セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

『マリオカートWii』 ファーストインプレッション

2008年04月13日 23時34分58秒 | 【旧】購入・レビュー話
  
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いはやは。インプレッション記事が遅くなって申し訳ないです。
意外と話題になっているような、なっていないような。そんな『マリオカートWii』が今週発売しました。ひとまず私も、パッケージ+別でWiiハンドルを1つ購入。
1人でプレイしたり、はたまた4人でワイワイプレイしてみたり。はたまたネットワーク対戦につないでみたり。一通り触ってみてのファーストインプレッションです。


●Wiiでマリオカートの新たな挑戦!
前作『マリオカートDS』では、開花のごとき売上を記録しました。今もなお売れ続け、もうすぐ300万本に到達しようとしているところです。
そんなDS版に続き、最新作がWiiで発売です。

今作で最もアピールされているのが、やはりあの「Wiiハンドル」による操作です。ボタン操作がチンプンカンプンでも、ハンドルの感覚で操作することで、誰でも簡単にマリオカートを楽しむことが出来ます。


●「Wiiハンドル」による操作は、なかなか面白い





さて。この方が「Wiiハンドル」です。




比較。思ったより小さいみたいです。まあ、小さすぎて扱いにくいというわけではありませんが。


ハンドルによる操作は、いわゆるゲーマーには、最初は非常に難しく感じると思います。そりゃ、今までボタン操作ばかりでやってきたわけですからね。私も難しく感じました。
しかし、30分もプレイすれば、なかなか面白くなってきましたよ。

ハンドルを回す…曲がる
エキサイトトラック』とかと比べると、曲がりは緩やかです。ガッと回しても、そんなにガッと曲がりはしません。

ハンドルを上に振る…(ハイクの場合)ウィリー
ウイリー状態は、普通よりスピードが速いですが、曲がれないので注意しましょう。
ハンドルを下に振ると、普通の体勢に戻ります。

ジャンプする瞬間にハンドルを上に振る…ジャンプアクション
ジャンプアクションが成功すると、着地時にミニターボが発生します。

2ボタン…アクセル
十字ボタン…アイテム使用
1ボタン or Bボタン…ブレーキ、ドリフト



こんな感じです。私はドリフトは1ボタンのほうがやりやすかったですが、お好みで。

もちろん、Wiiリモコン+ヌンチャクのスタイルだったり、クラシックコントローラー、ゲームキューブコントローラーにも対応していますし、そちらのほうが結果的には上手く走れるかもしれません。しかし、面白いのはハンドル操作のほうが面白いかと思いますね。私は。

というか、逆に私はゲームキューブコントローラーが難しい…。ミニターボが「ドリフト中に曲がっている方向と逆の方向に入力」から「一定時間ドリフトする」という仕様に変わったのと、アイテムの使用がLボタンになっているので、なんか難しい…。
ミニターボは、まあ直ドリ(直線ドリフト)の問題があったので当然だと思っていますが、アイテムボタンがLボタンなのは、思ったより使いづらいです。Lボタンはクラシックコントローラーにせよゲームキューブコントローラーにせよ、トリガー式なので。


●脅威と言うしかないWi-Fiコネクション12人対戦
今回のもう1つの目玉は、Wi-Fiコネクション対戦です。ちなみにネットワーク対戦と聞くと、1人でしか接続できないのが当たり前だと思い込んでいましたが、今作は最大2人までWi-Fiコネクションに接続できるので、兄弟とかで遊ぶ時などを考えると、いい仕様だと思います。

最大12人によるネットワーク対戦は、ラグとか対戦相手が見つかりにくいとか、色々心配していたわけですが…全く問題ありません。
キャラクターやカートを選択している間に、あっという間にチームを検索して、対戦相手が見つかります。最初は、見つけたチームが今のレースを終わるまでちょっと待たなくてはいけませんが、その後はもう全然。レース中も、少しもラグを感じませんでした。素晴らしいです。

ランキングとか、その他もろもろは利用していないので、また紹介する機会があればそちらで。


●何だろう…?この、あまりに「無難すぎる」出来は
Wi-Fiコネクションの快適さは見事だったんですが…いわゆるオフラインの状態で楽しめる内容に関しては、私はあまりに「無難すぎる」と感じました。

正直言って、ハンドル操作以外の新しい試みが全くと言っていいほど感じられなかったので、何の驚きもありませんでした。ハンドル操作は、それはそれでマリカを楽しんでもらえるための1つの手段なんですが、ハンドル操作に慣れてくると…そこには「いつものままの」マリカがあるという感じです。

GC版の『マリオカート ダブルダッシュ!!』では、2人乗りだったり、あるいは専用のスペシャルアイテムだったりでわりと個性を出せていましたし、DS版では「ミッションラン」などのちょっと変わった1人用モードがあったりしました。それ以前に、8人まで対戦できること自体がすごい強みでしたが。
しかし今作からは、作品自体にそういった個性が全く感じられません。それこそ、64時代に戻ったかのようです。悪い意味で。

ましてや、GC版と比べると、バトルの種類が3種類から2種類に減っていたりとか、お馴染みの「ふうせんバトル」は、勝ち抜きスタイルからチームによる制限時間のスタイルになって、それはそれで良かった…と思いきや、制限時間が変えられないとか。アイテムも、GC版にあったスペシャルアイテムがなくなっているせいか、非常に寂しく感じたり…。などなど、色々細かいけど目立つアラなどもありまして。

