ニューヨーク近代美術館(MOMA)
場所:ニューヨーク
日時:2007・10・24
観覧料:16ドル
ロックフェラーセンターで地下鉄を降りた。ビルが林立していて、どの建物がどれだかわからない。ニューヨークの繁華街は高いビルが林立していて、空が狭くなっている。カメラを向けてもなかなか空まで届かない。こんなに高くて大丈夫かなと思うほどだ。ロックフェラーセンターには、テレビでおなじみのあの有名なのスケートリンクになる広場があった。ここにクリスマスツリーが飾られるのだ。今は世界各国の旗がはためいている。大勢の人が観光に訪れにぎわっている。そこから5番街に沿って歩き、ちょっと中に入るとMOMAがある。
MOMAの前には長い行列が出来ている。こんなに行列の出来る美術館はニューヨークでは珍しいのではないだろうか。1929年ジョン・D・ロックフェラーJr夫妻と3人の市民によって設立されたものが、今や10万点を超えるコレクションとなり、2004年日本の谷口吉生によってリニューアルされ、オープンした。ガラス張りのモダンな建物だ。
常設展5階からみることにした。いきなりセザンヌの部屋だ。これだけの数のセザンヌを一度にみるのは初めてだ。興奮した。正面の「水浴びする男」は青の時代のピカソの作品だと思ったらセザンヌだった。これを見るとピカソの初期はセザンヌの影響を色濃くうけていることがわかる。ピカソの研究をしていく上で貴重な資料となるだろう。
入口のところに特別にアンリ・ルソーの「starty night(星月夜)」が飾ってある。眠っているジプシー女をライオンが覗き込んでいる。ライオンの尻尾がぴんと立って、緊張しているのがわかる(ガラスが入っているので反射してきちんとはみられないが、やはりいい)。もう一点ルソーの作品は森の中のソファーで横たわる裸婦像。月が煌々と照らしている。やっぱり日曜画家なんてものではない。素晴らしい。
ピカソは青の時代の作品一点と「アヴィニヨンの娘たち」。これもセザンヌの水浴する娘たちの構図を下絵にしているような印象をもった。顔はアフリカ彫刻の影響ではないかと思う。MOMAには19世紀から20世紀にかけてのヨーロッパ・アメリカの代表作といわれる作品が目白押しに並んでいる。ああ、これもかと記憶をたぐり寄せながら見て歩く。ただ、その展示方法は寄贈した人達のコレクション別に部屋が決められているので、時代順ではない。それで、同じ人の作品があちらにもこちらにもある。これが問題だと思う。寄贈を重視するあまり作品が二の次になってはいまいか。作品を純粋に鑑賞しょうとする人にとっては問題だ。
マティスの作品も多い。しかし、その中でも4階と5階の階段の踊り場にかかっている「ダンス」は素晴らしい。何がいいのだろうか。惹きつけられる。
モネの横長の大きな「睡蓮」もいい。シスレーの点描も何点かある。シニャック、ゴーガン、ルノアールも少しある。ブラック、カンディンスキーが何点かある。クレーは一枚。モンドリアンの部屋もある。レジェはたくさんある。ロスコ、ステラも。デ・クーニングの部屋もある。ポロックのナイフで切り裂いたような絵。フォンタナも何点か。リキテンシュタイン、アンディ・ウォーホール、アンドレ・ブルトンのコラージュ、マン・レイは写真ではなくて絵2点と他のもの、ジャコメッティは多数、デュシャンは便器ではなくて、スコップを吊り下げたもの、椅子、緑色のドアなど。デビュッフェも何点かある。日本人では草間弥生の最初にニューヨークで認められたスタイルの小さな作品。サム・フランシスは日本でみる作品のほうがよかった。ワイエス1点、エルンスト・ホッパーも。その他にも知らない人の作品が多数。ミロの絵もたくさんあった。タンギー、マックス・エルンスト、ダリ1点、キリコ3点、アンソール、マグリット、ヴィヤールなども。
3階に下りていくとデザイン関係のものがある。柳宗理のバタフライ・チェア-、三宅一生の切り抜きの洋服。空港の出発・到着の時刻表のボードの文字もデザイン化されたものだ。地下鉄の文字も。よく見ると身の回りのものすべてがデザインされたものだ。2階には版画のコーナー、写真の特別展もあった。ソニーの盛田さんご夫妻の部屋があり、そこにはハイテク関連のものが展示してあった。
MOMAの観客は老若男女というよりとりわけ若い人が多い。ガラス張りの窓からみる光景もモダンそのものだ。都会そのものだ。
