ずだぶくろのこぶくろ

イスラエル留学日記です。

テレビ番組

2005年10月30日 07時47分48秒 | Weblog
2005年10月29日土曜 安息日 晴れ

きょうは、勉強しました。

イスラエルの地上波テレビ放送局は、1チャンネルと2チャンネルの二つです。
2チャンネルは、ケシェト(ヘブライ語で「虹」という意味)、レシェト(網という意味)、テルアドという三つの制作会社がいっしょになって番組を作っています。
そのうち、テルアド社が、どうも、つぶれるらしいです。
それで、昨日と今日の二日間は、テルアド社ぶっつぶれ記念番組をずっと放送しています。
人気番組の名場面を再放送したり、関係者に想い出話を聞いたりしています。司会者は、「今日でおしまい~全部おしまい~何もかも~」みたいな意味の歌を歌っています。

たぶん、そういうことだと思います。でも、ぼくは古典ヘブライ語ばかり読んでいるので、現代ヘブライ語の聞き取りはあまりできません。実はどういうことなのか、くわしいかたがいらっしゃいましたら、教えていただけませんか。

ぼくも妻くんも、すごく心配しています。よりによって大好きな番組が、このテルアド社の制作しているやつばかりだからです。

たとえば、妻くんが好きなのは、『ハ・ボケル(朝)』という早朝の情報番組と、『オシーム・シューク(直訳すれば、「市場する」)』というイスラエル国内の市場探訪番組です。

ぼくが好きなのは、『ウブダ(事実)』というドキュメンタリー番組と、『マッサ・オーラミ(世界旅行)』という紀行番組(日本にもよく来てくれました)と、『クツァリーム(短篇)』というお笑い番組(このブログで前にも書きました)です。

こいつらは、どうなるのでしょうか。もう見れないのでしょうか。ケシェトかレシェトが引き取って続けられるならいいのですが、『マッサ・オーラミ』みたいな金のかかる番組はそうもいかないと思います。

ああ、クツァリーム。

夕方、友だちが遊びに来てくれました。
いっしょにカレーを食べて、ワインを飲みました。うまかった。

律法歓喜

2005年10月26日 09時06分46秒 | Weblog
2005年10月25日火曜 晴れ 律法歓喜

きょうは、律法歓喜祭です。ヘブライ語で、シムハト・トーラーといいます。

ユダヤ教では、旧約聖書の『創世記』『出エジプト記』『レビ記』『民数記』『申命記』をまとめて「律法」(トーラー)と呼びます。この五書を、毎週小分けにして読み続け、一年かけて読み終わります。それが、この日です。読了を祝って、律法の巻物をかついで踊りまくります。

夕飯は、ピラフと、豚挽き肉のトマト煮と、サラダでした。うまかった。

トロイ

2005年10月23日 04時27分52秒 | Weblog
2005年10月22日土曜 安息日 晴れ

きょうは、テレビでウォルフガング・ペーターゼン監督の映画『トロイ』を見ました。
(以下、ネタバレありますので御注意ください)

面白かった。
ブラッド・ピットのアキレウスと、エリック・バナのヘクトルは、かっこよかった。
ショーン・ビーンのオデュッセウスもよかったです。この人を主演にして続編『オデュッセイア』は出来ないのでしょうか。

そういえば、むかし原作の『イリアス』を読んだとき、トロイの木馬が出て来なかったのでびっくりしました(ヘクトルの大葬列で、完)。この映画では、出て来ます。

ちょっと不満だったのは、映画はパリスがヘレネとちゃっかりとんずらこいて終わっちゃうことです。こいつの不倫のせいで町ひとつ滅ぼしたんだから、それなりのおとしまえをきっちりつけて、ちゃんと悲惨に死ななくてはいけません。それが神話の世界だと思います。でも、この映画は神様が出て来ません。だから神話ではありません。それでこういうことになってしまいます。

アキレウスも原作では神様と人間のハーフなのですが、この映画ではただの強い人です。
それじゃ「全身神様なのに一箇所だけ人間の弱みがある」っていうあの話はどうなるのかなあ、と思いながら見ていたら、最後はやっぱりアキレス腱を射られて死にました。うーん、どうでしょうと思いました。きっとアキレスだからでしょう。

あと、アガメムノンは、原作でも相当に欲深で腹黒な人ですが、映画ではいくら何でも極悪すぎます。ここまで極悪で、どう落ちをつけるのかなあ、と思いながら見ていたら、最後に殺されちゃいました。この映画の落ちとしては、たしかにもうこれしかないだろうなあと思います。でも、アイスキュロスとかは困ってしまうと思います。

