この事故を受けて、JALでは、ペットの客室内への持ち込みについて議論を始めたと報じられています。
日本の航空会社ではペットは客室に同伴できないのが原則的な扱いとなっています。
一方、盲導犬や介助犬など身体障害者の補助犬の場合は、基本的に客室に同伴できる扱いです。
客室に同伴した補助犬は緊急脱出時にはどう扱われるのか、日本の各航空会社のホームページでは明記されていません。
この点につき、日本テレビがANAに取材したところ、 「緊急脱出時は人命優先の対応が求められますが、状況が許せば、盲導犬を含め機内同伴が認められている補助犬については、お客様と同様に脱出させることを想定しています」との回答が返ってきたとのことです。
つまり、ANAでは、人と一緒に補助犬を避難させることを保証はしないものの、脱出させることを想定しています。
国土交通省が公表している【運航規程審査要領】においては「緊急脱出時の手荷物持ち出し禁止」が定められています。
そのため、仮にペットが客席に同乗できる場合でも、補助犬とは異なり、緊急脱出時にはペットは手荷物扱いされることになっています。つまり、ペットを見捨てて脱出しなければならないことになっています。
補助犬とペットでは、確かに役割が異なるでしょう。
しかし、飼主にとっては、補助犬もペットも共になくてはならない存在であり、かけがえのない生命です。
国土交通省が【運航規程審査要領】において「緊急脱出時の手荷物持ち出し禁止」を定めているのは、手荷物を持ち出すと乗客の脱出が妨げられる危険があるためです。
しかし、ケージごとペットを運び出すのではなく、ケージからペットを出して、飼主がペットを抱いて緊急脱出するのであれば、他の乗客の妨げになることはないため、ペットは手荷物には該当しないと考えられます。
この点、【運航規程審査要領】において手荷物の定義を明確にすべきところでしょう。
ただ、ペットを客室に同伴でき、緊急脱出時にもペットを避難させることができたとしても、ペットにとって、離着陸時の急加速・急減速、上空に昇ったときの気圧変化などは大きなストレスになるため、ペットを旅客機に乗せることは可能なら避けるべきでしょう。
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