昨宵に引き続き、今宵も『人形の家』から、心が乱れている時に墨をすって筆を取り、紙に心の内を放つことにしているワン会長が書いた論語の格言をご紹介します。
ワン家の執事であるヨンスクが、ワン家の嫁のスランを見舞って帰ってくると、ワン会長は1人で机に向かい、筆で格言を書いていましたが、最後の一文字が思い出せず、困っていました。そこでヨンスクが、"憂"と続けます、と助言しました。
これで会長はこの格言を書き終え筆を置くと、"父母は唯其疾を之憂う"、父母はただ子の病を憂うのみ、と読み上げた後、心穏やかでないとなじみの格言も出てこない、とぼやきました。
「父母唯其疾之憂」
これも論語に出てくる孔子の言葉です。この言葉がなじみの格言だと言うワン会長には驚きました。
この言葉、孟武伯という人物が孔子に、孝とは何か、と訊ねた際、孔子が答えた言葉とされてます。まさに会長が言ったように、父母はただ子の病を憂うのみ、と答えたのですが、これでは凡人向けの答えになってないですね(笑)ですから、いろんな解釈あるようですが、管理人は、両親は子どもの健康を気遣っているのだから、子どもはそれに応えて病にかからず健康でいることが孝行、だと解釈しています。