Goodspeedで好評上演中のCUTMAN
わたくしが観に行くのは、閉幕間近になってからなんですが…で、今のところ、5回の上演を終えていることになるんですが…
ただ、こちらにも書いていますとおり、GoodspeedはNorma Terrisでやるショーについては、批評家がレビューを載せることを禁じているんです。早い段階で、クリエイターが、レビューに影響されることがないように~という考えのようですが、今は、twitterやfacebook、blogなどがありますし、一般の観客からの大絶賛なコメントは目にします。
オープンの日のカーテンコールは、凄まじい拍手喝さいだったそうですしね~気が早いかもしれませんが…「ぶろーどうぇいばうんど」の言葉が含まれていたりとか(きゃっ!)…ま、そうなったら、トニー賞は頂いたも同然でしょう(!)(はいはい)
さて、このところ忙しくて、関連記事紹介ができませんでしたが…これまでは、脚本、監督のジャレッド・マイケル・コセリア、音楽のドリュー・ブロディのインタビューが主でしたが、開幕間近になって、コーリー・グラントのインタビュー記事も出ました。
で、新たな発見なんですが…コーリーとジャレッドとは、シカゴ郊外の高校に行っていたときからの友だちだったのですね。ドリューもイリノイ州出身のはずですし、3人とも、中西部出身ということになります。
さて、コーリーはCUTMANが初めて観客に披露されるというのは、「新しいcan of wormsを、まさに開けようとしているようなもの」だと言います。全くのオリジナル作品であるばかりでなく、ボクシングをパフォーマンスの核にもってくるというのも、非常に画期的。
コーリーが初めてReality TVでボクサーたちが紹介されるのを見て「これだ、これこそミュージカルになる」と思ったと…。そして、さっそくジャレッドに話を持ちかけ、クリスマスシーズンの1週間で、原案を書き上げました。「ユダヤ人がクリスマスシーズンにやることってある?僕ら、二人のユダヤ人は、ミュージカルを書き上げたんだ」と笑って話しました。
CUTMANの主役というのは、肉体的にも精神的にも大変なものだと思われますが、コーリーはJERSEY BOYSのフランキー役で鍛えられたと言います。「フランキー役は、明らかに、ミュージカルの中では最も大変な役。ミュージカルのハムレットと言ってもいい…でも、結果的にはCUTMANに主演をするためのいい準備となった」と。また、フランキー役に抜擢された幸運を享受しながらも、オールディーズだけでなく、たとえばIN THE HEIGHTSやNEXT TO NORMALのような同時代の音楽を使ったミュージカルもやってみたいと思うようになったと言っています。まぁ、この人が他のミュージカルに言及するのは珍しいんで「ふんふん」と納得しながら読んでいたのでありました。そしてまた…コーリーが、CUTMANのリーディングでスカウトされて、フランキー役をゲットしたというエピソードもまた、これは大変なドラマではないだろうか…と思うのであります。
さて、先の記事で紹介したCUTMANのドレス・リハーサルの動画ですが(もう一度貼り付けるのもなんですので、今回はリンクってことで…)これ、再生数がうなぎ上りなんですけど。Goodspeedのこれまでの動画と比べても、前例のない再生数に到達しそうな気配。(いや、私ひとりで再生数を上げているわけではありませんよ…笑)多くの人が、繰り返し再生しているものと思われます。この短い動画を見ただけでも、この作品が非凡なものであることが伺えるじゃありませんか!
これについて、少し説明いたしましょう~
最初は、ひと癖ありそうなプロモーターが歌うRamp the Champという曲です。このシーンは序盤、コーリー演じるアリがブルックリンのボクシング・ジムに入るところで、そこのボクサーたちやトレーナーとのやり取り、そこに出没している怪しげなプロモーターなどの人間模様が、このノリのいい曲で表現されるようですね。
とにかく、ドリュー・ブロディの曲が非常にキャッチーでいい感じ。この曲、何度も聴いていると、昔のTM ネットワークの曲っぽく聴こえませんか?つまり小室メロディーってことですよ(笑)とにかく、既にみた人は、帰り道に、さっそく口ずさめるようなメロディーの曲ばかりだったと言います。私はまだ全曲聴いているわけではありませんが、ミュージカルの最も大切な要素である音楽は「大正解」な気がします。
次の曲は、コーリーが歌うName 2B Knownという曲。高校を飛び出して、ボクサーとして生きることを決意するシーン。この曲は、3年前のデモテープでは、ちょっと歌いあげ系になっているのですが、ここではグルーヴ感を出して、よりポップになっています。これはいいアレンジだと思いました。コーリーの声は「ポップ~ロック」と相性がいいんですよね。フォー・シーズンズのような100パーセントなポップスよりもロックっぽさが入っていた方がいいんですよ。とにかく、デモテープでは「歌いあげ系」だったんで…今回は「歌い上げの帝王」とも言える(?)ロバート・クッチオリとの共演ですし「大丈夫なんだろうか~」とちょっと心配もしたんですが(なんで、フランキー・ヴァリ役をしていた人の歌唱の心配をせにゃあアカンの?!)これを聞いて安心…というよりは、あらためて歌の安定度に感動しました、いぇい!
しかし、こうやって見ると…やっぱ風見シンゴさんに似てるな~(!)3年前の、第一印象とまったく同じやン(笑)写真では似てないのに、なんで「動いたら」似るんだろ!!!ま、いいか~
で、動画の最後の曲は10 in 10という曲だと思います。しかし、ここはボクシングのシーンも素晴らしいですね。本当に、ボクシングとミュージカルが、無理なく、無駄なく共存していると思うんですけどね…いかがでしょう?(私の感想は、もう「公平目線」とは言えないかも…ですが~笑…で、非常に「遠慮がち」に申し上げておりますがね

で、前の2曲でもそうですが、振付のリサ・スティーブンスが素晴らしい仕事をしてますよ。これは、振付賞もイタダキですかね(?)(はいはい)とにかく、コーリーの身体能力の高さについては、私は、JBのときから気付いていたんですが、もう、ここではそれが如何なく発揮されています。また、このようなアクション・シーンが素晴らしいだけでなく、CUTMANというミュージカルは、基本は家族や愛の物語であり、その心を揺さぶるストリーも魅力だと言われています(もう完璧やん!!!)
とにかく、この2分足らずの動画で、このCUTMANが「特別な」作品であることが伝わってきますよね。私も早く観たくてうずうずしています。
作品の大成功に向けて、輝かしい第一歩を踏み出したと言えるでしょう!!!