投稿‐熊本地震ボランティアに参加して

　日本共産党明和支部が発行する「みんぽう明和」第92号（2016年7月号）に投稿された投稿を原文のまま掲載します。

投稿
熊本地震ボランティアに参加して

　熊本には知人もおり、すぐにでもかけつけて何かしたいと思っていました。友人に相談したところ、「行こう」ということになり大変心強く出発しました。

　私たちが行ったのは５月の末で地震発生から６週間後でしたが、現地は、テレビなどで報道されている通り悲惨な状況でした。

　熊本市の障がい保健福祉課を通じ、介護施設に３日間入りました。まずは環境整備（お掃除）からお手伝いしました。そしていままで利用者が多く手が回らなかったという、口腔ケア、リハビリ介助、入浴介助などを行いました。

　一番嬉しかったのは、Ｋさんから「爪を切ってくれるかい」と言っていただけたことです。はるばる熊本まで来て本当によかった、役に立つことができたと実感しました。

　もう一つ嬉しかったことは、目の下に真っ黒なクマをつくり眠れない夜を過ごしていたＴさんのことです。

　あまりにも憔悴した様子のＴさんを心配しながら３日目のボランティアに行くとＴさんの姿が見えないのです。なにかあったのかと一人で勘違いしていたのですが、しばらくすると、さっぱりした顔でお風呂から出てきました。表情も軟らかく少しずつ心の傷が癒えていく様子を確認できました。

　それにしても後手後手の政府の対応に腹が立ちます。いま現金が必要なのに、なかなか義援金が被災者に渡らなかったり、福祉避難所がボランティア不足で継続困難であったり。そんな熊本を、また集中豪雨が襲っています。一日も早く被災地の方が安心して生活できることを願っています。　Ｈ

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