蜜蜂と蕾

子育てや保育に関する思いをつれずれなるままに書き綴れば・・・

古く懐かしき「佐々木正美ノート」

2021年07月09日 | 日記
つい最近、午後の時間に机に向かってふと本棚を見ると「あら、佐々木ノート?」と、懐かしい冊子が目に留まる。手に取りページを開いてみると「発達障害は、どう育てるの?」また、「大人の拒食症」等のアンサー(2015年)が書かれていた。

今年の4月初めに、地域のお母さんが訪ねて来られた。娘さんは昨年、中学1年生に進学と同時に不登校となり、拒食症(体重35㎏)で緊急入院したとのこと。

娘さんは、神奈川県立こども医療センターに半年位入院、治療と社会復帰の生活を順調に行い回復。「お正月は家庭で過ごすことができました」と語られた。

私はお母さんに「ご苦労されていたのですね~。今は、娘さんはお元気なのですか?」とたずねると、お母さんは「娘は今、養護学級に通っているのですが、母親の私がどう彼女に関わればよいのか、自信がないので心配なのです」と。私は、「親自身の変革が必要なのではないでしょうか」と語った。

私は、お母さんに「優しさ」を感じたので、「お母さん!娘さんを有りの儘に受け止めてあげれば良いと思いますよ。娘さんの気持ちに添って、共に行動すれば、本人の自己肯定感も育ち、物事に『自信が持てる心の強さ』が育つ様になりますよ」と話した。
お母さんも「そうですね~」と頷きながら、少し納得され帰宅された。

その数か月後、本棚の冊子が目に留まった。「新・佐々木ノートVOI.13」である。佐々木先生の大切なアンサー(子育て協会発行2015年)最後のページに、リストカットも拒食症も、【根っこは自分探し。自分は何をしたいのか?主体的な自分が見つからない】と。ふとあの時の娘さんの事が、私の頭に浮かんだ。

ならば、どう対応するのか? 佐々木先生のアンサーでは 『それは大切な他者の存在との交わりで、相手が自分にどんな印象を持っているのか? 不安を消滅するには、「その子に通じる愛情で、その子のいい面を一生懸命肯定的に伝えてあげる事です。口先だけでは伝わりません』と厳しく『その子の「0」から始まるのです』と書かれていた。

心の底から評価してやれる人が必要だ。親は優れた〈治療者〉、〈教育者〉の立場にある。等々。佐々木ノートの<有難さ>を何回も読み直し、「やっぱり、そうなのね~」と一人頷いた。


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