ぽーとふぉりおな日々

描きためてきた作品をテキトーにUPしています。良かったら見ていって下さい♪

METROPOLIS 1927

2019-05-27 14:52:44 | 動物でも人物でもないもの
ついに5回目を迎えた今年の特撮展に出品した作品です。
今回はフリッツ・ラング監督のSF映画の原点にして金字塔的作品のメトロポリスを取り上げてみました。
今回描くに当たっては、ジョルジォ・モロダー版、2001年復元版、2010年完全復元版、の三種の映像と、東京創元社版、中公文庫版の翻訳版も読んでみました。
結果、現在最初に日本で公開されたアメリカ編集版が如何にひどく酷い編集をされていたものだったのか、それでもなお、その映像の持つ力が如何にすごいものであったのかを再認識することができました。
色々描きたいことはあったのですが、諸般の事情でその時間もなくなってしまったので、機械人間のマリアをメインにどーんと据える分かり易い構図にしてみました。

もし、この機械人間の持つ滅びへの不気味な色気が感じ取って頂ければ大成功です。
また、B2の大きさのポスターとして展示されるので、その大きさならではの仕掛けも実はしています。
マリアの瞳の中や背景に物語の鍵となるモチーフをこっそり忍ばせました。会場でどれくらいの方が気がついたか分かりませんが(苦笑)
機械人間のマリアは、ほぼ万年筆用のカラーインク、色彩雫の霧雨一色で着彩しています。描画用のインクとは異なり、万年筆用のインクは水で薄めて使う、と言う用途が想定されていないので、水に溶かすと様々な色が分離して現れてくるんです。それが効果として面白いんですね。狙い通りになったので、一人ほくそ笑んでました。

下は、いつものエッセイイラストです。一人一点の筈でしたけど、みんな二点出してて、あら、だったら二点にすれば良かったと後の祭りでした!


これを見て、一人でもメトロポリスを見てみよう!と思う方がいれば嬉しいです。
できれば2010年版がオススメです!

ちなみに今から30年前、まだ私が20代になったばかりの時間を過ごしていた頃に、ジョルジォ・モロダーが再編集したバージョンのメトロポリスを見た感動を当時一生懸命描いたものがこちら↓です。


よろしければサムネイルをクリックしてご覧頂ければ幸いです。

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