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And This Is Not Elf Land

ベルナール

帰省中だったyukituriさまとお会いすることができました。
何故か、初めてお会いする気がしませんでした。
いろいろな楽しいお話、ありがとうございました!

私もヨーロッパが興味の中心だったかつての日々(笑)を思い出してしまいました。

ウィーンなどのドイツ語圏のミュージカルや宝塚歌劇にもお詳しいyukituriさまですが、ちょっと気になっていたのが、ブログの中の観劇リストに挙げられている
宝塚歌劇『ベルサイユのばら-ベルナール編-』

ナニ?

宝塚の『ベルばら』って、そこまでの進化を遂げていたのか!!
(オスカル編、アントワネット編、フェルゼン編までは聞いていたけど…)




最初の宝塚の『ベルばら』ブームのときは、大ブームもやや下火になった頃に、地元にツアーで来たのを観ていますね。私の友人の何人かは東京の宝塚劇場へ出かけましたが…私は、ちょうど家を新築したばかりでもありましたし、両親に負担をかけまいと、言いだせなかったものでした(遠い目)…で、今なお、あのときの不満を引きずっているのかも知れません…いや、引きずっているんです(笑)

あのとき、友人たちと上京して、念願の宝塚歌劇『ベルサイユのばら』を観て「満足」していれば、こういう人生じゃなかったかも知れないのだ(!)(ちなみに、あのときはるばる東京まで遠征した友人たちは、現在は、ちゃんと「カタギ」になっている!)

世のお父さん・お母さんに申し上げたい!数万のお金で(数百万とかじゃなく…という意味)何とかなるような「ささやかな」お子さまの「夢」ぐらい、かなえてあげなさい!そうじゃないと、そのときのお子さまのやり場のない思いって、ン十代になっても引き摺るんなんですよ!(ハイハイ)

また、話がぐっちゃぐちゃになっています。
戻しましょう。

「ベルナール編」が何故気になったかというと…

『ベルばら』に出てくる新聞記者(のちの革命家)のベルナール・シャトレというのは創作の人物ではありますが、読んでいるうちにカミーユ・デムーランがモデルではないかと気づきます。もちろん、デムーランが「義賊」だったということではありません。それと、デムーランは新聞記者ではなくて、弁護士でした。革命前夜、財務大臣のネッケルが罷免されたときに、パレロワイヤル広場(だったと思う)で「武器をとれ、市民諸君!」と演説するのがデムーランです。トップの画像にありますように、このシーンの絵は数多く残されており、「テニスコートの誓い」の絵などとともに、革命勃発までのパリの緊迫した空気を如実に表す記録の一つとされています。
そして、『ベルばら』の中では、ここの場面にベルナールをもってきているのです。

ただ、モデルとなったデムーランは、その後、ロベスピエールの手によって断頭台に送られています。このあたりはどう処理しているのだろう?…それと、劇画の中ではベルナールの妻はロザリーですが(このロザリー・ラモリエールというのも実在の人物なのです。アントワネットが処刑されるまでの最後の日々に身の回りの世話をした人として、記録に残っている)一方、実在のデムーランの妻のリュシルも、最後まで夫を信じた心優しい妻として「優しのリュシル」と人々は呼んだと言われており、その人物像は今も語りづがれています。リュシルは夫が処刑された後も、夫を擁護し続け、結局は反革命分子として逮捕され、処刑されるのです。

ロザリーはいったい「どっち」として描かれるんだろうか?…などなど、ちょっと興味があったわけです。

で、yukituriさまのお話を聞いて「なるほど~」

ベルナールは、あくまでもフィクショナルなキャラクターとして扱われていたようですね。というか、それ以降の池田理代子さんの作品にも登場している時点で既にカミーユ・デムーランとは「別」になっていたようでした。長年の疑問がこれで解決しました。ありがとうございました!

しかし、ベルナールが民衆を集めて、アベイ牢獄に入れられたアランや他のフランス衛兵隊員を救出したり、そのあとオスカルに「フランスを出ろ!今はそれだけしか言えん」とか言う…あのカッコいいシーンはないのか…残念です~


カミーユ・デムーランが登場する映画と言えば…

1983年フランス・ポーランド合作、アンジェイ・ワイダ監督の『ダントン』

フランスの名優ジェラール・ドパルデューが豪放な革命家のダントンを好演しています。ダントンはロベスピエールが推し進める恐怖政治に危機感を抱き、穏健路線を主張します。ひたすら理論武装するロベスピエールに対し、ダントンは市井の人々からの信望も厚く、何事も是々非々で考える政治家でもありました。しかし、それは常に(汚職などの)腐敗とも隣り合わせであり、やがてそこを追及され、ロベスピエールの粛清に遭います。

事実上、ダントンの部下だったデムーランもともに処刑されます。彼が死刑になるまでのドラマも、リュシルとの夫婦愛も含めて描かれていたと思うのですが、思い出せません。(ちなみに、この映画…今はビデオもDVDも出てないようです)(せめて、英語字幕が付いているものがないか、探しているんですが~)

ワイダ監督がこの時期にダントンを題材にした映画を撮ったというのも興味深いです。



カミーユ・デムーランの家族の肖像

コメント一覧(10/1 コメント投稿終了予定)

master of my domain aka Elaine's
yukitsuriさま、コメントありがとうございます!

そうそう、当時「ベルばら」の公演があったのは、私たちがいた所から1キロも離れていない、例の会館でございました!

たしか、県外からもたくさん観に来ていましたよ。舞台は小さいけれど、それなりのキャットウォークも作られてましたし、何よりも安奈淳と榛名由梨が来ていましたからね~

メインが出ない、今どきの来日カンパニーよりも良かったかも(笑)
yukitsuri
こちらこそ
http://yukituri.exblog.jp/
こちらこそ、ありがとうございました!

BWやWEのお話をうかがえたほか、思いがけないところで話の花が咲いて(^_^;A とっても楽しかったです。ベルナールの行く末とか、ちょっとうろ覚えの部分もありました、すみません~ (「エロイカ」 を読み直してみるべきかも!?)

ベルばら、あの辺りにも行っていたとは! でも確かに、ツアーと本公演ではセットの豪華さがかなり違いますから、東京でご覧になれなかったのは残念でしたね。(見た方々が 「かたぎ」 になっている… の部分、ウケましたぁ) 若い頃の残念体験はあと引きますよね~

4年前からファンになったジェンヌ2人を追っているだけで、都合6~7回見てしまったベルばら(爆) パターンとしてはあと 「アンドレ編」 というのが前からありますし、「フェルゼンとマリーアントワネット編」 とか細かい違いもあったりして、かなり種類は多いみたい。特出やら何やらで、もうわけわからない状態です(^_^;A

ベルナールのモデル、カミーユ・デムーランについてのお話、とても興味深く読ませていただきました。実在の妻もドラマがある人だったんですね。彼とロザリーを組み合わせるあたり、池田先生の脚色はとてもうまいと思います(^^)
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