Melodist

ヒット・チャートの記録より、記憶に残るメロディを作り歌うひと

うたかたの夢

2005-08-29 02:21:19 | Weblog
8月最後の金曜夜、新宿副都心の摩天楼の一隅で
グランドピアノとふたりぼっち、弾き語りをした

昨秋につづき2度目の台風一過コンサートである
しかも一夜かぎりの屋外特設ステージ、それゆえ
関係者はみな刻一刻と変わる台風11号の進路を
固唾を呑んで見守った(超楽観主義者の私以外)

我ながら、成功体験ほど気を大きくさせるものはない
本番2週間前の打ち合せのときから、台風一過の予感
(スピリチュアルカウンセラーの才などありません)
これもひとえに昨秋のきわどい成功体験の賜物である

屋外特設ステージから見上げた副都心の夜景は圧巻
お客さまには申し訳ないが、どうやら私が特等席だ
暗闇に浮かぶ都庁は伽藍のよう、人の世は泡沫の夢

                    Rumiko.

夏の背中

2005-08-22 04:10:28 | Weblog
目は口ほどにモノを云い
色白は七難を隠すけれど
背中だけは嘘をつけない
 
 眩しい陽射しと戯れ
 時が経つのも忘れて

いつのまに風は空は雲は
秋の気配をどこか漂わせ
まどろむ午後に見送った
すこし淋しげな夏の背中

        Rumiko.

老人と少年

2005-08-15 02:22:58 | Weblog
子どもみたいな老人と大人びた少年
ふたりの間に65年の歳月が流れる

終戦と高度成長、バブル崩壊とテロ
メンコにチャンバラ、テレビゲーム

   少年は未来、老人は過去
   好きは嫌いで嫌いは好き  

友だちになるのに条件などいらない
ありのままの自分をぶつければいい

65年の隔たりを軽々と翔び超えて
老人と少年なかよしの似たもの同志
  
             Rumiko.

八月のラプソディ

2005-08-01 03:04:48 | Weblog
今から29年前の8月5日の朝
NHK広島放送局のスタジオで
「夏の朝」という歌が生まれた

高校卒業まもないイノセントな19歳は
あの日について、感じたままを歌にした

無償の愛を纏っていた戦争を知らない少女も
孤独を知り、優しさに触れて、大人になった

歌は作るものでなく育てるものだと気づいた

今29歳になる「夏の朝」は私の手から離れ
多くのひとに愛されて、感動を与えてくれる

大人になって何処かに置き忘れた無垢なもの
この歌を唄うたび、私のこころに甦ってくる

「夏の朝」は、疲れを知らない子どものよう
八月の陽射しをいっぱいに浴びて、瑞々しい

あの日短い生涯を閉じた幼気な少年少女達の
魂のバトンを受け取って、次世代へ繋ぐため

                 Rumiko.