セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

3DS『カルドセプト』 ファーストインプレッション

2012年07月03日 12時49分23秒 | 【旧】購入・レビュー話


カルドセプト
対応ゲーム機 ―→ ニンテンドー3DS
発売日 ―→ 2012/06/28
希望小売価格 ―→ 4,800円(税込)
ジャンル ―→ カードゲーム+ボードゲーム
プレイ人数 ―→ 1~4人
└→ ローカル通信(目の前の人との通信) ―→ 2~4人
└→ ダウンロード通信(目の前の人と1本のソフトで通信) ―→ 2人
└→ インターネット通信 ―→ 2~4人
CERO ―→ B(12才以上対象)



■====== 簡単なご紹介 ======■



大宮ソフトが開発してきた『カルドセプト』シリーズの最新作です。
『いただきストリート』のようなルールに、クリーチャー(モンスター)などのカードをデッキとして用意して使用するという概念が加わり、奥深い戦略が楽しめます。

今作では、目の前の人とのローカル通信での対戦はもちろん、ソフト1本で楽しめるダウンロード通信での協力プレイ。インターネットに接続しての対戦プレイも楽しめます。


ひとまず、ざっくりとした流れを説明しますね。

まず、各プレイヤーは50枚のカードで”デッキ”を作っておきます。
もちろん組み合わせは自由自在ですが、能力が強いほど、使用する時に必要な魔力も大きいです。(場合によっては、特定のカードを捨てる必要も)

このボードゲームはターン制で行われます。
自分の出番が来たら、カードを1枚引きます。ダイスを振って出た目だけ進んだり、マップで使えるカードを使ったりします。止まった先のマスに誰もいなければ、クリーチャーのカードを使って配置することで、総魔力が上がります。
マスには、火・水・風といった”属性”があり、例えば火属性のマスに火のクリーチャーを配置すれば、クリーチャーがパワーアップします。
また、自分のクリーチャーのいるマスを通り過ぎた後、そのマスを選択してレベルアップしたりクリーチャーの交換や隣への移動、はたまたそのマスの属性を変更するとかもできます。ただし、できるのは1ターンにつき1回のみ。

誰かが、自分のクリーチャーがいるマスに止まると、通行料として魔力を奪えます。ただし、相手はクリーチャーを使用して戦いを挑むこともあります。倒されてしまうとマスを奪われてしまうので、カードを使うなどして守りましょう。
逆に、自分が相手のクリーチャーがいるマスに止まった時は、有効なクリーチャーなどで戦いを挑むことができます。

また、マップ上のチェックポイントを通るたびに魔力をゲット。全てのチェックポイントを通った後にスタート地点に戻ってくると、周回ボーナスとして魔力を大量にゲットします。
ちなみに、チェックポイントやスタート地点にピッタリ止まると、レベルアップやクリーチャーの移動などを、好きな自分のマスに行えます。


とまあ、こんな感じのことを繰り返して、最終的には、目標となる総魔力を超えた状態でスタート地点に戻ってきた人が勝利となります。
他にも、『いただきストリート』でいうところの株にあたる「護符」という概念もありますし、マスも普通のマスばかりではありません。まあ、全部説明するとワケ分からなくなるので、とりあえずは上のルールさえ分かればいいと思います(笑)

対戦終了後は、順位などに応じてカードを複数枚ゲット。新しい戦力をデッキに組み込んで、さらなる強敵と戦っていきましょう。



■====== partygameの評価 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆
 購入価格 ―→ 3,884円(新品)
 プレイ時間 ―→ 約10時間
 プレイ内容 ―→ ストーリーモードで6ステージ目くらい & インターネット通信をプレイ
 過去作品のプレイ経験 ―→ なし


◆=== グラフィック・サウンドについて ===◆

○ ―→ 親しみやすいグラフィックです。
シリーズ未経験なので具体的には分かりませんが、これまでのシリーズよりは万人受けしそうだと思いました。カードのデザインはおそらく従来どおりだと思いますが、そこまで変わっちゃうとね…。一応、カードのデザインは様々なクリエーターがイラストを手がけているそうですし。その魅力を残しつつも、ゲームの全体を彩るデザインは親しみやすく出来ていると思います。

○ ―→ サウンドは、目立っていないようで実はいい曲が多いです。
それぞれのマップの雰囲気にあった曲が、戦いを盛り上げてくれます。魔力が目標の半分以上になると曲が変わるという演出もいいですね。できれば、目標を上回った時も変わって欲しかったですが。

