テレビやネットで都知事選の話題がたくさんありますが、石丸氏に関してはテレビは無視、ネットでも高齢の政治関係者は「蓮舫VS小池」の構図から抜け出していません。
で、たしかに組織票を得ている蓮舫・小池は強いのですが、どちらもアンチがたくさんいることが知られていて、そこに石丸氏が割って入れば当選する可能性もあります。
日本の政治は高齢者が投票し、若者が投票しないという構図になっていて、さらに投票率が低ければ低いほど組織票が強い側が当選します。
では石丸氏はどういう戦略をとっているかというと「ネットを活用し、選挙に行くことを呼びかける」という戦略だといえます。
一般的に日本の選挙は高齢者人口が多いので、高齢者が投票した人が当選する可能性がたかいわけですが、東京都の場合も同じなのでしょうか?
ここに表示される、都の人口分布のボリュームゾーンは45~49歳で直上の50~55歳と直下の40~44歳のゾーンが都内でもっとも人口がある年齢層になっています。この年齢層だけで65歳以上の高齢者層とほぼ同じ人口になりますし、この年齢層は選挙に行く人たちが多くなり始める年代でもあります。
そして、もうひとつ重要なのは「55歳以下はネットネイティブ」ということ、つまりニコ動やyoutubeなどの動画黎明期からずっと付き合っている世代になるわけです。
都知事選に限って言えば「ネットでの広報活動は非常に有効」と考えるのがよいでしょう。
下馬評では「石丸氏の当選は番狂わせ」だと言われていますが、メディアが変化したことで影響力の方向性が変わった事例がけっこうあります。
たぶん一番有名なのは、アメリカの話ですがケネディvsニクソンのテレビ討論でしょう。
当時の常識的なメディアであるラジオで討論を聞いていた人たち、特に経験を積んだ政治評論家たちはこぞって「ニクソンが当選する」と評価しました。
しかし新しいメディアであるテレビを視聴していた若い世代は、ケネディの立ち姿にカリスマ性を感じその結果ケネディが大統領に当選したのです。
アメリカのテレビ放送開始は1934年、ケネディが当選した大統領選挙は1960年大体25年後のことです。
今年は2024年、IT革命だった1995年は29年前、youtubeの開始は2005年、ニコ動は2006年とほぼ20年前です。
他の地域だと高齢者人口の方が多いのですが、それでも石丸氏をはじめ福岡の高島市長など若いリーダーが当選するようになっています。
この都知事選が新しい時代の幕開けにつながるのか?ひょっとするとひょっとするのではないか、と思っています。