バラの香り

去年から続いていた胸騒ぎ、不倫、病気という最悪の想像は、妄想なんかじゃない現実。気づけば庭は荒れ放題です。10分だけと決め雑草をぬきました。
精神的ショックから食事ものどを通らず、子供と一緒のとだけは平静を装って食べる毎日。そんな不摂生がたたってか、この間の朝、起きた途端に転倒し肋骨を骨折してしました。神様というものが存在するならいいたいです。韓流ドラマでも昼ドラでもこんな展開あり得ない！
お医者さんからは全治３カ月の診断。庭仕事もできないなんて、本当に落ちこみます。でも、無理をすると入院といわれているので、今はおとなしくしているしかありません。不謹慎だけど、宇宙人のお葬式までにはなおっているといいけれど、なんて信じてもいない神様に頼んでおきました。
寂しいけれど、今年はあの甘いローズガーデンも、バラ風呂もむりそうです。

プアゾンかおり

私が結婚した頃、流行ったプアゾン。街中にあふれるその香りは本当に華やかでした。あの頃は、パンケーキとプアゾンのあいだを軽やかに泳いでいたのでしょうね。
今、私のシェルターをつっくています。自分の考えで自分の責任で自分の行動がとれるような自分を再生するために…。
夫は子供と私と三人で、連休中にどこかに行きたいなんて、相変わらずのんきなことをいっています。それどころじゃないんですよ、あなたは。
やっぱりあの人は宇宙人ですね。

パンケーキのかおり

子供が玄関の扉をあけるとパンケーキのかおりが、部屋いっぱいに広がる。そんな平凡な結婚生活を思い描いてきた私は、間違っていたと、あの日思い知らされました。
そんな日々は奇跡…。まずそれを受け入れ、現実を生きなければいけません。
波乱の結婚生活、そしていつか再生するときが来るのではないかという微かで不確かな望み。それも夫の病気で打ち砕かれました。残りは少ないけれどゼロではない。受け入れがたい現実に希望を探し、これまでの複雑な感情を押し込め、ただ体のことを考えることに集中しました。
あの日までは。体調のことがあるのに外出しようとした夫の不自然な態度に、違和感を感じ初めて携帯をみました。履歴はずっと同じなまえ。絶望ってこういうときに使うんだ。不思議な冷静さと、粉々に打ち砕かれた希望。軽々しく不倫なんてしないで。いのちかけてるの？奥底から湧き上がる怒り。あの日私は一度死んだような気がします。