夕飯は、ご飯と、ほうれん草の味噌汁と、ジャガ芋とカリフラワーの煮物と、胡瓜とツナと鰹節と海苔の生姜おろし醤油あえでした。うまかった。

仮庵祭

2005年10月18日 08時17分48秒 | Weblog
2005年10月17日月曜 晴れ

きょうは、夕方から仮庵(かりいお)祭です。ヘブライ語で、スッコートといいます。
出エジプトをしたあと荒野で放浪生活をしたのをしのんで、庭やバルコニーに仮庵、要するに掘っ建て小屋を建てます。一週間つづきます。

買い物をして、勉強して、昼寝して、また勉強しました。

夕飯は、ソーセージ野菜炒めと、ほうれん草の味噌汁と、野菜スープ煮と、サラダと、ご飯でした。うまかった。

鳩の漫画

2005年10月16日 07時48分26秒 | Weblog
2005年10月15日土曜 安息日 晴れ

きょうは、勉強しました。

むかし、テルアビブに住んでいる日本人の友だちと酒を飲んだとき、大好きな漫画の話になりました。その友だちは、「伝書鳩の漫画」のことを朝まで熱く語ってくれました。「この漫画のせいで鳩が大好きだ。鳩料理なんてとても食えない。また読みたいけれども、ネットで検索してみたら、古本にはものすごく高い値段がついていて買えなかった」と言っていました。日ごろはものすごくクールな人なので、とても驚いたのを憶えています。でも、酔っ払っていたので、その漫画の題名までは憶えていません。ごめんなさい。

「復刊ドットコム」というサイトがあります。絶版になって今は買えないけれどもまた読んでみたい、という本をリクエスト投票して、百票たまると出版社に復刊をお願いするというサイトです。そこから、お知らせのメールが来ました。

飯森広一『レース鳩0777全7巻』未来書房(最終得票数 147 票)

復刊が決まったそうです。たぶん、これではないでしょうか。日本に一時帰国するようなことがあったら、ぜひ買ってください。それで、ぼくに貸してください。

夕飯は、ロールキャベツと、千切りサラダと、ご飯でした。うまかった。

牛肉

2005年10月15日 09時33分17秒 | Weblog
2005年10月14日金曜 晴れ

葬儀場の前を通りかかると、いいにおいがしました。
何だろうと思ってよく見たら、「大橋家」の立て札がしてありました。その前で大橋巨泉とその奥さんが喪服姿で焼肉を焼いていました。二人ともにこにこしていました。
それで、やはり喪服姿の参列者たちが、巨泉さんから肉を受け取りながら葬儀場に入っていました。みんな、肉を受け取るときに、お辞儀しながら「ウッシッシ」と言っていました。
ぼくはそれを見て、「ああ、さては牛肉なんだな。そりゃいいにおいだよな。うまそうだな」と思いました。

という夢を見ました。

起きて妻くんに話したら、「あなたの夢は何でいつも芸能がらみなの」と聞かれました。わかりません。

買い物に行って、帰って、昼寝して、勉強しました。
夕飯は、茸野菜炒めと、チーズオムレツと、茄子の中東風サラダと、スモークサーモンと、胡瓜の塩揉みしたのを、ピタにはさんで食べました。うまかった。

ギリシャの春

2005年10月14日 09時38分06秒 | Weblog
2005年10月13日木曜 晴れ 大贖罪日

きょうは、勉強しました。

おとといのブログに、本の書き込みのことを書きました。書き込みといえば、古本には、たまによく意味の分からない書き込みがあるから面白い。こないだ、ぼくの勉強にはあまり関係ないのですが、ギリシャ神話の参考書が読みたくて、よく行く古本屋で棚を探したら、ギルバート・マレイ『ギリシャ宗教の五段階』という本を見つけて、すごく安かったので、買いました。そしたら、序文の1ページ目の

原始人にとって、春は恐ろしい不安の時期であった。

という文章の、「春」の下に棒線が引いてあって、横に「ギリシャで!?」と書き込みがしてあり、

春と初夏をもたらす青年王は、冬に凍てつき枯れ果て過去のあらゆる汚れにより不毛を定められた大地の救世主である。

というちょっと難しい文章の、「冬に凍てつき枯れ果て」の下に棒線が引いてあって、横にやっぱり「ギリシャで!?」と書き込みがしてありました。

この書き込みを最後に、残りのページは全部すごくきれいです。
何をそこまでギリシャの春と冬にこだわるのか、よく分からないのですが、たぶん、この本の前の持ち主は、「ギリシャは常夏の国だろ!」と思ってたので、この序文に怒って古本屋に叩き売っちゃったのではないでしょうか。