△ ―→ ダイスの演出で、気になること。
ダイスを止めて出目が決まると、すぐに移動開始して、移動するとダイスの目が減るようになっているんですね。別に過剰な演出も入りません。これだと、いくつが出たのか?が判断できないです。
とある状況で「6が出て欲しくない…」なんて思っている時、ひとまず何が出たかハッキリしたいと思うのがボードゲームの楽しみ方だと思うのですが、それがハッキリ分からずに勝手に進んで、止まってから初めて出目が分かった…というのは、なんだか置いてけぼりを食らっているような気がして、モヤモヤしました。
少しでもテンポ良くしたいのは分かりますが、ボードゲームとしての醍醐味を失わないようにはして欲しかったです。


◆=== ゲームのルールや操作について ===◆

○ ―→ 非常に高い戦略性です。
レベルの高いマスで総魔力を稼ぐのが基本スタイルですが、作るのはわりと苦労しないと思います。どちらかというと、守ることのほうが大変です。予期しないことでコロリとクリーチャーが倒されれば、レベルの高いマスもパーになっちゃいますので。
『いただきストリート』の場合は、マスを獲得さえすれば、後はよっぽどのことがない限り奪われることがありませんが、今作はそれが色々な方法で可能です。強いクリーチャーで攻めたり、マップで使えるカードでダメージを与えて倒したり。ゆえに、マスを成長させる戦略だけでなく、マスを守る戦略も大事になってきます。

○ ―→ 親切なチュートリアルが、ありがたいです。
1つずつ確実に教えてくれる…とはいえ、敷居はそんなに低くはなく、誰でも理解できたり楽しめるとは限りません。しかし少なくとも、今作はその導入部分を丁寧に作ってあるので、理解しやすくなっているとは思います。
カードの説明も細かく、特殊な言葉についても毎回説明が書かれています。それでも一部、使ってみないとよく分からない表記はありますが、そういう場合はまあ、使ってみましょう(笑)

○ ―→ 操作は、特に難なしといったところです。
主に上画面を操作し、下画面はカードなどの説明に特化しているという感じです。
最初は、下画面でのタッチ操作を主流にしたほうが良かったのでは…と思うことがあったのですが、そもそもそんなに複雑な操作を求められるものではないですし、全体的な操作を見返してみると、タッチ操作にしても利便性がそんなに変わらないかな?と思いました。
基本的には、スライドパッド(十字ボタン)とA・Bボタンだけでプレイできるので、操作については不安を感じる必要はないと思います。

△ ―→ とにかく、1回のプレイに時間がかかります。
まあ、ボードゲームですから…とはいえ、ついこの前プレイしたフレンド通信でも、短いマップ+2人対戦で45分でしたからね。ストーリーモードだと、3人対戦でだいたい同じくらい時間がかかります。人間同士の4人対戦となれば…それこそ、1時間半とかかかりそうですね。

フレンド通信とかは最悪、ルールを操作すればどうとでもできますが、ストーリーモードやインターネットでのフリー対戦はそういかないので。それなりに時間を作ってから遊んでいただくことになりそうです。
ストーリーモードは中断できるみたいなので、そんなに心配することもないですが、中断しちゃったら忘れちゃいますもんね…。できれば一気にプレイしてしまいたいです。

△ ―→ イヤなマスに止まりやすいんでしょうか?
気のせいかもしれませんが、レベルの高いマスに、妙に止まりやすい気がするのです。自分も相手も。ダイスは、それこそ1~8くらいまで出るのに、1マスの高レベルマスに、わりとピタリ止まっちゃうことが多いような印象でした。
おかげ様で、ストーリーモードの進みが悪く、ある場面では4回ほどやり直すハメに…(苦笑)


◆=== 通信プレイについて ===◆

○ ―→ 機能は充分だと思います。
フリー対戦は3タイプのバランスから選択して、楽しむことができます。比較的短めに楽しむことも、じっくり楽しむこともできます。それでも最低30分以上はかかると見込んだほうがいいですが。
ローカル対戦やフレンド対戦であれば、ルールを細かく設定したり、ボイスチャットもできたりします。もちろんOFFにもできます。ボイスチャットが無くても、色々な表情や記号が用意されたチャットくらいはできますよ。

× ―→ ダウンロード通信について。
実は、未だに利用できないんですよね。ダウンロード通信が。
今作のダウンロード通信では、ソフトを持っていない友達と2人での協力プレイが楽しめます。それで、持っていない人に今作の魅力を味わっていただくのが目的…だったハズなんですが、それが最初からは利用できないというのが、個人的に引っかかりました。
制限する必要があったのでしょうか?極論ですが「ある程度進めないと、広めていただく資格はありません」って言われているようで、気分のいいものではありません。



