「土曜日、サワコの朝にスープの辰巳芳子が出るよ」との妹の情報で録画した。
テレビに疎い私はこうして私の好みを知るものからのナイスな情報に恵まれる。
忘れやすい私を心配してか、「録画した?」という金曜夜の妹からのライン。
忘れたくないことは忘れない欲張りな私は午前中に録画終了していた。
2011年東日本大震災後に制作されたドキュメント映画「天のしずく 辰巳芳子 いのちのスープ」を観て以来のことだから辰巳さんは元気なのかしらと心配になっていた。
当時80代から7年も過ぎている。
不安なまま録画を再生した。
驚いた。
佐和子が心なしか辰巳芳子に対し、発声を意識して語る以外、私の心配は吹っ飛んでしまった。
柔和な表情と雰囲気から神々しいオーラがあふれていた。
若い時からの写真が映し出された。
若い時のお顔と今にギャップのある人は有名人でも多い。
それががないのはその人の何の重みだろう………。
むしろ若い時よりきれいで魅力的。
身振り手振りや話も楽しくユーモアに溢れている一方で揺るぎない意見や考えをはっきり述べるカッコ良さが心に沁みた。
「料理は大変ですよ」
「戦争に行くときに行きたいと思っていった人など1人もいないですよ。」と人差指を立てて断言する。
「戦争で幸せなことは1つもない」
戦争という時代を経験し、3週間の結婚生活の後に戦死した夫をもつ辰巳芳子。
食に対しても人間に対しても究極は、頂いた命を大事にするということが感じ取れた。
食材たちが求めるように料理すること。
人は生きやすいように生きること。
未来のエネルギーや食糧難を予想して、日本人は「豆を植えなさい」と言い続け活動している。
大豆を頼らなければならない時代が必ず来ると辰巳芳子。
小さい頃に豆を植えた経験があれば必ずその感覚が役に立つというのだ。
「大豆100粒運動を支える会」活動中である。
今がよければ未来に生きるものについては考えなくていいという輩が多い。
今のそんな人間とは全く質が違うのだ。
辰巳芳子には神性を感じる。
最後に辰巳さんの一番嫌いな食べ物は何ですかという佐和子の質問に「嫌いじゃないけど歯が弱くなっているので固いものは苦手、一番好きなのは牛肉ですよ」と言って豪快に笑った。
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