安倍元首相の国葬で「弔問外交」は機能しない 小渕元首相の時よりも格落ちになるだろう
安倍元首相の葬儀を国葬にすることについて、政府は「可能なかぎり首脳会談などを行い、いわゆる弔問外交を通じて、各国などと関係強化を図る」との考えを示し、弔問外交を国葬にする理由のひとつに挙げている。 だが、予定される安倍元首相の国葬では有効な弔問外交は展開されない。「弔問外交」とは、一般にどのような外交を意味するのであろうか。整理すると次の通りになる。①弔問時に元首クラスが訪れ、2国間関係の緊密さを内外に示す②良好な関係が結ばれていない国の間で、「弔問」を理由に要人が訪れ、関係改善の契機に使う③弔問時に訪れた各国首脳間で公式、非公式の会談を行い、国際関係の改善を図る。