筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群と生きて

十歳で小児筋痛性脳脊髄炎/小児慢性疲労症候群を発症。病と共に生きて来た記録。

はじまりのご挨拶

2018-07-29 18:02:04 | 闘病記
初めまして。

私は10歳の時に小児筋痛性脳脊髄炎/小児慢性疲労症候群という病気を発病しました。

きっかけは風邪でした。
特別に重症の風邪という訳ではなくごく普通の風邪だったのですが、熱が下がり咳が治まりと風邪の症状が良くなっていくにもかかわらず、反比例するように私の身体は極度の倦怠感、疲労感、脱力感、耳鳴り、動悸、そして頭が割れるような激しい頭痛に襲われるようになりました。

風邪を引いた後だから体調が悪いのだと思い無理をして頑張っていた私ですが体調はどんどん悪化し、数ヶ月後には寝たきり状態になりました。
そのような状態であったにもかかわらず、何処の病院に行っても血液検査などの一般検査で異常は見つからず、私は登校拒否児ということにされてしまいました。

登校拒否児である私に両親はきつく当たりました。
やっと身体の病気であることが分かった時には私は二十歳になっていました。

この病気に未だ治療法はありません。現時点では何より大切なのは安静です。
この病気の特徴的な症状に労作後の症状の悪化と言うものがあります。
身体、そして脳を使うとその後に劇的に症状が悪化し、回復には恐ろしく時間がかかります。
それを繰り返している間に、病気が重症化して行きます。
重症になると寝たきりあるいはそれに近い状態になり、自力で食べ物を食べることが出来なくなり、経管栄養になる方もいます。
また一般的に生命予後は悪くないとされてはいますが、実はこの病気が原因で命を落としている方達もかなりおられるそうです。

ごく普通に健康な子供だった私がある日いきなり発症してしまったように、いつ誰がこの病気になるか分かりません。
今日一日を健康に過ごして眠りについても、明日風邪を引いてそのままこの病気になって寝たきりになってしまうかもしれません。
誰の身にも起こりうる可能性があるのです。

ですがこの病気について、ここ日本ではあまりにも知られていません。
お医者さんや看護師さんなど医療関係者ですらこの病気の存在を知らない、あるいは心の病、気のせいなどと誤った認識を持っているという現状があります。
病気になった時何の病気なのかも判らず、周囲にも理解を得られない。病名がつかなければ治療も受けられない。それが現実です。

未だ診断がつかずに苦しんでる人達が、今も世界中に沢山います。
診断がついての認知度のあまりの低さ故に周囲の理解が得られず、苦しむ人達も沢山います。
この病気を巡るこういった状況を変えて行かなければいけないと、私は思っています。
そして誰も私のような経験をしなくて済む時代が来て欲しいと切に願いながら、このブログを始めます。

どうか宜しくお願い致します。