かすかべみてある記

日光道中第4の宿場町・粕壁宿を忠心にクレヨンしんちゃんのまちかすかべをみてある記ます。

日光道中粕壁宿・三囲稲荷社(前編)

2022-10-02 19:30:00 | 地域発信情報
公開日:2019/03/22・更新日2022/10/02

最も小さな神社

今回ご紹介する神社は、かすかべで最も小さな神社(だと思います)、三囲稲荷社(「三囲神社」・みめぐりじんじゃ)です。

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春日部の三囲稲荷社(三囲神社)

とにかくとても小さな神社です。あるのは朱い鳥居と社殿(祠?)だけ、眷属のキツネもいません。

寺町の「最勝院」の前の交差点を左折し、「妙楽院」の先を右折、そのまま直進し、春日部中学校の正門の手前を左折、東武鉄道の金山踏切の手前の路地を右に入った所(住宅地)にひっそりと鎮座する神社が今回ご紹介する三囲稲荷社(三囲神社)です。

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市立春日部中学校

春日部中学校 この前を左折。

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もう少し歩きます

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金山踏切

少し歩くと東武鉄道の金山踏切が見えます。そして、踏切の手前を右折した住宅街にこの神社はあります。

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逆から見ると前方は春日部中学校

ここを左折し路地を入った所が三囲稲荷社(三囲神社)です。

内出という地名

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内出町

この地域は、旧町名が「内出」というところ。

近くには、「陣屋」と言う地名もあり、その昔、粕壁宿の代官陣屋を出る際に、太鼓を打ったところから「打ち出」、転じて「内出」となった、と聞いたことがあります。

いずれにしても、かなり小規模な神社なので、ここを目当てに来る方はほとんどいないと思います。とにかく何もありませんので。

◆東京にある三囲神社

一方、東京にある同名の「三囲神社」は、結構知られた神社です。『おせつ得三郎』、『水神』などの落語の世界にも“三囲(みめぐり)”さんが出てきます。

それでは、まずは、東京の「三囲神社」(みめぐりじんじゃ)のお話から。

東京の三囲神社は、浅草の対岸、いわゆる向島(墨田区)というところにあリます。

創建は、不詳とのことで、ご祭神は、「宇迦之御魂神」、いわゆる、お稲荷さんです。旧村社で、元は、「田中稲荷」と称した。

伝によれば、

近江国三井寺の僧源慶が当地に遍歴して来た時、小さな祠のいわれを聞き、社壇の改築をしようと掘ったところ、壺が出土した。その中に、右手に宝珠を、左手にイネを持ち、白狐に跨った老爺の神像があった。このとき、白狐がどこからともなく現れ、その神像の回りを3回回って死んだ。三囲の名称はここに由来するという。

元禄6年(1693年)、旱魃の時、俳人其角が偶然、当地に来て、地元の者の哀願によって、この神に雨乞いする者に代わって、

「遊(ゆ)ふた地(夕立)や田を見めくり の神ならは」

(三囲神社の神様が五穀豊穣の神であるならば、どうか恵みの夕立を降らせて下さい)

と一句を神前に奉ったところ、翌日、降雨を見た。

このことからこの神社の名は広まり、松阪の豪商・三井氏が江戸に進出すると、その守護神として崇め、越後屋の本支店に分霊を奉祀した。(参考:Wikpedia)

三井グループ「三井広報委員会」のホームぺージには、

三囲神社の草創は定かではないが、社伝によると弘法大師の勧請によるという。南北朝時代、荒れ果てた社殿の再建に着手した際、地中から神像が掘り出され、白狐がその神像を三度回って行ったことから、「みめぐり」と呼ばれるようになった。

時代は流れ、元禄年間になると神社は江戸の大店・越後屋を営む三井家の守護社として信仰を集める。その理由は神社が日本橋から東北(鬼門)の方角に位置するため、「鬼門除けの神」として祀られたとされるが、三囲の「囲」の字は「井」を囲んでいることから、三井を守る意味で守護社とされたとも、俳人・其角(きかく)の雨乞いの霊験によるものとも伝えられている。

以後、三井家が主となり神社を支援しており、神社には三井家が奉納した石碑や石像・木像も多い。

弘法大師云々の箇所は、なんとも言えませんが、今でも三井グールプが全面的にバックアップしている神社なんですね。

そして、宝井其角の話以外は、この東京の三囲神社とほぼ同じ伝承を持つ神社が、今回ご紹介する春日部の三囲稲荷社(三囲神社)です。


その話は後編で…

参考:【三囲神社】(東京)

注記:本記事は、当初2019年3月22日に公開した記事ですが、前後編に更新し、2022年10月2日に再エントリーしました。



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