小さな出会い

猫さんがやってきた。

町工場に住み着いた野良猫が子供を産んでしまって、飼い主さんを募集している知らせを聞いたので、少し遠い町までお迎えに行った。

お天気の良い日で、少し暑いぐらいだった。

お迎えして、募集主さんや猫兄弟とお別れして、帰りのタクシーを呼んで待っている間、「君は町工場の動いている音を聞きながら産まれたんだね〜」なんて思いを巡らせていた。

子猫にとっては長い旅をして、動物病院にも行き、やっと家に着いた。

最初は落ち着かなく、色んなところを覗いたり匂いを嗅いだりして確認していた。
そのうち人ね肩や背中に乗って座り込んだりするようになり、借りてきた猫状態は意外に早く終了したようだ。

縁あって、出会った小さな子。
すくすく育っていってほしいものだ。