(初層内部を特別公開中の東寺五重塔)
京都駅から見える東寺の五重塔は、京都で一番高い五重塔です(高さ55m)。
平安時代の初めに空海が創建して以来、東寺の塔は4度焼失してその都度建て直されていますが、地震で倒れたことはないといいます。
現在の塔は5代目で、江戸時代の1644年に徳川家光の寄進で建立されました。
2023年冬の非公開文化財特別公開の一つとして、この時期、初層の内部に入って拝観することができます。
中心の礎石と、その上に乗る心柱など、塔を支える根元の部分を間近に見られるということで、出かけてきました。
心柱の一番下の木材は太いヒノキの四角柱で、縦にさらに2本の木材を継ぎ足して、最上部の屋根のてっぺんまで伸ばしているそうです。
心柱を脇で支えるのは4本の太いケヤキの円柱で、こちらは各層ごとに屋根を作る水平方向の部材などと組み継がれて、柔構造を作っています。
上まで見通したいところですが、初層に格天井が張られていて、上の構造は見えません。
初層では、心柱そのものを大日如来と見立て、その4面を背に4体の金色の如来仏が安置され、密教哲学を表現しています。
各柱には曼荼羅図などの彩色の跡を見ることができました。
講堂・金堂なども、同じ券で拝観することができます。
平安時代の不動明王・帝釈天をはじめとする素晴らしい仏様たちにもお参りし、元気をいただいて帰りました。