枝野幸男行政刷新担当相は2010年3月4日、記者クラブに所属していない記者も対象にした「オープン記者会見」を始めた。原則として毎週1回、木曜の夕方に内閣府の会議室で会見を開く。外務省、金融庁、総務省と続いてきた大臣会見オープン化の波がさらに広がった。
初回のオープン会見には、フリーやネットメディア、業界紙の記者も含めた約80人のジャーナリストが参加。質疑応答は、ニコニコ動画でネット中継もされた。
■開催場所も内閣府の会議室
会見冒頭、枝野担当相は
「(2月10日の)就任時から、行政をできるだけ透明にすることが、行政刷新の主な仕事の一つであると思っていた。昨年秋の事業仕分けもフルオープンにしたことで多くの人に関心をもってもらった。(この会見にも)多くのみなさんに参加していただいて、行政刷新の仕事について、いろいろな角度から国民のみなさんに伝えていただければありがたい」
と「会見オープン化」の狙いを説明した。
これまでも大臣会見は、閣議のある火曜と金曜に国会内などで開かれてきた。しかし記者クラブ主催のため、クラブに所属しているメディアでなければ参加できなかった。今回は枝野担当相が自ら別の曜日に会見を設定し、開催場所も内閣府の会議室とすることで、フリーやネットメディアの記者も参加できるようになった。
会見では、4月以降に実施される事業仕分け第2弾についての質問のほか、記者会見の運営についての質問や要望が出た。
■会見録での質問者の名前を公開
ネットメディア「マガジン9条」で連載コラム「永田町記者会見日記」を執筆しているフリーランスライターの畠山理仁さんは
「火曜・金曜の記者クラブ主催の会見も、フリーの記者にオープンにしてほしいと(記者クラブに)要望したか」
と質問。枝野担当相は
「最初は全部の会見をオープンにできないかと指示したが、いろいろ調整してもらった結果、こういう形になった。たしかに閣議後会見にも参加したいという気持ちは分かるが、こういう形がまず実現できたので、できるだけ十分な時間をとって質問に答えられるようにしたい」
と回答した。そのほか、フリーのジャーナリストからは「フリー記者による動画中継」や「会見録での質問者の名前の公開」の要望が出たが、いずれも枝野担当相がその場で承諾した。会見終了後、畠山さんは
「枝野大臣が就任1か月以内でオープンな会見を実現したのは評価できる。このようなやり方ならば、記者クラブの意向とは関係なく会見をオープンにできるわけで、ほかの大臣たちはいったい何をやっているのかと思う」
と話していた。
■関連記事
「記者クラブはつぶしたほうがいい」 ネット中継討論会もりあがる : 2010/03/01 記者クラブに開放断られて 亀井氏「もうひとつの記者会見」断行 : 2009/10/06 東京地検の記者会見 なぜ記者クラブ以外は入れない : 2010/02/02 「食べログ」書籍化第2弾!東京・横浜の352軒を紹介 : 2010/03/04 浅田真央が銀メダル あの出来でこんなに点差が? : 2010/02/26 ・
<津波>国内で最大1.2メートル観測 3万8000人避難(毎日新聞)・
<ホッキョクグマ>双子の父、古巣・札幌へ(毎日新聞)・
過去事件へ適用「憲法違反でない」=時効撤廃・延長で千葉法相(時事通信)・
体長7センチ!度胸試し? 90種を一堂に「ゴキブリ展」(産経新聞)・
岩手・久慈で最大波120センチを観測(産経新聞)