■====== 得点とまとめ ======■ … 82点(100点満点)

ボードゲームとカードゲーム。それぞれが持つ根本的な戦略性が合わさり、より複雑で奥深い戦略性を楽しめる作品になっています。これは、どちらか単独では絶対に生まれなかった奥深さでしょうね。
バランスとしては、従来のカードゲームよりも若干運要素が高く、従来のボードゲームよりは断然、実力が表れてくるバランスだと思います。充実感も高く、これで4,800円って…たいしたものだと思います。あとは、本当にバランスが取れているのかが重要ですけどね。

ただ、チュートリアルが丁寧とはいえ、奥深いぶん敷居も高め。頭を使うゲームが好きな人でないと、長続きしないように思います。気に入りさえすれば、1人でもじっくり楽しめますし、通信プレイができる環境であればさらに楽しめます。
私はどちらかというと、頭を使うゲームは苦手なほうですが…まあ、楽しめているので。頑張って続けてみます。フレンド通信でも、是非よろしくお願いします。

ストーリーモードをクリアしたあたりで、セカンドインプレッションを書く予定です。
※クリアせずに手放したため、セカンドインプレッションはありません。あしからず。

万人向け ← ○○○○○●○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○○○○○○●○ → じっくり
思考タイプ ← ●○○○○○○○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○○○● → 達成感重視 


その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ
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7 コメント

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Unknown (munesige1100)
2012-07-06 20:44:17
大事なのは『戦略』ですか。
僕の得意なタイプのゲームです。
ありがとうございました。
返信する
Unknown (partygame(管理人))
2012-07-05 23:47:03
>munesige1100さん
カードについては、おそらく初期のデッキでも上手く流れを作れれば全然勝てます。もちろん、多くの種類を持っているほうが戦略は作れますが、そこまで心配することではないです。

どちらかというと時間がかかりそうなのは、ゲーム内容を把握することですかね。
最初の分からないうちは、サポートアイコンに従ってプレイすれば問題なく楽しめます。そうしていくうちに、徐々にルールを理解していくといいでしょう。
マスのレベルアップなんかも、最初は忘れがちになると思います。そんなものです。

基本的なルールは、ストーリーモードを3~4回もプレイすれば理解できるかと思いますが、慣れるにはもうちょっとプレイ。
そうなると、最低でもできれば3~5時間は欲しいところでしょうか。

あとは、戦って新しいカードを獲得して、それを次の戦いで試してみる…と言うのを繰り返してみましょう。
インターネット対戦でもカードは貰えるので、概ね理解できたらストーリーモード無視でネット対戦をガンガン楽しむのもアリです。


…ま、こんなところですかね。
とはいえ、順応性は人それぞれなので、私よりもすんなり理解できるかもしれませんし、理解に時間がかかるかもしれません。参考程度にどうぞ。
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Unknown (munesige1100)
2012-07-05 22:57:15
おもしろそうですね。
買ってみます。
不安なんですが、
皆さんと対等にプレイできるようになるには何時間プレイすればいいでしょうか?
返信する
Unknown (partygame(管理人))
2012-07-04 07:12:17
>ぱちりんさん
なるほど。確かに、ちょっと不便ですね。
何か技術的だったり容量的に厳しい理由でもあるんでしょうかね?あるいは、初代からそう作ってきたから今回も…という程度でしかない気もしますが。
ま、いざという時はスリープモードで乗り切ってください。
返信する
Unknown (ぱちりん)
2012-07-03 23:46:23
私はPS2の頃やり、ストーリーをクリアと友人との対戦や協力を少しやりました。

PS2の時も今作もCPU戦での中断機能は、戦績への記録とメダルの獲得判定が行われなくなるのがイヤです。
今作は3DS本体のスリープモードがあるので、ちょっと離れたくなったときなど一時休止できるのが助かります。
返信する
Unknown (partygame(管理人))
2012-07-03 22:09:17
>Gameyam 3DSさん
転載については確認しましたところ、特に問題ありません。
こんなインプレッション記事でも参考になれば、幸いです。ありがとうございました。
返信する
記事を紹介させていただきました (Gameyam 3DS)
2012-07-03 17:42:06
セグメントゲームズ様掲載記事を当ブログで紹介させていただきました。
なお転載部分に、問題等ございましたらご返信ください。早急に対処させていただきます。
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