(令和5年1月5日訂補)
今宵は、短編ドラマ『わるい家族たち』からこのセリフにしました。短いセリフですが、非常にインパクトがあります。
ナナは、勤め先のホテルで労働組合の長を担い、経営陣から厄介者扱いされてる父親、18歳でナナの兄を産んだ為何一つやりたいことを出来ずにずっと燻る母親、そしてソウル大の法学部に入学するも軍隊で怪我をして、その後ニート状態の兄の四人家族。もはや、家族の機能はなく、ナナはある日担任に、大学へは進学しない、と宣言。この後担任と母親が怪しい関係になったのを皮切りに、家族は警察沙汰を連発します。警察の帰りに父親が飲酒検問に引っ掛かった時、遂に母親は堪忍袋の緒が切れて、1人飲みに行き、酔っぱらって担任を呼び出すと父親の勤めるホテルへ。翌朝ホテルのロビーで待っていたのは…。
一騒動の後、家族4人で車で帰宅し、家の下に着いた時、突然父親が兄妹が生まれた時から今までの話を始めました。大人になることと親になることは違う、前を向いて必死にやってきた、と言ったのです。その後に続けたのがこのセリフです。
ドラマ自体がドタバタドラマなので、一見笑えるセリフですが、父親の表情は真剣ですし、強いメッセージを持つセリフです。
人生は片道切符ですよね。もちろん途中下車して歩んできた道を振り返るようなことはできますし、その道が間違っていれば一時的に戻ることもできます。が、基本的に一方通行です。それが人生の道理なら、黙って前を向いて矢印の方向へ進むより他、仕方がありません。