場所:ニューヨーク
日時:2007・10・24
観覧料:16ドル
ロックフェラーセンターで地下鉄を降りた。ビルが林立していて、どの建物がどれだかわからない。ニューヨークの繁華街は高いビルが林立していて、空が狭くなっている。カメラを向けてもなかなか空まで届かない。こんなに高くて大丈夫かなと思うほどだ。ロックフェラーセンターには、テレビでおなじみのあの有名なのスケートリンクになる広場があった。ここにクリスマスツリーが飾られるのだ。今は世界各国の旗がはためいている。大勢の人が観光に訪れにぎわっている。そこから5番街に沿って歩き、ちょっと中に入るとMOMAがある。
MOMAの前には長い行列が出来ている。こんなに行列の出来る美術館はニューヨークでは珍しいのではないだろうか。1929年ジョン・D・ロックフェラーJr夫妻と3人の市民によって設立されたものが、今や10万点を超えるコレクションとなり、2004年日本の谷口吉生によってリニューアルされ、オープンした。ガラス張りのモダンな建物だ。
常設展5階からみることにした。いきなりセザンヌの部屋だ。これだけの数のセザンヌを一度にみるのは初めてだ。興奮した。正面の「水浴びする男」は青の時代のピカソの作品だと思ったらセザンヌだった。これを見るとピカソの初期はセザンヌの影響を色濃くうけていることがわかる。ピカソの研究をしていく上で貴重な資料となるだろう。
入口のところに特別にアンリ・ルソーの「starty night(星月夜)」が飾ってある。眠っているジプシー女をライオンが覗き込んでいる。ライオンの尻尾がぴんと立って、緊張しているのがわかる(ガラスが入っているので反射してきちんとはみられないが、やはりいい)。もう一点ルソーの作品は森の中のソファーで横たわる裸婦像。月が煌々と照らしている。やっぱり日曜画家なんてものではない。素晴らしい。
ピカソは青の時代の作品一点と「アヴィニヨンの娘たち」。これもセザンヌの水浴する娘たちの構図を下絵にしているような印象をもった。顔はアフリカ彫刻の影響ではないかと思う。MOMAには19世紀から20世紀にかけてのヨーロッパ・アメリカの代表作といわれる作品が目白押しに並んでいる。ああ、これもかと記憶をたぐり寄せながら見て歩く。ただ、その展示方法は寄贈した人達のコレクション別に部屋が決められているので、時代順ではない。それで、同じ人の作品があちらにもこちらにもある。これが問題だと思う。寄贈を重視するあまり作品が二の次になってはいまいか。作品を純粋に鑑賞しょうとする人にとっては問題だ。
マティスの作品も多い。しかし、その中でも4階と5階の階段の踊り場にかかっている「ダンス」は素晴らしい。何がいいのだろうか。惹きつけられる。
モネの横長の大きな「睡蓮」もいい。シスレーの点描も何点かある。シニャック、ゴーガン、ルノアールも少しある。ブラック、カンディンスキーが何点かある。クレーは一枚。モンドリアンの部屋もある。レジェはたくさんある。ロスコ、ステラも。デ・クーニングの部屋もある。ポロックのナイフで切り裂いたような絵。フォンタナも何点か。リキテンシュタイン、アンディ・ウォーホール、アンドレ・ブルトンのコラージュ、マン・レイは写真ではなくて絵2点と他のもの、ジャコメッティは多数、デュシャンは便器ではなくて、スコップを吊り下げたもの、椅子、緑色のドアなど。デビュッフェも何点かある。日本人では草間弥生の最初にニューヨークで認められたスタイルの小さな作品。サム・フランシスは日本でみる作品のほうがよかった。ワイエス1点、エルンスト・ホッパーも。その他にも知らない人の作品が多数。ミロの絵もたくさんあった。タンギー、マックス・エルンスト、ダリ1点、キリコ3点、アンソール、マグリット、ヴィヤールなども。
3階に下りていくとデザイン関係のものがある。柳宗理のバタフライ・チェア-、三宅一生の切り抜きの洋服。空港の出発・到着の時刻表のボードの文字もデザイン化されたものだ。地下鉄の文字も。よく見ると身の回りのものすべてがデザインされたものだ。2階には版画のコーナー、写真の特別展もあった。ソニーの盛田さんご夫妻の部屋があり、そこにはハイテク関連のものが展示してあった。
MOMAの観客は老若男女というよりとりわけ若い人が多い。ガラス張りの窓からみる光景もモダンそのものだ。都会そのものだ。