能勢謙三の鹿児島まち案内日記

578 63年前の鹿児島市


12日、ある方から貴重な地図をいただきました。63年前、昭和26年7月発行の鹿児島市街図です。26年7月といえば、25年9月生まれの私がまだ生後10ヶ月だったことになります。この地図は、ほとんど私が生まれたころの鹿児島市の姿を表していると考えていいでしょう。とても感激しました。



よく見ると、当時の鹿児島市は今と大きく異なっていました。

南側から北側へ見ていきます。
南下してきた今の国道225号は、南港付近手前で途切れています。谷山方面へは市電沿いを旧谷山街道が延びています。

南小学校、南中学校はまだなく、このあたりに競馬場があります。子供のころ日曜日に父親に連れられて家族で弁当を持って競馬場へ遊びに行った覚えがあります。確か国鉄南鹿児島駅(あるいは市電南鹿児島駅前電停)から歩いていきました。

今のダイエー鴨池店(旧鴨池動物園)の敷地は鴨池公園です。
県庁がある鴨池新町は飛行場跡緑地です。
鴨池公園の海辺には海水浴場があります。国道225号の山手には鴨池グラウンドがあります。

唐湊、田上あたりはほとんど田畑です。
今の鹿児島大学教育学部、付属小・中学校あたりに農事試験場があります。
鹿児島大学郡元キャンパスは、全体が農学部です。

与次郎の天保山寄りに海水浴場があります。
天保山に商業高校があります。
今の国道225号が渡る天保山大橋がまだありません。

西鹿児島駅(現在の中央駅)西口・武に鹿児島大学付属学校があります。
今の鶴丸高校に警察学校があります。
向かいに女子商業高校があります。

鹿児島アリーナの敷地に刑務所があります。北西隣に商科大学があります。

鹿児島新港はまだありません。
パース通りの突き当たりの海岸部に中央市場があります。このあたりまで線路が海岸線を鹿児島駅から延びています。

黎明館、県立図書館の敷地に鹿児島大学教養学部があります。道を隔てて北側(現在の医療センター)に県立医大付属病院があります。

今の県民交流センターに県庁があります。その南側、いまの裁判所との間を市電が走っています。市電は岩崎谷を経て春日町方面へ延びています。

国道10号が稲荷町あたりから北へは細くなっています。磯と結ぶトンネルがまだありません。
祇園之洲の埋立地がありません。
今の岩崎のバス基地は営林署です。

紫原団地も城山団地もまだありません。

今の県立短期大学あたりに鹿児島大学教育学部、工大、県立工科大学があります。

天文館付近に少なくとも8つの劇場があります。
中央高校の所に鶴丸高校があります。

市電が伊敷へ延びています。

以上のように、当時の鹿児島市は今とはずいぶん違っていました。63年という歳月は、こんなにも街を変化させるのです。

さて、これから63年後、どう変わっていることでしょう。もう自分には見ることは出来ませんが。




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コメント一覧

てんもんかん
お疲れ様です。

貴重な地図をもらわれたのですね。

機会がありましたらわたしも見てみたいです。

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