梁山泊百八人の英傑の中には女性が三人います。 中でも一番人気は「一丈青 扈三娘」（いちじょうせい こさんじょ）だ。 彼女は扈家の息女で、良家の令嬢でありながら鎧をまとい、日月の双刀を操り、葦毛の馬にまたがって戦場を駆ける。 梁山泊の強者たちも何人かが彼女と戦ったが、呆気なく倒されてしまう。 扈三娘の武芸はそれほどの腕前なのだ。 だが、林冲と一騎討ちの勝負に破れて梁山泊軍に捕われてしまう。 さすがの扈三娘も、八十万禁軍の武芸師範を務めた林冲先生には敵わなかったのだ。
梁山泊の捕虜になってから、首領である宋江の説得で、王英の妻になるという条件で梁山泊の一員になる。 （一員にさせられたという方が正しいかな…）
右側の奴がラッキーガイの矮脚虎 王英（おうえい）だ。
矮脚虎（わいきゃくこ）とは「短足の虎」と言う意味。名前の通り梁山泊一の小男で、身の丈は5尺に満たず、短足、鋭い眼つきという特徴的な容姿の持ち主であり、無類の女好きである。特に気の強い女が好みのようで、扈三娘を捕らえようと真っ先に挑みかかるのだが、戦いの最中に発情し、得意の槍裁きも乱れてしまうという何とも情けない有様だった。
瓊矢鏃 瓊英（けいしぞく けいえい） 両親を殺した相手の養子になり、武術の腕を磨き、復讐のチャンスをまつ若き女将軍。 花の如きと形容される16歳の美少女。 夜ごと夢の中に神人が姿を現すようになり、あらゆる武術の技を伝授された。中でも石礫の技は百発百中の腕前になり、その技を教えたのが梁山泊の「没羽箭 張清」だった。 夢の中で出会った二人は、後に戦場で出会い結ばれる。 「石つぶて投げ」カップルである。 なんとも水滸伝に似つかわしくないロマンチックなエピソードである。 最初は奥菜恵のような感じにしようと描いていたが、ちょうどその頃、友人からあの伝説の写真集サンタフェをもらったので、それを見ながら描いたてら… 描いてたら… りえちゃん入ってきちゃいました。 ちなみに瓊英は梁山泊のメンバーではない。
コイツが夢の中で美少女をナンパした色男「張清」だ。
母夜叉 孫二娘 と 菜園子 張青
二人は夫婦で、朱貴と同様、梁山泊系列の居酒屋経営者。 この二人は恐ろしい。 金目の物を持ってそうな客が来ると、酒や食べ物に毒を入れて、殺して金品を奪い取る。そして遺体はバラバラに切り刻み肉まんじゅうの材料にして、それをまた客に出すというホラー映画顔負けのエピソードを持つ。
張青は思慮深い人物だが孫二娘は荒々しい性格をしており、おいはぎだった父から武芸を仕込まれる。暴走しがちな孫二娘を張青が御するといった関係の夫婦。 夜叉のような孫二娘も亭主の言うことは素直に聞くという、ちょっと可愛いとこもある。（かな？）
魯智深や武松も、彼らの居酒屋で毒殺されそうになったことがある。
「潘 金蓮」 武人ではないが、絶世の美女として「金瓶梅」にも登場した。 水滸伝では武松の兄、武大の嫁として登場。 性欲・物欲・向上心が強く、夫を殺して情夫との淫蕩にふける典型的な悪女・淫婦である。
元々は商人の使い女であった。 その美しさから主人が手を出そうとしたが、それをはねつけ、逆に正夫人に告げ口をしたため、逆に主人の恨みを買い、県内で最も醜男である武大に無理矢理嫁がされた。 久しぶりに兄の元へ帰った弟の武松を見るや否や、兄とは大違いの筋骨隆々たる美男である武松に一目惚れをし、色々と誘惑するが、身持ちの堅い武松からは相手にされなかった。 その腹いせに薬屋で大金持ちの色男の西門慶と浮気をし、その挙句に邪魔になった武大を薬で毒殺した。 死因が怪しいと疑った武松は二人に殺されたことを突き止めた。 そして葬儀の最中に参列者の前で二人を殺して兄の仇を討ったという。 私、このエピソード大好き！
右）「母大虫 顧大嫂」（ぼだいちゅう こだいそう）
あだ名の母大虫（ぼだいちゅう）とは、並の男二～三十人を相手にしてもひけをとらない女傑であることから雌の虎（「大虫」は虎の意）に喩えられたもの。 女子プロレスラーのアジャコングとかジャガー横田、ダンプ松本とかのイメージだと思ってください。（苦笑） この絵は描くのを途中でやめてます。 ちょっと酷すぎるので・・・・いずれ描き直そうかと思ってたけど、もうどうでも良いや。
扈三娘の別バージョン。 矢田亜希子の顔を思い浮かべて描いた。
あまりにも貧相な表情（マネキン）すぎて面白味に欠けるので、最初の絵に描き方を変えた。
兄の扈成と扈三娘
はい、以上で全部です。 「水滸伝梁山泊好漢絵巻」補完完了！ 出し切りました。
私のおうち時間はここまで。
また逢えたら会おう！
Let's meet again someday
