久々にこちらのアップです。
今回お届けする内容は次の通り。
お時間のある時にご笑読ください。
--お届けする内容--------------------------
【1】見えないものを観る力
【2】「現状⇒刺激⇒結果」を1セットにする
------------------------------------------
------------------------------------------
【1】見えないものを観る力
------------------------------------------
支援者は五感をフル稼働させながら「事例」を観察している。
「観察」というと、見えるものしか観ていない印象を与えるが、
「見えないもの」にも関心を向けている。
その代表的なものが、「におい」。
「におい」は、オシャレで身にまとうものもあれば、
いわゆる体臭や生活臭もある。
時には、「獣臭」的なものもあったりする。
臭い以外にも、「感じるもの」がある。
家庭訪問した際、室内に入った瞬間に感じるアノ感覚...。
これをどう表現すればよいか難しい。
室内に漂う「風」のようなもの。
「その家」ならではの、独特の空気感。
重く、湿った、どんよりとした肌感...。
センスの良い支援者は、「におい」や「風」に対しても、
観察眼を持っている。
事例の「語り」に傾注するのも重要だが、どのような空間の
中で事例が「語っているか」という視点も重要だ。
私の知る「エキスパートな支援者」には、「第六感」を使う支援が多い。
本人がそれを意識しているか否かは別として、見えないものに、
見えないもので対応している。
SV等で報告される事例には、そういう事例が多い。
ついつい見入って(聴き入って)しまう。
これらを記録に残すことは、非常に難しい。
けれど...、
エキスパートな支援者は、情景描写と口頭報告を上手に織り交ぜながら、
見事に伝えてくる。
すると事例のリアリティーが増し、SVもグッ!と深まる。
...実にお見事な事例報告なのです。
-------------------------------------------
【2】「現状⇒刺激⇒結果」を1セットにする
-------------------------------------------
エキスパートな支援者の報告を聴いていると、事例の状況や表情がリアルに、
そして生々しく伝わってくる。
抽象度の高い難しい言葉を使うことなく、平易な言葉で、
自分が感じたことを、「そのまま」に伝えてくる。
そこにはある種の原則があるような気がする...。
「現状⇒刺激⇒結果」...の「流れ」を語ること。
事象(現状)だけ...、刺激(支援)だけ、結果だけ、
という報告では「流れ」がつかめない。
何が(現状)、どうしたら(支援)、そうなった(結果)のか。
「流れ」を伝えることができれば、事例のリアリティーが増す。
聴き手が頭の中で事例をイメージするときには、必ず「流れ」を追っている。
「流れ」を追っているから、事例の「変化」が理解できるのだ。
だから、事例提供する際は、「聴き手に優しい報告」を意識すると良い。
けれど、事例提供に慣れていないと、テンパってしまう。
聴き手のことなど考える余裕がない。
そういう人は、上述したこれを自分の意識化に置いて、何度も反復練習すればよい。
事例提供に抵抗を感じている人は特に、自ら手を挙げて事例提供することを心がけて
みてほしい。
...ただし、「質の良い事例検討会」を選ぶこと。
ここを見誤ると、「2度と事例は出したくない!」
となってしまうので、事例検討の場は慎重に選ぶようにしたい。
---------------------------------------------------
今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました。