※表紙画：アルファロメオ1600スパイダー 1/64scale
【秋の夜長シリーズ】副題：赤いSPIDER
※SATOMIの深層心理が今メールから明かされる・・
KENZI！なにしてんの！はやく支度して！バイト遅れるで！
あぁ～～朝からうっせぇ～な・・大丈夫・・間に合うよ・・
あっ！そうそう！昨日、坂上さんの奥さんがウチに挨拶に来てな、どうやらSATOMIちゃん、一昨日イギリスに行ったらしいで。奥さんから、挨拶もしないで、偉く恐縮してな・・なんでも向こうの大学に留学するそうや。
へぇ～突然やな・・・
やっぱり離婚した事が相当ショックやったんかな？また学業に励んで人生の再スタートするんやて・・SATOMIちゃん、幼い時からここら辺りじゃピカイチの秀才！天才！やったもんなぁ～・・
ふぅ～ん・・そうなんか・・
あっ！ほら！早よ！ご飯食べて行かんと！幾らバイトでも遅刻したら話にならんで！！ホンマに！それから今のバイト先、そこで社員にしてくれそうなんか？・・アンタもう直ぐ三十路やで。ホンマに・・お父ちゃんもお母ちゃんも、心配で毎日祈ってるんやで・・頼むで・・
あぁ～もう、朝からゴチャゴチャ言わんでや！わかっとるけぇ・・じゃ～行って来る・・あっ、そや！晩飯要らんよ・・帰りTAKESHIと飲み行くから・・
（一昨日、オレのPCにSATOMIから長文のメールの着信があった）
「前略 KENZI様
その節は色々有難うございました。今からお話する内容は長文になると思いますが、どうぞ最後までご拝読頂ければ幸いです。このメールが届く頃にはKENZIさんは事の成り行きを既にご存知だとは思いますが、敢えて私のキーボードタッチでお便りさせて頂きます。
私、三年前にお見合いが切っ掛けで結婚に至ったのはご存知ですね。当時、私の心の中で色々な格闘があり、とても心身共に疲れ果てていた時期でもありました。
そんな時、父方の親族から縁談の話を持って来て下さり、あれよあれよと言う間に話が決まりそのまま結婚に至りました。
そうです、そんな色々な出来事から逃避する為に結婚を選んでしまったのです。大学院も途中で止めました。色んな事の心の整理ができないまま結婚を選んでしまったのです。
今だから白状しますが、それはアナタに対する気持ちも同じでした・・そう、結婚する事で諦めようと・・そうです、そんな不安定な心理で誰と結婚しても上手くいく分けはありませんよね。当たり前です。自身、時が経てば良い方向に進むだろうと、高を括っていたのも事実です。
今まで学業一点張りの私でした。思えば結婚の意味も理解できて無かったのですから。それは夫でもある彼にも伝わっていて、当初からギクシャクした結婚生活でした。
思えば、そんな生活が長く続く分けはありません。上手くいく分けもありません。そんな気持ちの歯車の私と儀両親とも嚙み合わないのは当然です。そんな事で、正直半年も持たなかった事も事実です。
そうこうするうちに月日が経ち、夫婦間は後戻りできないくらい破綻をきたしていました。その内、彼にも新しい恋人が出来て子供までいる事を告げられました。
でも、その全ての発端は誰でも無くて、私に有ります。そうです、成り行きで現実逃避してしまった事が原因。全ての責任は私一人に有ります。
そんな事で、生れ故郷であるこの町からもう一度人生をやり直そう、仕切り直そうと思い、離婚後直ぐに生れ故郷である此の町へ戻ってきました。もう一度人生のスタートラインに付く為に・・
先日、KENZIさんにその旨をお話をしようと思ってたのですが、アナタが話を遮ってくれた事で、とても心が動揺したと共に、嬉しくもありました。
其処に行き立つまでの話を聞いて貰って、アナタに慰めてもらいたかったのだと・・そう、アナタに甘えていたんですね。
その時に気が付きました。なんとまぁ、私はどうしょうもない身勝手で我ままで、自分の保身ばかり優先する決断力のない、狡い人間なんだと改めて実感した次第です。
ですからもう一度人生をリセットする為にも、白紙に戻して頑張りたいと思います。全てを消去る事はそう簡単に出来ないかもしれませんが、少なくとも、もう一度スタートラインにやっと立てたと思っています。
最後になりますが、今度帰国してKENZIさんに大きく成長した私を見て欲しいと思います。
くどくど長いメールになってしまいました。申し訳ありません。それではまた3~４年後、帰国した際アナタに再会できる事を願って、お礼とご挨拶に代えさせて頂きます。ありがとうございました。
OKITA KENZIさま
SAKAGAMI SATOMI
追伸
私が帰国するまで、あの赤いSPIDERは生存しているかな？今度また同乗できる事、心より願っております。その時あなたの側に素敵な方が居られたら、そのまま諦めます。
続いて追伸2番
なぁ～～～～んてな！！其れはどう天地がひっくり返ってもKENZIに彼女なんて出来っこ無いわ(爆笑) 。あっ！そうそう、ダッシュボードに密かにCD入れといた。気が付いた？時々その楽曲を聴きながらドライブしてね。尚、このメールは私が発った翌日にKENZIに届く様に時間設定しました。
これを👉松任谷由実 - ”破れた恋の繕し方教えます” 4min45 ※ 作詞/作曲：松任谷由実 1984 リリース ※松任谷 由実 1954(S29)年 1月19日 - 69歳 日本のシンガーソングライター。 ※7年前の2016年のコンサート風景。ユーミン当時62歳の歌声ですね。やっぱり年齢のせいでしょうか？高音域が少し辛そうですが、それでもそれなりに味があって良いですね～(^^♪
・・そうか・・そうだったんか・・そんなに辛かったんか・・ふん！なんだよ！さっさと別れて帰ってくりゃ良かったんだよ。今更能書きのクソ長いメールヨコしやがって・・
結局、オレに伝えたかった事柄は、この下の ”追伸と追伸2番”だけだな～オマエ！もう心は完全復帰してんじゃんかよ・・まっ！先はどうなるかわかんないけどな・・フン！（笑）
KENZI SATOMI それは2人が共に28歳の誕生日を迎えた年の1987年秋深まる肌寒い季節だった・・
ちゃんちゃん～♪
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・あなた・・あなた・・あ・な・た・！そろそろ起きて下さい！もう直ぐ孫たちが着きますよ！さっ！早く起きて・・
・・えっ？・・あぁ・・今何時だ？
もう一時よ・・起きて！
そうか・・たった2～30分寝ただけなのか・・それにしても遠い昔の、とても長い夢を見てた気がする・・あっ、悪いけど冷たい水を一杯くれないか・・
はい！はい！
ピン！ポ～～～～～ン！！ガッチャ・・👈玄関の呼び鈴擬音
パタパタパタ！！！👈得体のしれない生物が急接近する擬音！！
キャッ！キャッ！KENZIおじんちゃ～～ん♪SATOMIおばんちゃ～～ん♪今着いたよぉ～～～♪キャッ！キャッ！♪(´艸｀*)
ちゃんちゃん～♪
それじゃ～♪～また明日～💖
おやすみなさい～♪
こんばんは～♪ おつかれさまです～♪10月もあと6時間で終わりますね。明日から11月(霜月)のスタートです～♪11月も皆で明るく元気に気愛入れて、そしてあまり無理しないで、”程々テキトー”にいきますかぁ～！！～よろしくです～(^^♪
ちゃんちゃん～♪
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