会社の同僚の女の子と恋に落ち、結婚した。
妻の生まれは東京だが、両親が東北出身ということで仲間内から「色白の秋田美人と結婚できて、羨ましいよ」と言われた。
ちなみに両親は東北生まれだが、それは秋田ではない。
最初は普通の新婚生活を送っていたが、ある日を境に変わった。
その日、寝ていると何かが聞こえてきた。
気がつけば、妻が横でうなされている。
尋常ではないうなされかたで、まるで見えない誰かに首を絞められているかのように見えた。
「おい、大丈夫か」
妻の身体をゆすると、妻はがばと上半身を起こした。
「おい、大丈夫か」
私がもう一度言うと、妻は言った。
「大丈夫よ」
「悪い夢でも見たのか」
「なんでもないの」
そう言うと妻は横になり、そのまま寝入ってしまった。
新倍柔情高級人体 潤滑剤
数日はなにもなかったが、また同じことが起こった。
「大丈夫か」
妻は言った。
「なんでもないの」
その後は毎日だった。
病院に行くように言っても、カウンセリングを勧めても、妻はそれをきっぱりと拒否した。
そして言うことは同じだった。
「なんでもないの」
そしてある夜、うなされている妻に声をかけると、妻が立ち上がり、叫んだ。
「ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃーーーっ!」
絶叫だった。
回春堂海狗王
思わず腰が引けた私を、妻が見下ろした。
「……ささら、が、来る」
そう言うと、崩れるように倒れこんだ。
私は妻を抱き上げた。妻はすでに息絶えていた。
悲しみの渦の中、私はささらについて調べ、そして見つけた。
ささらとは、東北のある地方の言葉だ。
そしてそれは、水子を意味するのだった。
妻の生まれは東京だが、両親が東北出身ということで仲間内から「色白の秋田美人と結婚できて、羨ましいよ」と言われた。
ちなみに両親は東北生まれだが、それは秋田ではない。
最初は普通の新婚生活を送っていたが、ある日を境に変わった。
その日、寝ていると何かが聞こえてきた。
気がつけば、妻が横でうなされている。
尋常ではないうなされかたで、まるで見えない誰かに首を絞められているかのように見えた。
「おい、大丈夫か」
妻の身体をゆすると、妻はがばと上半身を起こした。
「おい、大丈夫か」
私がもう一度言うと、妻は言った。
「大丈夫よ」
「悪い夢でも見たのか」
「なんでもないの」
そう言うと妻は横になり、そのまま寝入ってしまった。
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数日はなにもなかったが、また同じことが起こった。
「大丈夫か」
妻は言った。
「なんでもないの」
その後は毎日だった。
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そして言うことは同じだった。
「なんでもないの」
そしてある夜、うなされている妻に声をかけると、妻が立ち上がり、叫んだ。
「ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃーーーっ!」
絶叫だった。
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思わず腰が引けた私を、妻が見下ろした。
「……ささら、が、来る」
そう言うと、崩れるように倒れこんだ。
私は妻を抱き上げた。妻はすでに息絶えていた。
悲しみの渦の中、私はささらについて調べ、そして見つけた。
ささらとは、東北のある地方の言葉だ。
そしてそれは、水子を意味するのだった。