今宵も『どたばたファミリー』から、それも最新放送分から選びました。このセリフは…
猛反対されていたハヨンとウニョクの結婚が決まりましたが、今度は2人の新居をめぐって親達が集まって話し合いを始めました。
ところが、ハヨンを自分と同居させたいハヨンの父ダルヨンは、全く純粋な善意から2人は自分と同居させたい、義姉もいるし、生まれてくる子供の世話も心配ない、と言いました。これにすぐに反対したのが、ウニョクの養母チュニョンで、ハヨンを娘のように思っているのだから、と言って、二人は自分達のと同居させたい、と言いました。
これを聞いたジョンエも黙ってはいられず、娘のように思っていると言いながら、姑として嫁を力でねじ伏せようとしているだけだ、と突っぱねました。そして今度はダルヨンに向かって言ったこの言葉が今宵のセリフになります。
この後ダルヨンは、自分だけが偉そうに言ってと、愚痴をこぼし、話し合いは物別れになりました。
店に戻ったチュニョンも、ジョンエさんは自分だけが正しいと思っている、と夫に愚痴りましたし、ジョンエもジョンエで、家に帰ると、義父は純粋な善意だと言いながら相手の立場に立ってない、と夫相手に文句を言いました。
善意という言葉を久しぶりに聞きました。こうした言葉を持ち出して、他人本意のスタンスを呼びかけるところは、さすがはホームドラマの頂点にいるドラマです。
ちなみに管理人が子供の頃の路線バスは、今で言うところの優先座席のことを、善意の席、と呼んでいました。今思うと譲る側の気持ちに即したまことにうまいネーミングだったわけです。今のように優先などという言葉を使うから自然と序列ができて余計ないざこざを招くような(笑)
さて、そのドラマが、人間ぽさを描き出せば出すほど、そのドラマのおもしろさは増し、総じて完成度は高くなります。
そういう意味で、もともと人間ぽさに関しては充実しているこの三人が、それぞれの魂胆をめぐってバトルを展開するこのシーンは、まさにホームドラマの真骨頂で、ほんとうに面白かったです。