my life is....(自分の人生・・・自分らしく!!)

日常生活・仕事・家族・・・そのとき思ったこと、感じたこと、ありのままに書いています。

不思議な話し・・・

2009-02-02 10:34:22 | 仕事
北海道の病院にいた頃の話し。

その日、オイラは夜勤だった。
ICUは満床が6床・・・でも、その日は4床で、看護師は2人体勢。オイラともう1人で4人の患者を看てた。
オイラは、1番と2番のbedを看てた。
心外の患者さんで、80過ぎのおばぁーが、1番bedにいて、もう、危ない状態だった。家族には”待機を”してもらってる・・・

今晩か?朝方か?・・・・それとも、明日まで持つか??
そんな状態だった。

その日のICUは、とても落ち着いていた。
急変も急患もなく、ICUにはモニターの音と呼吸器の音だけが響いていた。

夜中2時。
交代で仮眠を取ることになった。2時間ずつ・・・
オイラは2時~4時まで、休憩に入ることにした。
相方に申し送りをザッとして、休憩室に入った。
いつも、仮眠なんて取れないICU・・・この日は、ほんと静かだった
休憩室で、横になっていたら・・・いつのまにかウトウトしてしまった
夢をみた・・・
夢の中で、自分は、ICUにいた。
それも、さっきまでいた1番Bedについて、記録を書いている
当時は、まだ、電カルではなかったので、紙のICUチャートで動いていた。
ICUの電気は消灯になると消しており、各テーブルに小さなスタンドを置いて、薄暗い中記録を書いていた。
と、その時誰かが肩を叩いた・・・

『すいません・・・・』
と、か細い声と一緒にオイラの方をポンポンと叩く・・・

『はい?!』

と、振り向くとそこには

1番Bedに寝てるはずの”あの”今にも死にそうなおばぁーが立っているではないか

それも、とっても、青白い顔で、はぁ~はぁ~と苦しそうな息をして。

おばぁーは、片手に点滴を持ち、そして、オイラに小さい声で、途切れ途切れに、こう言った・・・

『看護婦しゃーん・・・はぁ~・・・すいませんが、点滴を変えてくだしゃい・・・はぁ~・・・点滴を・・・変えてくだしゃいませんかねぇ~~・・・はぁ~・・・こわいなぁ~・・・はぁ~・・・はぁ~・・・こわいなぁ~・・・』
と・・・・ゆっくり、ゆっくり近寄ってくる・・・

声を掛ける前に、ハッと目が覚めた
目が覚めても心臓がドキドキしてた
時計を見ると、3:45過ぎ・・・
『あぁ~、もう、交代時間だ・・・』
そんな事を思いながら、ICUに戻る。

に、してもリアルな夢だった・・・

呼吸は、心不全のように喘鳴が著明で、息をするたびにゼィーゼィー・ヒューヒューしていて、顔が苦しそうに歪んでる・・・

意識は、もうなくて・・・JCSⅢ-300。瞳孔は散大してて、呼吸管理だが自発呼吸は、もう、とっくにない。
『やっぱ、おばぁー苦しいのかなぁ~~・・・』
そんなことを、考えていたが・・・
さぁ~、仕事!!仕事!!
相方から、他2名の申し送りをザッともらい、交代した。

相方がICUから出てってすぐに、1Bedのおばぁーの娘が面会したいと言って来た。
状態が状態だから、面会はfreeになっていた。
でも、なんで、こんな時間に・・・
と、思いながらも、入室を許可した。
娘さんが、1人で入ってきた。
そして、おばぁーのbedのそばに来て、すぐに、こう言った

『看護婦さん・・・点滴を変えてもらえませんか?』

”ドッキーン”
と、した

メインの点滴はまだ、半分以上入っていた。
シリンジポンプでいってる、カテコラミン系の薬液もまだ、十分あった。
それは、休憩が終わってすぐに、確認したから間違いない・・・

『点滴は、まだ、半分以上あるから、大丈夫ですよ・・・ほら』
と、娘さんに見せて言った。

『あぁ~・・・ホントだ。まだ、入ってますよねぇ~・・・さっき、ちょっとウトウトしちゃったんだすけどね・・・・おかぁさんが来て、点滴を変えてくれ!!って、言うもんだから・・・気になっちゃって・・・看護婦さん忙しくて、点滴無くなってんの気付かないんじゃないかと思ったら、気になっちゃって・・・まさかね・・・すいませんね・・・こんな時間に・・・・』

鳥肌がたった

ほぼ、同時刻に娘さんとオイラは、同じ夢をみていた

娘さんと話してる時に、モニターのアラームが鳴った。
HRがストンと、落ちた

40代・・・30代・・・20代・・・
娘さんに、家族を集めるように指示して、オイラはすぐにDr call

あっと、いうまだった・・・
家族に看取られ、おばぁーはあの世に旅立っていった・・・

それにしても・・・
おばぁーは、何を言いたかったのだろうか・・・??
もっと、生きたかったのかな??
点滴を変えれば、もっと生きられると思ったのかな??

病院の中には、こんな不思議な話し、ゴロゴロしてる・・・
この職業についてると、不思議な話しに必ずと言っていいほど、遭遇する。今回の話しは、まさに、不思議な話し・・・別に、恐ろしいとか、死ぬ思いをした!!とかいう話ではないけど・・・でも、不思議な話しでしょ娘さんとオイラがほぼ、同時刻に同じ夢を見るなんて
まだまだありますよ
機会があったら、第2弾をご紹介しますね
 








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