(続き)
高空に浮かんで一部始終を見ていたアダム=キリストの霊は、実は娘も義父に惹かれ始めてイル、と翠さんにテレパシーで解説した後、2人を幸せにするにはどうすればいいか、と尋ねた
(と思ウ、14年前の事やし多少違うてても、かんにんしてや、大意は変わらへんし、)
それで翠さんは考えて、アダムの助言を受けて、天使として牧師の男の前に現れた
男はもちろんびっくりしたが、翠さんの天使といろいろ話す内、本心を漏らした
翠さんは男を勇気づけてから、姿を隠した
後で男は娘に話があると言い、思いきって気持ちを打ち明けたら、娘も実は私もそうでしたと、涙ぐんで答えた
そこで彼は彼女と別居した方がいいので、彼女には進学より前に早めによその町へ行って、どこかに下宿するように勧めた
又、その内に2人の義理の親子関係を解消するように籍を抜こう、とも言った
将来彼女が卒業して時を十分置いてから、結婚しようと言った
非常に特殊な事例ですし、法的にクリアすべき事があるかもしれませんが、ともかく2人の悩みが晴れて前へ進展したので、翠さんはよかったと思い、アダムと共に帰った……
ちょっと変わった話でしたね
ともかく、こんな風にアダムは時折、彼女を様々な地域に連れて行った
ある時はドイツの町で心を閉ざした少年と友達になったり、チベットの寺院で僧侶に会ったり、
又某国のマンションにいる外交官や、某国の政府関係者の所へは変身を変えて、ドレスを着た女神のような姿で行った
…そして、彼らの悩みを聞いたり、改善を頼んだりもした……
信じられますか? そんな事があるとは…
翠さんは慣れないながらも、アダムに言われた通りに毎回懸命に天使などを演じ、相手の前では無表情で極力冷静に落ち着いて振る舞った
(いつも彼女が見る天使達が、そうだったから、)
それで少しでも人の幸せなどに役立てば、と思った
しかし、何故彼女の幽体の姿が相手にははっきり見えるのか、まだ少し疑問だった
実はこれにはトリックがあった
後年、明らかになる……
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