過去に国民年金の保険料の未払いがあって、将来、年金を受け取れなくなる人などを救済するため、特例で、保険料を過去10年分までさかのぼって支払えるようにする、「後納制度」が来月から実施されます。
年金の受給資格を得るには、原則、25年の加入期間が必要となっており、3年後の平成27年10月以降は、加入期間が10年に短縮されますが、国民年金の保険料の納付率が低迷するなか、過去に未払いがあって年金を受け取れなかったり、年金額が低かったりする人が増えることが懸念されています。
こうした人たちを救済するため、来月1日から平成27年の9月末までの間、これまで2年分しかさかのぼって支払うことができなかった未払いの保険料を、特例で過去10年分まで支払えるようにする「後納制度」が実施されます。
対象となるのは、年金を受給していない人たちで、この制度を活用して年金額が増えたり年金を受け取れるようになったりする人は、合わせておよそ1700万人に上ると見込まれています。
また、未払いの保険料を1か月分納めるごとに、年金は年1600円程度、増額されるということです。
日本年金機構は「どれだけ保険料を納めれば受給資格が得られるかなど、詳細は各地の年金事務所に相談してほしい」と話しています。