上州からの山旅

凡人noyamaの山旅の記録

谷川岳(土合から土樽)

2008年07月07日 | 山2008
【山 名】谷川岳 1977m(群馬県)
【日 程】平成20年7月6日(日)
【同 行】einespapa
【天 候】晴
【ルート】前橋5:30==6:30土合駅--6:50d土合口7:05=ロープウェイ@1200=7:20天神平駅--8:00熊穴沢避難小屋--9:30肩の小屋--10:20オキノ耳--11:40一ノ倉岳---12:10茂倉岳--13:20矢場ノ頭--14:40登山口--15:10土樽駅15:22==15:32土合駅
【行 程】水平距離  14.0km 高低差  +1200m -1900m 行動時間8:10
【温 泉】湯テルメ・谷川 550円 (評価 A--)

 



 谷川岳には数回登っているが記憶の中ではいつも好天
 真冬でさえ快晴無風で汗をかきながら雪の中を縦走した思い出がある

 現実には夏は高山植物咲き乱れる花の山なのだが
 何故かどこか他の山と違う恐れを感じてしまう山だ  
 余りにも遭難事故が多かったせいかもしれない

 意を決して出かけると ちょうど山開きの日だった
 良い日に出かけたかも知れない

  


 ロープウェイが新しくなってから初めての乗車

  

 
 22名乗りのゴンドラで標高差約600mを7分程で登ってしまう
 眼下に見える沢はスキー場からの滑降は禁止だが
 滑り降りる人は多いようだ

 ロープウェイを降り天神尾根との合流までの間は
 日影でギンリョウソウやユキザサ等が咲いており
 モウセンゴケも生えていた

  
   ギンリョウソウ


  
   ヤマトユキザサ
 (ヒロハユキザサか迷うが毛があるのでヤマトにしておこう)


  
   ノギラン
 (葉はショウジョウバカマに似ていて茎は粘らない)


 少し眺めの効くところに出るが目指す方面はあいにくのガス

  


 最初の避難小屋「熊穴沢小屋」を過ぎると本格的な登り
 周りが見えないのに頭の上だけ日が差す悪条件

  

 下に茶色に見えるのが「熊穴沢避難小屋」
 「山開き」のせいか 登山者は多いようだ

  


 視線の先にタニウツギ
 低山でも見られるが稜線上に咲く様子が良い

  


 ウラジロヨウラクも沢山咲いている
 
  
   (ガクウラジロヨウラク)

 
  (ベニサラサドウダン)


 登山口では指導員が今年は雪が多いと言っていたが
 山頂付近はソウでもないようだ
 冬は確かに多かった様だが雪解けはそれを上回るペースのようだ

  


 「肩の小屋」付近ではミヤマキンポウゲが満開

  
   (ミヤマキンポウゲ)


   
   (ヨツバシオガマ)


 「肩の小屋」で小休止し山頂へ向かう
 トマの耳方面は晴れているが

  


 仙の倉方面は相変わらずのガス

  
   (ミネカエデ)


 トマの耳には沢山の人がいたので早々に通り過ぎた

  
   (「オキの耳」から「トマの耳」を見る。人が胡麻粒のように見える)


 途中 岩登りの人が登ってきていた

  


 こんな急峻な崖をどんな神経があれば登れるのだろう?

  
   (ハクサンチドリ)


 オキの耳から下を覗くと
 一ノ倉沢の雪渓が断崖の遥か下に見える

  


 足下には ヤマガラシが咲いていたが 
 踏圧に強いのか避難小屋付近でも見られた

  
   ヤマガラシ

 
 オキの耳から「奥の院」までの日影には
 ムシトリスミレの群落等が見られる

  
   ムシトリスミレ

  
   ヨツバシオガマ

  
   奥の院


 奥の院から「一ノ倉」までは
 高山植物オンパレード

  
    ミヤマダイコンソウ

  
    ミヤマダイモンジソウ

  
    タカネバラ

  
    キバナノコマノツメ

  
    ユキワリソウ

  
    ミヤマオダマキ

  
    ハクサンフウロ

  
    オノエラン


  花の写真を撮りながらの登りなので
 「一ノ倉」までの登りもさほど苦にならない

  


 一ノ倉山頂では同じく土樽まで向かうと言う
 二人組と一緒になった

 
    山頂/避難小屋(2人用)


 茂倉岳への鞍部にある雪渓

 


 「雪田」状になっているところに
 ハクサンコザクラやイワイチョウ、イワカガミの群落

  
    ハクサンコザクラ

  
    イワイチョウ

  
    イワカガミ


 ユキワリソウとハクサンコザクラ似ている
 花びらの切れ込みが違うようだが
 
 
 ユキワリソウ/ハクサンコザクラ


 葉で見比べるとかなり違う

 
 ユキワリソウ/ハクサンコザクラ

 ユキワリソウは葉の縁が外側に巻き込み気味になる
 ハクサンコザクラは鋸歯がハッキリしている


 茂倉岳には立派な避難小屋があり
 縦走の際には充分使えそうだ

  