夕飯は、炒飯と、ズッキーニのグラタンと、ジャガ芋の味噌汁でした。うまかった。

大贖罪日

2005年10月13日 08時19分33秒 | Weblog
2005年10月12日水曜 晴れ 大贖罪日

きょうの晩から、ユダヤ暦新年の十日目で、大贖罪日です。
ヘブライ語で、「ヨム・キプール」といいます(このキプールという単語を、語源からいって、ぼくは「祓い」と訳したいのですが、どうでしょう)。一年間の罪を懺悔する日で、敬虔なユダヤ人は一日ぢゅう(明日の晩まで)断食します。

ぼくは、留学したばかりのとき、この大贖罪日に会堂に行きました。そしたら、みんなで神さまを「宇宙の大王」とか「どえらいおかた」とかほめあげて、「どうかゴミのようなわたくしめを許してください」と泣きながら祈っていました。感動しました。今にして思えば、イスラエル人がこれだけ謝るのを見たのは、あれが最初で最後です。つね日ごろから、もっと人にも頭を下げてほしいなあと思います。

この日はバスもタクシーも止まるし、街ぢゅうの店も閉まるので、何もすることがありません。テレビ放映も止まります。だからレンタルビデオ屋は大繁盛です。道路は封鎖されるので、子供たちは自転車に乗りまくります。それで、別名「自転車の日」とイスラエルではいいます。

夕飯は、鶏のパン粉焼きと、野菜スープと、ご飯でした。うまかった。

索引

2005年10月12日 11時30分20秒 | Weblog
2005年10月11日 晴れ

きょうは、国立図書館のゲルショム・ショーレム書庫に、はじめて入りました。きのう、指導教授と話して、「お前さんにはきっと面白い資料があるだろうから行ってみろ」と言われたからです。面白い、というのは、ぼくの研究したい本の初版には索引がついているのですが、いま出ている本(もう第何版だか分からない)には、ついていません。いつまでついていたのか、いつからついていないのか調べろ、それで、どうして索引が要るのか要らないのか考えろ、というのが教授の出した宿題です。

(言われてみれば、そもそも「索引」とは現象学的に何なのでしょう。だれか教えてくれませんか。)

この書庫は、ゲルショム・ショーレムという学者さんの集めた本をそっくりそのまま並べてあるので、本を読むと、ショーレム先生の書き込みがしてあったりします。ショーレムの書き込み付き『ゾハル』(『ゾハル』はユダヤ密教カバラの聖典で、ショーレムはカバラ研究の大物)なんていうのも売られてるとは、知らなかった。でも、汚い字なのでよく読めません。書き込みも活字にしてほしいなあと思いました。

帰って、妻くんと買い物に行きました。

夕飯は、鶏野菜炒めと、ほうれん草の味噌汁と、サラダと、果物のヨーグルトあえでした。うまかった。

美輪明宏

2005年10月08日 07時21分27秒 | Weblog
2005年10月7日金曜 晴れ

テレビを見ていたら、驚きました。
実は、映画チャンネルで、ミワ・アキヒロの出演する映画特集を一週間連続で組んでいたのです。知らなかった!

いま美輪明宏は日本でも大ブームで、SMAPが「ヨイトマケの唄」をカバーしました。それも知らなかった!!

きょうはミワ週間の最終日なので、SMAP版「ヨイトマケ」のクリップビデオをを放映してくれるのだそうです。ぜったい聞かなきゃ!!!

という夢を見ました。

目覚まし時計が鳴って、目が覚めたら、たんすが開いて猫が「にゃー」と飛び出したので、笑いました。きょうは、指導教授の家に電話をしなくてはいけなくて、それも朝の八時半にかけろと言われていたので、たまたま早起きしました。それさえなければSMAPの「ヨイトマケの唄」を聞けたかもしれないのになあ、と思いました。でも、教授と面会時間を決められたので、よかった。

それから妻くんと朝飯を食べて、買い物に出かけて、帰って、昼寝して、勉強しました。
夕飯は、豆カレーとキャベツの味噌汁とサラダでした。うまかった。