もっと言うなら、これは果たして今までのマリオカートユーザー向けの作品なのか?それとも、Wiiハンドルを使ってもらうような、今までマリオカートに触れたことのない人向けの作品なんでしょうか?
私は、あまりに「どっちつかず」な作品になってしまっていると思います。
一応いちマリオカートユーザーである私からすれば、上記のような中途半端さを感じざるを得ませんし、かといってライトゲーマーにアピールするにしても、ハンドル操作くらいのもので、実際プレイしてみると、グラフィックが良すぎるあまりに見えにくいコースがただあったり、あとはハーフパイプ(半月型に曲がっている場所)でジャンプアクションとかがわりとアクロバティックに見える上に、着地時に前方を瞬時に確認する能力が必要だったりで、とてもライトユーザー向けを感じる配慮が見えませんでした。むしろ、見えにくいコースはマリオカートユーザーもイヤです。

あと、ハンドル操作に執着していたためか、それ以外によるコントローラーの操作が多少無茶な設定になっている気がします。特にキツイのが、「ジャンプアクション」はハンドルなら上に振れば良いんですが、クラシックコントローラーやゲームキューブコントローラーは、十字ボタンの上を押します。しかもハンドル操作はスティックでしかできないので、ジャンプアクションをするにはスティックから手を離すという行為が必要になります。わりと面倒な話だったりします。
先ほどのLボタンによるアイテムの使用も、正直ちょっと使いづらいです。あくまで感覚的な問題ですけどね。
というか…それならそれで、ボタン操作の設定ができるオプションが欲しかったです。


ゆえに、今回のマリオカートは、Wi-Fiコネクション専用マリオカートだと思っても過言ではありません。あと、ハンドル操作を楽しめるのであれば、Wi-Fiにつなげなくてもワイワイできると思います。
Wi-Fiにもハンドル操作にも魅力を感じないのであれば、キツイ言い方で失礼しますが、これはもう劣化版マリオカートでしかありません。それなら、GC版やDS版を買ったほうかいいかもしれません。

ハンドル操作に執着していた気持ちは分かりますが、中身が「あまりに任天堂らしくない無難さ」だったので、もうちょっと新しいことに挑戦して欲しかったと感じました。
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3 コメント

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マリオカート (Wing)
2008-04-14 14:51:05
なかなか辛口ですね~
私は単純に楽しんでますけど…買う前はハンドルなんて絶対使わない!って思ってたのに今じゃ結構気に入っていたりしますしw WiFiでゴールドハンドルなのに勝率5割弱で恥ずかしかったり。
SPアイテムがなくなったのは確かに寂しい気もしますが、まったく操作感の異なるバイクが加わっていたりとがんばってると思いますし、前の要素が全部欲しいならそれこそGC版DS版で十分ですしね。
GCコントローラの操作も慣れれば問題ないかなぁ…逆にジャンプアクションなんてハンドル使ってると振ってもうまく反応してくれないこともあるし、でも振ると空中でも方向変わっちゃうしで、GCコントローラのボタン入力の方がうらやましいですw

それにしてもWiFi対戦が楽しすぎますね。もしかしたら一緒に走ってたかも?w
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封・印 (BigGame)
2008-04-14 17:25:12
レースゲームでコントローラーと一緒に体が動くのは素人だったり慣れていない証拠でしたが、まさかプレイするほど体が動く時代がこようとは。。。
私も買いましたが封すら開けておりません。当分封印されたままでしょうから。これをやるのは遠い未来になりそうです。

まぁマリオカートはSFCの時からすでに完成してる感じではありましたしね。64で3DになりGCで二人乗り、DSになり遂に携帯機で遊べるようにもなった、ということで出来る試みも回数をおうごとに少なくなってくるでしょうし。

無難といえばある種ほめ言葉にもなりそうですが、大手メーカーの人気タイトルともなるとそうもいかないところは大変かもしれません。
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Unknown (partygame(管理人))
2008-04-14 23:52:26
>Wingさん
私も「純粋に」という意味では、実はそこそこプレイしていたりします。が、まあ任天堂の作品郡ということで、多少厳しい目で見ていたのかもしれません。…正直、バイクを評価するのを忘れていましたし(笑)

Wi-Fi対戦は本当にお手本とも言うべき快適さですね。まあ手門どころか、普通のクリエーターは「どうやってるんだ?」と言ってしまうでしょうけど(笑)
ちなみに、私はまだそんなにWi-Fiにつなげていません。なかなか手が付かなくて…。でも、楽しかったことは確かなので、つなげられる時はガッツリ楽しみますよ~。


>BigGameさん
お久で~す。
確かに、私もF-ZERO系をプレイしたら、体も頭も回ってしまうわけですが、その感覚のままで楽しめるというのは、理想といえば理想ですよね~。

完成されているという意味では、確かに初代からそうだったのかもしれません。故に初代は今も愛され続けているわけですから。
だからこそ、次のマリオカートはこれだ!次のマリオカートはこれだ!というのがあるべきなんだろうな~とは思います。今回で言えば、ハンドル操作だったり、バイクだったり、Wi-Fi対戦だったり…。ただ、わりとゲームシステムに深く絡むようで絡まない要素に私は感じたので、余計「無難すぎる」と感じたのかもしれません。

…まあ、私の個人的見解なので、お気になさらずに(笑)
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