 周囲にはツガザクラやウサギギクが咲いていた
 至仏山と同じ蛇紋岩質の谷川岳
 高山植物が豊富だ

  
    ツガザクラ

  
    ウサギギク




 ここからは土樽まで一挙の下り
 乾いた尾根筋には気の早い
 ニッコウキスゲが咲き始めている

  
 
 
 
    タカネアオヤギソウ
 

  
    コバノコゴメグサ

  
    ミヤマクルマバナ
 

 と次々と高山植物が現れるのだが
 時間は既に12:30
 列車の時間を考えると先を急がねばならない
 ガスで見通しの効かない尾根を急降下することにした

  




 霧の彼方から寂しげな口笛のよう声
 良く見るとウソのペアだ


(ウソ 左♂ 右♀)



  急坂を下ること 3時間
 


 ようよう




 無人駅の土樽駅に着いた

  


 駅には一人列車を待っている人がおり
 茂倉山頂で一緒になった2人組みも到着し
 出発時点では自分等を含め7人になっていた

  


 ロープウェイ1200円と約8時間かけて歩いてきた道のり
 帰りは10分、230円也である

     


 夕立にも遭わず無事 土合駅に着いた
 やはり谷川岳は特別な山だ

 



 


 今日も花と天候に恵まれた 良い山行であったこと
 同行のeinespapaさんに感謝

気に入って頂けたら ボタンを押して下さい






最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今晩は! (おさんぽ)
2008-07-08 23:34:37
谷川岳のお花、素晴らしいですね!
数年前紅葉の時期にロープウエーで行きました
今の季節には花々が咲き乱れているのですね~
登山ができる方が羨ましいです。
返信する
素晴らしいお花たち (popo)
2008-07-09 11:26:47
noyamaさん、こんにちは!
谷川岳は、何度か行っていますが、こんなにお花に出会えたことは無いなって思いました。
大覗きのあたりで、いつも引き返すので、その先が素晴らしいお花なんですね。

ユキワリソウとサクラソウの違いを教えてくださってありがとうございます。
何も調べずに、「サクラそう」のことを、地方によって「ユキワリソウ」って言うのかな?って思っていました。恥ずかしいです!!

友人と(山の初心者さん)来週あたり、お天気を見て谷川岳に行く予定です。
とても参考になりました。

ありがとうございます。
返信する
わっ 電車で! (やまと)
2008-07-09 18:10:33
トンネルで谷川の山の中も歩いちゃうコースですねヽ(*^^*)ノ
私もユキワリソウとハクサンコザクラ別々にみたら見分けがつきませんでした。
思わず自分の写真を何回も見てどっちだったんだろ?って
ドキドキしてしまいました~~(=^・^=)ゞ

でもこらからは、きっと間違えません!
教えていただいてありがとうございます♪
返信する
おさんぽ さん (noyama)
2008-07-09 21:01:13
 今晩は 
 何時もコメントありがとうございます
 今は高山植物が旬ですが
 身の回りの山野草も咲き誇っています
 忘れないように地元の自然観察会には出来るだけ参加しています
 ロープウェイやリフトで登れる高山も結構ありますのでお出かけ下さい
 EX.神楽、八海山、栂池etc.etc
返信する
popo 様 (noyama)
2008-07-09 21:10:22
 今晩は
 サクラソウの仲間沢山あるんですネ
 地域のバリエーションなど含めると20種以上あるようです
 
 高山ではクモイコザクラが
 鳴神山のカッコソウも似ています

 私も現場ではよく解らないので出来るだけ葉や茎など写真に撮って家で図鑑で確認しています
返信する
やまと 様 (noyama)
2008-07-09 21:14:45
 今晩は
 自分のメモのつもりで書いたユキワリソウとハクサンコザクラの見分け方
 意外に受けて頂き感激です

 花の写真を載せるときは
 自分なりの見分け方を含めたコメントを載せるという構成にしていければと思います
返信する
なつかしい? (yoska)
2008-07-09 21:50:53
noyamaさん、こんばんは!
谷川岳、名前がスゴクなつかしいです。登ったことも2,3回あるかも。けど、まだ、新潟にいた中学生のころだったので、はるか昔でよく覚えていません。
ユキワリソウとハクサンコザクラの両方があるんですね。オノエラン、いいお花ですね。清楚。まだ見たことがありません。私の行く山にはないんでしょうか。
返信する
yoska 様 (noyama)
2008-07-10 20:00:38
 今晩は コメントありがとうございます
 オノエラン 私も始めてみましたが
 遠目にはハクサンチドリの白花かと思いましが厚ぼったい葉の様子が違いました
 分布は中部以北及び紀伊半島で日本固有種とあります
 yoskaさんの近くでは紀伊半島何処かにあるようですが? こちらよりかなり早い時期に作陽に思われます
返信する

コメントを投稿