この日、街で知人から聞いた話。バス車内で婦人が運転士に何か尋ねたら、あまりにぞんざいでつっけんどんな運転士の応対に、「わからないから聞いているのに！」と婦人が切れた。
もう一つ。郊外行きのバス。若い男性運転士が客を乗せて運行中に、小用のため停車。一時バスを離れた。信じられないような話だ。
次はこの日私が目撃したこと。鹿児島中央駅東口の特設観光案内所内でアジア系男性にバスを案内していたら、背後の入り口で男性の怒鳴り声が。振り向くと、年配男性がスタッフをにらみつけて「ここは県外客が来る所なんだ。これでも案内所か！」などと大声を上げた。スタッフの応対に不満があったらしい。結構な剣幕だった。
ふだんから感じていた心配が現実のものになりつつあるようだ。日替わりの案内所スタッフ（ボランティア観光ガイド）の中には、バス情報などに無知なうえに、言動が上から目線でぞんざいな人もいる。こんなことが起きなければいいが、と思っていた。
この際、案内所スタッフの人選を見直すべきではないか。「西郷どん」効果で今年これから客はますます増えるだろう。今のままでは鹿児島の評判をどんどん落とす。もっと言えば、東京オリンピックや鹿児島国体を控えた来年以降のためにも、観光・交通関係者の応対のあり方を全県的に点検すべきではないだろうか。県外の観光地を訪ねて関係者の洗練された言動に接するたび、そうでない鹿児島との違いを痛感することが多い。鹿児島の関係者は、もっともっとよそに学んでほしい。どうでもいい観光振興対策に躍起になるよりも、まずは応対の基本をしっかりと身につけるべきだ。こんなふうでは、おもてなしどころではない。
鹿児島中央駅西口１２時３３分 朝日通り交差点のローソン前で付近案内図を見ていた男性「明日、西郷銅像へ。ここから歩いて行ける？」。あっちの突き当たり付近にあります。歩いて５、６分です。
●店情報 西千石町の総菜店「キッチンぽてと」が、近くのフレッセ厚生市場内に移転した。
１３時１０分 鹿児島銀行本店前の金生町バス停で指宿方面行き時刻表を見ていた老男性「指宿はこれしかない？ 特急でもない？」。はい。以前は他にもあったんですが…。あとはＪＲです。
１３時２０分 旧タカプラ前の天文館バス停７番乗り場で男女「空港」。向こう岸から、あっちへ向かって出ます。
１３時２７分 いわさきパーキング前の天文館バス停２番乗り場で婦人「鹿児島駅へ。これ（シティビュー）で」。行きますが、うんと遠回りします。まっすぐ行くなら向こうのバス停ですが。「あちこち見ながら回って行きたいので」。でしたら、次の３９分発シティビューで。ここでもうしばらくお待ちください。「１７０円？」。いいえ１９０円です。降りるときに。
１３時３８分 天神ぴらもーる中央で夫婦「コセド酒店は？」。あの右側の黄色い電光看板の所です。
１４時１５分 鹿児島中央駅東口の７番バス乗り場で老夫婦「国分」。これですと時刻表を指差して、２１分発国分・重久行きを案内。あと５、６分です。
１４時１６分 同所で男性「フェリー、ここ？」。さんふらわあでしょうか？ 「ええ」。はい、ここでお待ちください。４０分発です。
１４時２０分 東口の特設観光案内所内が立て込んでいる。手伝いに入ると、アジア系男性が上野城（田上）を尋ねているという。２２番乗り場から３番線のバスに。天神寺の下で降りてくださいと案内。
この案内中に、背後で男性の怒鳴り声が響いた。いきさつについては先に書いた通り。
以下、中央駅での主な質問は次の通り。
１４時２３分 東口観光案内所で女性「城山観光ホテルのバスに」。
１４時２５分 ４番乗り場近くでアジア系女性「異人館」。
１４時２７分 ４番乗り場で男女「仙巌園」。
１４時３０分 東口エスカレーター下で一家４人「日産レンタカー」。
１４時３４分 ４番乗り場で夫婦「水族館」。
１４時３９分 東口バス乗り場等総合案内板（以下、総合案内板）前で男性「蒲生へ。あす朝６時台に」。
１４時４０分 ４番乗り場で夫婦「市立美術館。そのあと黎明館へ」。
１４時４７分 ４番乗り場近くでアジア系男女「天文館」「電車で」。
１４時５０分 東口観光案内所前で男性３人「ドラマ館へ」。
１４時５１分 総合案内板前で西洋男性「２１は？」。
１４時５４分 ７番乗り場で女性「見てただけ。時刻、変わりました？」。
１４時５８分 総合案内板前で男性「奄美」「新港」。
１５時０５分 ５番乗り場で女性「ドルフィンポートへ」。
１５時０７分 同所で女性２人「金生町へ」。
１５時０８分 ３番乗り場近くの通路で一家３人「新屋敷へ。市営バスで」。
１５時１３分 中央駅前電停近くで夫婦「ふるさと館へ」。
１５時２０分 総合案内板前で女性「下広木へ」。
１６時４０分 東千石町、御着屋交差点で男女「山形屋へ」。
